ハンクからヘンドリクスまでの旅
平和と愛の歌をまだ歌っているのさ
ニール・ヤング「マンション・オン・ザ・ヒル」
『傷だらけの栄光』と松田優作級のヒロイックな態度も全然鼻に付かないのは
ニール・ヤングが辿ってきたでこぼこ道を 誰もが知っているから
このアルバムの一振りが90年代の”グランジ・ヤング”を決定付け
轟音まみれの『ウェルド』ツアーへと駆り立てていった
ちなみに当時のメディアは本作を「feedback is back」と端的に言い表している
伝承歌「the water is wide」のメロディを借用した「mother earth」のノイズは
まるでヘンドリクスの亡霊のようだ
by obinborn | 2011-04-29 11:00 | rock'n roll | Comments(2)
ティム・オブライエンの自伝的な小説『本当の戦争の話をしよう』
や『世界のすべての7月』にもまさに”隣国”に逃亡する主人公の姿
が活写されています ある意味ジェシ・ウィンチェスターの経歴にも
似ているかもしれません
それにしてもニール・ヤングが歩んできた”でこぼこ道”は業界の
フォーマットを踏襲せんとする人たちにとって まさに異端としか
映らなかったのでしょうね 激しすぎる振幅もあれば「イマジン」
を非常時に誰よりも先に歌う勇気もある 誰がどう言おうが構わ
ない 自分の姿がどう映ろうが気にしない 荒れ狂う波のなかに
この人はきっと無数の顔がくっきりと見えるんだな と感じていま
す