2月8日

グレッグ オールマンの新作『low country blues』が到着しました
タイトルが仄めかすように
グレッグとヘインズの共作オリジナル一曲以外は全編ブルーズの
カバーで埋め尽くされていて
グレッグの音楽的原点を伺わせる愛すべき作品になっています

古くはグレッグが歌う「jerry,Jerry」によってボビー ブルー ブランドの
存在を初めて知った私のような人にとってこのカバー集は やっと溜飲
を下げることが出来たようなお望みの料理の如しです
ブランドの「blind man」もあの重厚なデューク/ピーコック サウンドに
乗せて歌っていますし マディの「i can't be satisfied」も味わい深く
仕上げています ウッドベースを多用したタメの深〜い一拍はウィリー
ディクソンのそれを意識したのでしょうか それでもガチガチのシカゴ
スタイルではなく 程よい残響(バーネットらしいな)を取り込みながら
の柔らかいアプローチが新鮮に響きます

俳句的ギタリストの井上文貴も大好きだというギター スリム風の
イントロ/3連一発でやられてしまう「please accept my love」は 私は
聞いたことがないのですが BBキングの曲のようです
エイモス ミルバーンの「tears,tears,tears」ではグレッグのB3オルガン
とドクター ジョンのピアノが分厚いホーンズと程よく混ざっていきます
オーティス ラッシュ曲「checkin on my baby」でのブラムホール二世の
弾力あるギターは最高の出来でしょう

思えば69年以来 オールマン ブラザーズは常にグレッグの声とともあった
わけで ギターミュージックとして偏向してしまったブルーズ観を諭すように
修正してくれます 私はどちらかというとどこで弾き出すかよりも いかに弾か
ないかをじっと堪えながら心得ているプレイヤーが好きなので(笑)

やや余談めきますが 本作のマスタリングを担当しているゲヴィン ラーセンは
佐野元春の新作でもいい仕事をしている経験値が豊富そうな技師であり
重心が低く彫りのある音像に貢献しています
さるプロの音楽家にお伺いしたところ 「きちんとしたエンジニアを立てるのは
今やすごく贅沢です  とにかくランニング コストがかかるから」という感想を
いただきました そういう時代になってしまったのですね(涙)

それはともかく
ブルーズはまずヴォーカルにありき
そんな事実を思い起こさせてくれるような生まれたての古典がここにまた
誕生しました

というわけで茨木のり子の評伝集『清冽』を読みながら
グレッグのブルーズを聞く私でした

e0199046_15451114.jpg

[PR]

by obinborn | 2011-02-08 15:50 | one day i walk | Comments(0)  

<< 2月9日 DJイベントのお知らせ >>