5月30日

ヤングブラッズのことが気になったのは一体いつ頃のことだっただろうか
確か20代前半に彼らのラスト・アルバム『high on a ridge top』(73年)
を高田馬場の中古レコード店タイムで購入したのがきっかけだったと思う

もうその頃にはリーダーであるジェシ・コリン・ヤングは独立しソロとして
人気を博していたから これまた例によって周回遅れである
70年代の後半といえばパンク/ニューウェイヴの台頭期であり
そんな状況のなかでヤングブラッズを聞いていたのだから 昔も今も
ぼくは世相というか流行に疎いのかもしれない

自意識から解き放たれている音楽だということは以前もここで触れたけれど
本当にこのヤングブラッズの場合 その日の太陽や風の動きをそのまま
音としてスケッチしているように思える
あるいは伸びていく自分の影さえも

ジミー・リードやロバート・ジョンソンのブルーズもあれば
チカーノR&Bの先駆、リッチー・バランスの名曲「ドナ」の優れた解釈があり
ビートルズの「彼女は風呂の窓からやって来た」に
ディランの「アイ・シャル・ビー・リリースド」もあるが
そのどれもが寛ぎに満たされたヤングブラッズの音楽となり得ている

グレイトフル・デッドのように果てしなくインプロヴァイズしていくわけではないが
気持ちの持ち方のようなものは彼らとかなり近いのではないだろうか

自分たち以前のアメリカに優れた音楽が流れていたことを確かめながら
奏でるような響きがそうだ
ロック音楽のヒロイックな伝説に加担するのではなく その水脈を見届けようとする
まっさらな姿がそうだ

デッドにせよヤングブラッズにせよ
そのことに関して少なくとも彼らが言い淀むことはなかった

もうあれらの日々からあまりにも長い歳月が経ってしまったが
デッドもヤングブラッズもまるで"home"(故郷)のように鳴り響き続けている

そう、ヤングブラッズとは遂に見ることがない”home"に他ならなかったのだ

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by obinborn | 2011-05-31 16:42 | one day i walk | Comments(2)  

Commented by ミック at 2011-05-31 21:21 x
大好きなアルバムです。
デッドもヤングブラッズも僕に大きな影響を与えてくれました。
Commented by obinborn at 2011-05-31 23:17
ぼくも久し振りに聞いたのですが こんな風に暮らしたいと思わせる
素晴らしい音楽でした! 明日からのベアーズカフェの営業再開
がんばってください^0^ 

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