ティッシュ・イノホーサ〜両親が聞いていた音楽、彼女が辿っていく道のり

今日は少し懐かしいアルバムを引っぱり出してきました

ティッシュ・イノホーサ(tish hinojosa)の『Homeland』(89年)です
ヒスパニック文化への関心がロス ロボスの活躍などで高まるなか
このアルバムは紹介されました

「私はウッドストックに憧れるようなサン アントンのバス通りにいる少女でした」
そんな詩的な自己紹介ライナーで始まるイノホーサの音楽ですが
フォークからホンキートンクカントリ−までの音楽旅をしてきた彼女が
いつか両親が聞いていたメキシコ北部の音楽の遺産に気がついたという
くだりが このアルバムの内容を言い当てています

A&Mから発売されたこのアルバムは 地元テキサスで録音されLAでミックス
ダウンされるという典型的な”おのぼりさん指向”も伺わせますが
観光地としての異国情緒ではなく 真摯なルーツ探訪であることは
ロボスのスティーヴ バリンによる制作のほか ロボスのメンバーである
ルイ ペレスやセサス ロサスの参加が物語っています

ただ今の耳で聞くと ややMORっぽい仕上げにはやや不満です
ここらへんは何ともA&M的な意匠が働いたのかもしれません
それでも いいアルバムだと思いますけれど

そういえば”アメリカーナ”という言葉が最も早く使われたのは
私の記憶ではイノホーサのこのアルバムが初めてでした
いわば星条旗が象徴するところのマッチョなアメリカではなく
文字通りunited state、複合文化圏としてのアメリカの言葉として

ちなみに本作にはフラーコ ヒメネスも参加していますが
ライ クーダーが切り開いていった道のりをしっかりと見ていこうと
する響きは 確実にこのアルバムの基調となっているようです

そのフラーコが参加したノルターニャ曲「ランチャリータ」が終わると
感動的な「誰があなたを私の心へと導くの?」が始まります
英語で歌われる歌詞が途中でスペイン語へと自然に変わっていきます

そのことがイノホーサの旅を静かに照らし出していくようです

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by obinborn | 2011-01-27 01:19 | one day i walk | Comments(0)  

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