角野恵津子さんの死を悼む

音楽ライターの角野恵津子さんが急逝されました
何でも夏頃から体調を崩され入院し それでもその後は
比較的安定されていたという矢先のことだったそうです
癌とはこうも残酷にまた突然に人の命を奪っていくものなのでしょうか

角野さんとは実は面識もなく また聞く音楽の嗜好や活動するフィールドも
異なる部分は多かったのですが 以前このlogで紹介させて
いただいたヒートウェイヴ/山口洋の取材などどこかしら
心に響き共鳴するものがあっただけに 最後までお会い出来なかった
ことが悔やまれます

いちがいに商業ベースに乗ったものが悪いとかマイナーであれば
良いとかいう解りやすい図式をぼくは好きになれませんが
彼女は無名のミュージシャンであれ ブームが去ったあとの音楽家であれ
分け隔てなく一貫して温かく見守ってきた方のように見受けられます

近年はライヴハウス「晴れ空」系列店のブッキングマネジャーもされて
いたそうですから 立ち位置としてはぼくが親しくさせていただいて
いる川村恭子さんと同じような”現場の人”であり続けたのでしょう
またアルバイトをしながらの活動というのも そこから汲み取れるものは
自分に照らし合わせても少なくなく どこか親近感を抱かせる人でもありました

「すべての人々を短い時間騙し続けることは出来る 少ない人々を長い時間
騙し続けることも出来る しかしすべての人々をずっと騙し続けることは
出来ない」

昨日に続いてリンカーンの有名な演説からの引用になりますが
結局 ささやかな勝利というものは 長い歳月のなかからどれだけ澄んだ世界を
きちんと見渡していけるのかどうかという審美だとぼくは思っています
そして彼女はそれを成し遂げたのだと

心からご冥福をお祈り致します

小尾 隆

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by obinborn | 2010-10-19 07:38 | rock'n roll | Comments(0)  

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