8月14日

お盆である 帰省である
帰省といえば実家である

もうすっかり抜け殻のようになってしまったとはいえ
こんな私にも”実家”と呼べるものが今もあるのはありがたい
(今年失ってしまった人も多いのだ)

することはといえば 食卓を囲み 墓参りをし 母と雑談を交わすくらいなのであるが
その時間がゆったりと愛おしい

音楽家たちにとっても 活動が長くなり 聞かれるべき曲がどんどん増えてくると
いつしか”ホーム・アルバム”を作りたくなるのだろう

そうした意味ではヴァン・モリソンとジョージィ・フェイムが95年にリリースした
”How Long Has This Been Going On(長い道のりだったね)”もまた二人の
置き土産のようなアルバムであり 同時に音楽的な故郷の写し絵なのかもしれない

ヴァンとジョージィの共通項である古いR&Bやジャズを観客がいないロンドンの
名クラブ、ロニー・スコッツでライヴ・レコーディングしたこの作品には 熟練した名手たちが
自分の過去を振り返りながら 無邪気に音と戯れるような場面が何度も訪れる

モーズ・アリソンにレイ・チャールズそしてキング・プレジャーといった選曲からは
60年代に英国で青年時代を過ごしたヴァンとジョージィのありようが伝わり
演奏への寛いだアプローチからは 二人が過ごしてきた歳月が滲み出て来る

懐かしい駅に降り立つ
バスが来るまでにはまだ時間がある  辺りでは中学生たちがふざけあっている
真夏の太陽は ちょうど空のてっぺんくらいだろうか

家に着くまでには あともう少しかかりそうだ

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by obinborn | 2011-08-14 22:54 | one day i walk | Comments(0)  

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