途上の人、ニール・ヤング。

 ざらっと粗く奏でられるギターに導かれて
土埃が舞うようなハーモニカが始まる。そん
なイントロに続いて、「孤独の旅路 Heart O
f Gold」はこう歌い出される。”僕は生きたい、
僕は与えたい”と。筆者がまだギヴとテイクの
違いも解らなかった中学時代に、ラジオから
ひっきりなしに流れてきた歌だ。”黄金の心”
を求めて彷徨うこのナンバーも、それを収録
したこの『ハーヴェスト』も、72年の2月に
全米第1位へと昇り詰めていった。

 ニール・ヤングにとってこの成功が足枷と
なった時期もあったが、次々と発表され続け
る作品群は、彼にとって遥かなる旅の途上で
の句読点であり、かけがえのない報告なのだ
ろう。そんな大河のような流れからこのアル
バムを振り返ってみると、終曲「ワーズ Wor
ds」での焦燥に満ちたギター・ソロが、今現
在のニールへと繋がっていくことを、込み上
げてくる情熱とともに実感できる。


*『レコード・コレクターズ』2010年3月号
の”シンガー・ソングライター特集”に寄稿し
た文章を再録・加筆しました。あらかじめご
了承ください。

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by obinborn | 2012-11-14 23:36 | rock'n roll | Comments(0)  

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