1月5日

骨格が剥き出しになったバンド・サウンドに無鉄砲なギター。
ときに「hate it when you leave」のような蒼茫感を漂わせながら、
この人は音楽に対して体ごとぶつかっていく。

忠誠を誓った訳ではない。守るべき規範をなぞったわけでもない。
しかしながら、ただひとつ言えることがある。
それはきっと好きになった音楽があったからこそ、嫌いな音楽には
染まるまいとする本能であり、たとえその態度が不遜に映ったとしても、
彼はことさら言い訳を並べ立てたりはしなかった。

好きになったもの。好きになれなかったこと。
この男はそのような感情に対して驚くほどあけすけであり、率直だった。
好きなものを愛することは、嫌いなことに背を向けることと同義である。
八方美人ではいられないし、小回りが効くような役も御法度だ。
そうした直感的な審美眼には、いささかの迷いもない。

人々はある種の尊厳を込めながら、彼の名前を今日も呼ぶ。
「キース・リチャーズ!」と。

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by obinborn | 2012-01-05 22:44 | rock'n roll | Comments(2)  

Commented by noah-1963 at 2012-01-06 12:16
obiさん、あけましておめでとうございます。今年も素敵な音楽の道しるべになってください。年末年始とストーンズ78聴きまくっています。Kiethについて先回も感じましたがこんなに彼の良さを書いてくれる人が日本にいるんだなあと、なんだかとてもうれしい気持ちになりました。やはりあのギターの弾き方にあこがれてしまいます。
Commented by obinborn at 2012-01-06 12:33
Noahさん、ありがとうございます。道しるべなんてとてもとても(笑)
自分はただ好きな音楽を聞いてる(嫌いな音楽は聞かない&書かない)
だけですから。今年は自分の感覚としてはどうしても「おめでとう」と
言えないのですが、おめでとうとあえて言う人が含ませるものも当然あ
るわけですから、言われればなるべく快く返事したいですね。今年も
4649!^0^

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