12月23日
神はそう許してくれませんでした
読書もキリのいい50冊を目指していたのですが 今年はどうやら48冊で
終わってしまいそうです
原稿を書くこと自体に関してぼくはまったく苦痛ではなくむしろ楽しいくらい
なのですが 気持ちが乗らないとなかなか書き始められないというクセがある
のです 同業の小松崎健郎さん(元気かな?)なんかも間違いなくそんなタイプ
であり ぼくらはお互いに傷を舐め合っています(笑)
まして好きだった牛心隊長が死んでしまったとなればなおさらです
彼について書くのならまだしも 全然違う音楽についての文章なのですから
ほんと一苦労、、、なのです
それにしても もはやザッパもビーフハートもいないとなると
つくずくロックをめぐる歴史が二回りくらい幕を閉じてしまったような寂しさに襲わ
れてしまいます
ロックの精神論を振りかざすわけじゃないけど それでもロック音楽の根幹を成す
のは”反骨精神”だとぼくは思っています
それを商業主義との折り合いのなかで実現させなければならないところに苦みも
矛盾もあるのですが そうした意味ではザッパも隊長も大いに健闘したといえるの
ではないでしょうか?
もう一点この二人に共通するのはユーモアの感覚です
プログレやジャズ顔負けの高度なインプロ演奏をしつつも耽美的になったり
自家撞着になったりするのではなく ときに下世話なネタまで仕込むあたりに
ぼくはザッパの本質があると思います(そんな意味ではやはりアメリカの人だ
よなあ〜)
ディランそっくりのハーモニカで彼のことを揶揄したこともあるザッパですが
ディランといえども有名になるにつれて”権力”とか”象徴”になっていくことが
ザッパはきっと許せなかったのだと思います
彼らの偉業のまえでは ぼくなど取るに足らない存在に過ぎませんが
自分の好きなものを脅かすような権力や権威には
これからもしっかりと NO ! という意思表示をしていこうと思います
自分が自分であり続けることはすなわち 自分が他の誰かになってはいけない
ということと同義です
まるでバニラアイスのように甘い愛やら平和やらが誰にとって都合のいい
お題目なのか?
その裏に隠蔽されているものの恐ろしさはどれほどのものだろう?
そんなことを思うたびに 強い気持ちでいなければと思うオビンでした
by obinborn | 2010-12-23 13:17 | rock'n roll | Comments(2)