さようなら、ラリー・ホッペン
勿論ウェルズ・ケリーの名前があり、ラリー&ランス・ホッペン兄弟の名前があり、
ジョン・ホールの名前がある。
そして一際感動的だったのは「バックアップ・ヴォーカルはみんなでやっているよ」
という記述だ。「ぼくたちには黒いボトムとハイ・ハーモニーがあるのさ!」と意気揚々
としていた頃の彼らを物語るような、さりげない一言だと今なお思う。
ラリー・ホッペンの急逝が胸に疼いてきた。
言うまでもなく彼はオーリアンズのギター・パートをジョンとともに分け合い、
ちょっと信じられないくらい緻密なアンサンブルを聞かせる「What I Need」(4作め
に所収)などは、鳥肌ものとして語り継がれているほど。
あるいは彼らの代表曲「Let There Be Music」はどうだろう。
ジョンがスライド・ギターを弾き、ラリーがリードのリックを奏でながら自ら歌う。
それほど艶のある声だとは思えないけれど、一生懸命に歌うその感じがウェルズ・ケリー
がリードを取る隠れた名曲「Sunset」とともに好きだった。蛇足として言えばこの「Sun
set」では専任のドラマーであるケリーを立てずに、ジョンがドラムスを叩いている。
そんなことすべてを含めて、オーリアンズというバンドがぼくは好きだった。
by obinborn | 2012-08-02 01:52 | rock'n roll | Comments(2)
のちにアサイラムでヒットした曲「ダンス・ウイズ・ミー」もほとんど同じなのに
おかげでこの中古レコードもほとんど見かけませんので日本盤CDで購入しました
オーリアンズはジョンばかり話題に上りますが
歌と演奏のバンド・アンサンブルが絶妙ですね
70年代の末には雑誌で
ツイン・ギターのすぐれた見本してとりあげられていましたが
ラリーはライブではキーボードもかなり弾いていました
日本であまり話題にならないのは
ローリング・ストーンあたりの音楽誌が
「ありきたりなダンスバンド」
みたいな訳の分からないことを書いていたせいもあるかもしれません
(写真は後から購入した英ABC盤ですが)当時は『ビフォア・ダンス』っていうファースト&セカンドをカップリングしたLPで聞いていました。
とにかく全員演奏(R&Bの新しい解釈やしなやかなリズム・アプローチ)がめちゃくちゃ上手い! 当時『マガジン』で湯川れい子がファーストを酷評していたのも印象を悪くしたのかな?