1970年の狼男

いやあ〜、情けないことに
ここのところ1日の予算はわずかビール(265円)とワンカップ大関(168円)
に過ぎなかったりして、、、 これで消費税でも上がったら目も当てられません
なあ〜

ということで  めったに飲み&ライヴに行くことが出来ませんので
関係する飲食業者および音楽家の方々、、、何卒お許しを!

やっていることといえば 私はホント、ウォーキングばかりです

ところでエリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッド来日! のニュースを
聞いて ブラインド・フェイスでもなく08年春に実現した二人のリユニオン
でもなく 以下の盤を思い起こしてしまった私は やはり”パブ・ロック裏街道”
の少数派でしょうか(苦笑)

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このアルバムが70年の春に実現したハウリン・ウルフのロンドン・セッションです

ノーマン・デイロンというプロデューサーはマディらによる『ファーザーズ&
サンズ』で有名でしょうが この人は70年代になってからのマイケル・ブルーム
フィールド一連のソロ・アルバムにも多数関わっているので やはり場数を踏んだ
フィクサーのような立ち位置にいらっしゃったのかもしれません

そのノーマン氏が制作したハウリン・ウルフのこの盤は ロンドンのオリンピック・
スタジオでベーシックな録音がされています

ワイマン=ワッツというストーンズのリズム・コンビを中心に ピアノとオルガンが
ウィンウッドで ギターがECという何とも贅沢な組み合わせのなか ほとんど
唯我独尊状態のウルフが吠えるという大変貴重なドキュメントでもあります

ECのギターにしてもブルーズ・ブレイカーズ時代に確立したレスポール&マー
シャル・ツインリヴァーヴのようなエグさはなく ここではストラトキャスターなら
ではのハーフ・トーンで穏やかにウルフのヴォーカルをサポートしているのでした

ヴードゥー的な雰囲気が満載の「who's been talkin」ではウィンウッドならでは
のハモンド・オルガンが高揚しますし 「wang dang doodle」での強烈な狼声
は何だかこの時期のドクター・ジョンにも通じます 恐らくこのセッションがきっか
けとなってECはミック・ジャガーとともにドクターの『サン、ハーブス、、、』
に参加したのでは?

クライマックスはやはり「レッド・ルースター」かな
ウルフ自身がスライドを弾くリハーサル・テイクもさることながら 本編では
ECが惜しみなく されど的確にギターを繰り出していきます

その音色といい 音数の抑え方といい ここでのECは本当に素晴らしい!
ウルフとのこうした経験がきっとドミノズへの序章となったのでしょう

ところでこの時期のウルフといえばもはや60歳
ミシシッピーのアバディーンに生まれ チャーリー・パットンのブルーズを覚えて
いった青年にとって ロンドンの街並はどんな風に映ったのでしょう
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by obinborn | 2011-06-10 03:33 | one day i walk | Comments(2)  

Commented by Almost Prayed at 2011-06-10 19:16 x
チャーリー・ワッツは「(このセッションで)唯一うっとうしかったのは、大アホのプロデューサー野郎だよ。あいつはとんでもなくマヌケな兄ちゃんだったな」と後に評していて、ノーマン・デイロンとは全く演奏における意見が合わなかったようですね。

さて、1950年代におけるとんでもなく猛々しい作品群と比較すれば、ハウリン・ウルフ本人も当時すでに体調が悪かったということで勢いが弱まっていますし、演奏の深みもチェスのバンドには及ばないですけれど、御大を盛り立てるべく、それまで自分たちが得てきた名声も富もここでは置いて、UKの若いプレイヤーたちが純粋に演奏に打ち込んでいる姿がほほえましいですね。

エリック・クラプトンは「本物らしく」「それらしく」そつなくブルーズを演奏するよりも、ぎこちなくとも「自分らしく」「自分なりに」感情としてのブルーズを表現に託していくときのほうが遥かに輝きますね。自分が彼のブルーズのカヴァー集“From The Cradle”を気に入らない理由はそこにありますね。
Commented by obinborn at 2011-06-10 20:17
ECの良さはソロに入っていくときのタイム感→ここぞというの部分での
”固め弾き”→繊細なヴィヴラートをかけてロングトーンで引っ張る
とまあこんな部分だとぼくは思っています やはりシングル・ノートの
構成力はめちゃくちゃ上手いですね こういう良さがあるのだから
「フォーエバー・マン」みたいな歌謡ロックは勘弁です(笑)

ノーマンに対するチャーリーの辛辣な意見は知りませんでした
今度テキストを教えてくださいね

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