江古田通信:お客様相談室

Q:はじめまして 52歳男性(既婚)です ご相談というよりはお話しを聞いて
頂きたくお伺いしました だいぶ昔のことになりつつありますが
とある音楽バーでパーティをすることになり テイクアウトの寿司は可能
かどうか店主に持ちかけました というのも以前その店でさるミュージシャンが
関係者と寿司を食べていたので私としても「ああ、こういう方法もあるんだな」
と思い付いたからです ところが店主は「あれは特別だったから」と言ってその
方法を断られてしまいました それ以来何となく疎遠になってしまったのですが
私にしてもその店には客として貢献してきたつもりなので 腑に落ちません
私の考え方は果たして間違っているのでしょうか?  ちなみにその店には
料理人はいなくツマミ以外は食事は出来ない状態でした

A:ご相談ありがとうございます お客さまのお考えは間違っていません まず
そのミュージシャンが”特別”だったかはともかく 他のお客さまがいらっしゃる場
で寿司を食べる姿を見せているわけですから そういうやり方もあるのかとお考
えになるのは自然なことです それよりも問題は「特別だった」という言葉を彼が
投げたことです そうした理由で他のお客さまとの差別化を図ってしまうことは 
飲食/接客業に於いて絶対にあってはならない態度だからです あなたは暗に
「お前は特別ではないのだ」と言われたも同然ですから違和感を抱くのは当然です
よしんば”寿司”がその店の雰囲気にそぐわないという理由であれば 最初から
その”ミュージシャン”にも毅然として断るべきだったと思います 有名人には媚びる
のか? という話しにもなりかねません 
私は長らく接客業のコンサルタントをしていますが プロほど有名人が来店
しようとおもねることなく他のお客様と同等のおもてなし(フェアネス、公平さ)に
尽くします 有名人の方であればあるほど
隠れ家的に普通に飲みたいというお気持ちがあり 経験豊かなバーテンはそれを
熟知しているからなんですね でもこればかりは学習というよりはその人の心映えの
ようなものが(良くも悪くも)局面局面でふと出てしまうのでしょうね 
幸いにもお客さまにはご友人たちもいらっしゃるようですし他のお店との
いい関係もおありのようですので 嫌な接客に関する思い出は忘れてどうか充実した
生活をお過ごしください

Q:お話しを聞いていただきありがとうございました なるべくグチっぽいことは言い
たくなかったのですが これで気持ちが晴れました これからも自分に合ったお店を
大事にしていこうと思います

A:こちらこそ貴重なご体験の申告をありがとうございました 私は門下生たちには
とくにマニュアルは作らず まして音楽バーなのだからそれぞれの個性を重視しな
さいと言っています ただ自分の体験として”損して徳(得)を取れ”という気持ちで
自分の商いを考えなさいということは伝えるようにしています こういう商売を
やっていればときにイヤな思いをすることもありますが そういうときもお客さんは
わざわざ電車に乗ってウチの店に来てくれたんだなあ とか 幸せな気持ちで
帰路に着いてくれればいいなあとか いつも原点に立ち戻るようにしているのです
この商売いくら丁重な言葉遣いをしたとしても嘘っぽいとすぐ見破られてしまい
ます(笑)本当に上手い弟子というのは、、、 もう少し実感のこもった言葉を
選び取りながらお客さんを繋ぎ止めることが出来るんですね そうした意味では
言葉っていうのは本当に大事なんだなってしみじみ思います

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アヒルさんも驚き呆れた”寿司事件”
食べ物の恨みはコワイなあ〜(笑)
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by obinborn | 2011-02-23 12:11 | rock'n roll | Comments(0)  

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