普通ではない人たち

震災後にネット上で目立ったのは
震災や原発事故の影響で来日する/しないの音楽家に関して
一喜一憂する態度だ
小学生や中学生ならまだしも立派な大人たちが
震災下で取るべき姿とはとても思えない

普通の感覚であれば家で音楽を聞けるだけでもありがたいと考えるだろうし
被災された方々への申し訳ない気持ちのほうが先に立つのではないだろうか
にもかかわらず来日をすれば称え 中止の判断をする人には文句を言うという
のは人間としてあまりに稚拙であり 東京人の奢りさえ感じてしまう

だいいちあなたがもし音楽家の立場であったらレベル7が発令された国に
わざわざ好き好んで出向くだろうか? 

「ねえ、リチャード あなたのギターは人間国宝級なのだから わざわざこの
時期に行かないで!」と(想像だが)家族が思うのはむしろ極めて人間らしい
感情ではないのか?

彼らはこう反論するのかもしれない
経済を潤わせて日本を復興するのだ、と
しかしぼくにはそれが自分が楽しむためだけのエクスキューズとしか
映らないのである またこうした状況下で無邪気に音楽だけを楽しめるとは
とても思えない

言うまでもなく音楽とは演奏する方も聞く方も環境に大きく気持ちを左右され
るものだ

何も苦しんでいる人たちがいるから同じように苦しめと言うわけではないが
最低限の想像力も持たない人達を見ると本当に落胆してしまう

些細なことかもしれないが
日々こうしていろいろなことが試されていると考えるべきだろう

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by obinborn | 2011-06-02 16:25 | one day i walk | Comments(4)  

Commented by Almost Prayed at 2011-06-02 19:13 x
普通に生活できる人は節制しながらも「普通」に生活することが大事だとは思っていますが、これほどの空前の大災害を受けた後にも「普通」の生活を享受できる環境にある人々は、そのこと自体が本当にありがたいことと思わなければなりませんね。ライヴが観られる環境にあることがとんでもなくありがたいことを自覚しなくては。

しかし、自民党を始めとする国会議員のお歴々は、いったい何をやらなければならないのかが見えていないようですね。被災地で選挙なんてできるような状況ではないのに、(否決されましたけど)こんな時期に内閣不信任案なんぞ出してる場合ではないでしょうに。これも想像力の著しい欠如ですね。
Commented by obinborn at 2011-06-02 19:46
被災された方ばかりでなく今なお家に帰れない避難民が10万人近く
もいるという事実に打ちのめされそうです ほんと雨風をしのげる家が
あることに感謝しなくてはと思っています
今日は珍しく国会中継をすべてテレビで見ていましたが与野党とも
に手前勝手な言い分に暗澹たる気持ちになってしまいました
一体どっち向いて政治をやっているんだ? っていう感想しかありません
Commented by art at 2011-06-03 22:40 x
単に音楽が聴ける聴けないではなくMr.BIGやシンディ・ローパーのように、こんな時だから
こそ来てくれるアーティストがいるように、来日はアーティストの日本や日本のファンに
対する愛情や思い入れのバロメーターと捉えている人が多いのではないでしょうか?
勿論そうではない方もおられるでしょうが・・・。
Commented by obinborn at 2011-06-03 23:54
おっしゃる通り、日本に対する思いを来日公演という形で表現する
音楽家たちがいることも事実であり 私は賞賛を惜しみません
ただ 私が危惧するのはこの時期に来日公演をしなかった人たち
を糾弾する行為は あまりに白黒をはっきりさせるような態度であり
少なくとも私は気持ち悪いと感じてしまうのです

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