11月26日

久し振りに聞いたロスアンジェルス・サウンドのアルバム
それが『グレンダ・グリフィス』(77年 aliora)だ

グレンダ自身による自作ナンバーはわずか2曲なので
恐らくリンダ・ロンシュタット・ライクなヴォーカリスト像が目指された
のだろう 制作はドン・ヘンリー&ジム・エド・ノーマンのシャイロ出身組で
LAのサウンド・ファクトリーでのレコーディングをマイアミのベイシュア・
スタジオでビル・シムジクがミックスダウンするというイーグルス人脈が濃厚
な仕上がり マスタリングには今をときめくバニー・グランドマンの顔も見える

と まるで出来の悪いライナーノーツのようなことを書き始めてしまったが
何と言っても注目したいのはダニー・オキーフのナンバーを4曲も取り上げてい
ることなのだった その曲とはアルバムの収録順に言うと「all my friends」
「angel spread your wings」「the valentine pieces」「quits」であり 
「the valentine pieces」以外はぼくにも馴染み深いものだ

オキーフとの接点を探していけば 彼の西海岸録音『So Long Harry Toulman』
(75年 warner bros.)にドン・ヘンリーを始めとするイーグルス一派が参加して
いたこと オキーフのソングライターとしての力量をこの時点でヘンリーが認めた
故に オキーフの曲が候補に選ばれていった可能性は極めて高いのではないだろうか

ヴォーカリストとしてのグレンダはロンシュタットよりは 同時期にデビューした
ニコレッタ・ラーソンを思わせる素直さが魅力だと思うし ジェシ・ウィンチェスター
の曲を双方ともに取り上げているところも似ている

アルバムのメニューは他にもトム・T・ホールやマーティン・ロビンスのカントリー・
ソングやキャロル・キングの佳作「eagle」などがあり飽きさせない トム・T作の
「i can't dance」をグラム・パーソンズのヴァージョンで親しんできたという方も
少なくはあるまい

制作を担当したドン・ヘンリーにしてみれば 当時のイーグルスが抱えていた重圧
から逃れて ここに収録された全10曲を心から楽しみたかったのではないだろうか
今はもうめったに聞かないアルバムだが そんな含みを持たせていたことを考え合わ
せると 何だか切なくなってしまった

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by obinborn | 2011-11-26 22:06 | one day i walk | Comments(2)  

Commented by mune at 2011-11-27 11:01 x
こんにちは!
今年、安価だったのでなんとなく(中古で)買ったレコードが2枚続けてレビューされビックリです!得した気持ちで今、じっくり聴いているところです。
Commented by obinborn at 2011-11-27 11:42
muneさん、それは偶然ですね!中古レコ市場もウルトラ・プレミア盤
と安レコに二極化していますが、内容の良さは値段とまったく関係あり
ませんので、ティム・ハーディンのような本物の、されど報われること
のなかった音楽家をじっくり聞くいい機会かもしれません。もうすぐ
彼の31回忌です。そういえばラヴィン・スプーンフルの裏ジャケット
にもTim Hardin's Dreamと落書きされた壁を背にしたセバスチャンや
ヤノフスキーたちが映し出されていますね。

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