ローリング・ストーンズという家族
ロック・バンドだ。結成されてからは何ともうすぐ50年の歳月が
流れようとしている。人が生まれ学校に行き、やがて社会に出て
結婚して子供たちが生まれて、、、。言うなればそれだけ長い年
月を彼らは音楽とともに生きてきた。
集金ツアーと陰口を叩かれても、ロック・エスタブリッシュメン
トと揶揄されても、彼らは一向にめげなかった。何故だろう?と
いつもぼくは考える。答えはとてもシンプルだ。ミックもキース
もロニーもチャーリーも、みんな音楽が好きだから演奏を続けて
いる。清々しいまでにそれだけだ。
バンドに暗雲が立ちこめてきた80年代の後半、キースはミックに
こう諭したという。「なあミック、よく聞け。俺たちはマドンナ
でもマイケル・ジャクソンでもない。いいかい? 俺たちはロー
リング・ストーンズなんだぜ!」
返すべき言葉が見つからない。もしかしたらぼくたちはローリン
グ・ストーンズという共同体に、友情のひとかけらや家族という
肖像を探し続けているのかもしれない。
*拙書『UK Records』(09年)に発表したテキストを元にして
います。あらかじめご了承ください(facebookとも同期してい
ます)。
by obinborn | 2012-10-14 17:44 | rock'n roll | Comments(0)