11月25日

ティム・ハーディンのアルバムにエディ・ゴメスのベースやマイク・マイネエリの
ヴィヴラフォンが聞けると書いたら 食指が動くジャズ・ファンはいるだろうか?
いわばフォークの弾き語りとジャズ的な語法との出会いだが ティム・ハーディン
という人はそれを60年代から実践してきた先駆者だと思う

たとえばジョニ・ミッチェルがジャズのミュージシャンと共演していくことで視界
を押し広げていったのが70年代だとすると ハーディンのそれは60年代版だ
要は早すぎた天才であり その人生もまた破滅型だったが それでもキャリアの初期
となるヴァーヴ・フォーキャスト時代には若さ故の輝きがあった

68年の4月10日にニューヨークのタウンホールで収録された『Live In Concert』
は ゴメスやマイネエリを含むジャズのスモール・コンボを従えたライヴ作であり
ハーディンは内向きな自作曲の数々を歌う 個人史を歌にすることのキツさを身を
もって示していった人であり 晩年の作品などは他人の日誌を覗いてしまったような
後味の悪さも残る またジョン・レノンが凶弾に倒れた80年の寒い12月に殆ど話題
に上らずにひっそりと死んでいったことも 何やらハーディンの歩みを象徴するかの
ようである

以前ジョン・セバスチャンにインタヴューした時のことが忘れられない
「60年代のヴィレッジでティムは特別な存在だったよ。でも彼は常にドラッグの
問題を抱えていたんだ」

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ジョビン的な「Misty Roses」や寓話に題材を求めた「Black Sheep Boy」などに
ハーディンの静謐な世界が溢れ出す レニー・ブルーズに捧げた「Lenny's Tune」
では自らピアノを弾きながら7分近くの熱演を聞かせる
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by obinborn | 2011-11-26 12:20 | one day i walk | Comments(0)  

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