1月12日

「時代性がナンボのもんじゃい?」とは生きながら伝説的な漫画家、川崎ゆきお
がキャラクターの猟奇王に言わせる有名な科白だが 私が普段から信条とする
のもそういう生活態度である 音楽にしてもまた然り 私は流行モノにはまったく
興味がありません(笑)

昨年リリースされた洋楽ロック・アルバムのなかでも断トツで輝いていたのがテ
デスキ・トラックス・バンド(来月の公演が楽しみ!)のデビュー作だったけれど
も デレク・トラックスとともに現在のオールマン・ブラザーズ・バンドを支える
ウオーレン・ヘインズのソロ作も忘れるわけにはいかないだろう

実は今日久し振りに聞いたのだが そのケレン味のない歌と演奏に改めて惚れて
しまった オールド・スクールのギタリストのソロ・アルバムにありがちな「ボク、
こんなに弾けるんです」的な自己満足ではなく きちんと統制されたバンド・サ
ウンドをじっくりと届ける姿勢にひたすら好感が持てる

そんなバンド・サウンドの要となるのが かのジョージ・ポーターJr.のぐっと
重心の低いファンク・ベースだろう そこにアイヴァン・ネヴィルのオルガン
がねっとりと絡んでいくのだから ミーターズ〜ネヴィル・ファミリーの愛好家
も聞いて損はないはず このほのかなバイユー仕込みがたまらない

伏兵としては他にルシー・フォスターのバッキング・ヴォーカルもいいのだが
同じキーボードでも 先のアイヴァンとイアン・マクレガン(マイ・マン!)
をきちんと使い分けている審美眼にも驚かされた マックはあえてハモンドB3を
(一曲を除いて)アイヴァンに譲り ウィリツアーとピアノに専念しているのだが
ここら辺のこだわりについても ぜひヘインズ自身に訊ねてみたいところ

スタックス・ソウルの語法を生かした「Take A Bullet」が何と言っても珠玉の出来
だろう そうした意味ではウィリアム・ベルの「Everyday Will Be Like A Holiday」
(デルバート&グレンもやってましたなあ〜)も継承の物語を補完するかのように
響く そしてゴスペル・ライクな終曲「Save Me」の美しさといったら!

まるで猟奇王の一言がアルバムの隅々にまで染み渡り 不思議な化学反応を起こす
そんな生命力を感じさせる音楽だと思う

それでは最後にもう一度 平成の都市奇譚とも言うべき猟奇王にご登場願いましょう
「時代性がナンボのもんじゃい?」

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by obinborn | 2012-01-12 21:23 | one day i walk | Comments(0)  

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