1月9日

1910年にミシシッピのアバーディン近くに生まれたチェスター・バーネット
(つまりハウリン・ウルフ)は、49年頃になると自分のバンド、ハウスロッカーズを
率いて活動を始めた。
ギターはウィリー・ジョンソン、ピアノはストラクション、ドラムスはウィリー・
スティールといった顔ぶれで、やがて彼らはメンフィスやアーカンソー一帯の地区で、
最もパワフルで有名なリズム&ブルーズのコンボとなっていった。その結果ウルフは
西メンフィスのKWEM局で彼自身のラジオ番組を持つまでになったのである。

レイ・トッピングのライナーを訳すとおよそ以上のようなことが書かれているウルフ
の『Ridin' In The Moonlight』は、そんな初期のモダン/RPM吹き込みを中心に英ACEが
3曲の別テイクを発掘した82年のコンピレーションだ。

圧巻は彼らのテーマとも言うべき「House Rockin' Boogie」だろうか。
風を切るように豪放で、強烈なアクがあり、かつ人々を踊らせずにはいられない
サザーン・ブギ。

私が生まれるおよそ10年まえにこういう音楽が存在したことに畏怖せざるを得ない。
圧倒的な力感。己を肯定せんとする不遜なまでの態度。

まるでウルフは月の影から吠えるかのようだ。
そう、21世紀から最初の10年が経った私たちすべてに。


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by obinborn | 2012-01-09 19:02 | blues with me | Comments(0)  

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