旋回のなかで音楽を考える人〜フレッド・ニール

変則チューニングによる12弦ギターのモーダルな響き
ドローン効果もあってルートから逸脱していくような進行
アシッド フォークの定義があるとすれば およそそのような
ものだと思う

いわば曲をメロディライン主体になぞるというよりは
モード(旋回)という大きな流れのなかで捉えるという発想
つまりブルーズの語法やジャズ イディオムの大胆な引用は
60年代のフォークシーンに大きな刺激を与えたのでは? 

そんな革新者といえばやはりフレッド ニールだろう
彼からの影響下にカーレン ダルトン、ジョニ ミチェル
ティム バックリー、デヴィッド クロスビーといった才人が育って
いった

フレッドのアルバムはどれも素晴らしいが 生々しさが際立つのが
67年10月のスタジオセッションを収録したその名も”Sessions"
(capitol)だ

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とくに8分以上に及ぶ終曲「Roll On Rosie」のワンコードで押しながら
酩酊感を誘っていく展開は まさにアシッド フォークの鑑と言うべきもの
やはり8分の「Look Over Younder」では夜の闇に落ちていくかのよう
なブルーズがじっくりと奏でられている
パーシー メイフィールド作のバラード「Send Me Somebody
To Love」のメロウさも味わい深い

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65年の5月に発売された『Breecker And Macdougal』(Elektra)
も 言わずと知れたバイブル的な古典作だ
カレン ダルトンがカヴァーした「Blues On The Ceiling」と
「Little Bit Of Rain」の2曲の作者版に加え 伝承曲「The Water
Is Wide」でも フレッドならではの解釈を示した
むろんアルバム表題曲「Breecker~」や「Sugar Mama」での
風を切るような男っぽさも
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by obinborn | 2010-09-24 16:31 | one day i walk | Comments(2)  

Commented by 240_8 at 2010-09-26 12:46
こんにちは。初めまして。
音楽ライターさんが同じエキサイトブロガーというのは嬉しいですね。
フレッド・二ールについては殆ど知識もなく、先日アルバムを購入したのですが、シンプルな演奏なのにどこか圧倒的な存在感の音楽に驚いてしまいました。

アシッドフォークについて「ブルーズの語法やジャズイディオムの大胆な引用」との解釈は納得です。分かりやすい解説有難うございます。

引き続きフォローさせて頂きますのでよろしく御願い申し上げます。
Commented by obinborn at 2010-09-26 14:31
240_8さま

こちらこそ、はじめまして わざわざご訪問ありがとうございます
ジョン セバスチャンがお好きなんですね 私も彼のことが大好きです!
ラヴィン スプーンフル時代の「つらい僕の心」でのザル ヤノフスキーの
ギターにも(この場合エレキですが)フレッド ニール的なテイストを発見
出来ますね またよろしくお願い致します

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