the town i live in
それが60年代のイーストLAで活躍したシー・ミッドナイターズの「whittier
blvd.」だった ローリング・ストーンズの「南ミシガン通り2120」をもろに真似
たこの曲はゴキゲンなR&Bインストゥルメンタルである
ご存じの方も多いと思うが イーストLAといえばチカーノ(メキシコ系アメリカ人)の
居住区であり そこには50年代の後半から独自の文化と音楽が芽生えたのである
リッチー・バレンスの「ラ・バンバ」も そんな背景から生まれたトップ40の曲だ
このシー・ミッドナイターズもチカーノを代表するR&B/ロック・グループ
このバンドの魅力はガレージ・ロック的な気風はもとより 何と言ってもリトル・ウィリー・
Gの濃密かつ情感豊かなヴォーカルだろう
マッキンレー・ミッチェルのソウル曲「the town i live in」のカヴァーをはじめ
「that's all」「dreaming casually」あるいは「giving up on love」など このグルー
プのラテン・バラードは大きな看板となった
時代は変わり (70年代の下積み時代を経た)ロス・ロボスが80年代にブレイクする
彼らもまたステージでときどき「the town i live in」を歌うことがある
きっと先輩であるシー・ミッドナイターズのヴァージョンが心に残っているからだろう
そこで歌われるthe town は ロボスが育ったイーストLAのことを連想させる
カヴァーという題材を超えて 歌が本物になり 輝く瞬間だ
by obinborn | 2011-07-15 22:55 | rock'n roll | Comments(2)
仰る通り、明らかに「南ミシガン通り2120」にインスパイアされた曲ですが、
ストーンズがチェス・レコードを訪れた歓喜から
この曲を作ったのと同様な歓喜というか表現を
Whitter Blvd.からも感じられますね。
ストーンズは彼の地を訪れた興奮。
かたやシー・ミッドナイターズは我が街自慢という違いはありますが。
土曜の夜のWhitter Blvd.の喧騒、ロウライダーが闊歩するこの大通りを行った事もないのにたやすく想像してしまう。
そしてThe Town I Live Inを彼等が歌うことによって、
そのタウンがイーストLAになってしまう。
こういう素晴らしい曲、素晴らしい料理の仕方に胸がときめいてしまいます。
ロス・ロボスもやっていたんですね。
彼等のは聞いた事がないんです。obinさん羨ましい!
そうなんです、イーストLAのWhitter Blvd.を闊歩しているような
快活さがインストのなかの掛け声からも伝わってきますね
リトル・ウィリー・Gがロボスの『ライド』アルバムやダグ・サームのト
リビュート作に参加しているところにもチカーノの血脈のようなもの
を感じてなりません
ちなみにロボスのthe town i live inはライヴ音源が(確か)存在
しなくて残念ですが 二度目の来日時@野音で演奏したことは今
もよく覚えています