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ブギ奉行

ハル宮沢のまえで「音楽ジャンル」などはまるで
意味を為さない。ダモ鈴木とのフリー・インプロ
ヴィゼーションの嵐から、市井の人々に寄り添う
カントリー・ミュージックまで、そこに流れてい
るのは、いつもその時その時の衝動を一番大事に
しようとするハル宮沢の心持ち、ただそれだけで
ある。

彼のそんな振り幅はぼくにニール・ヤングのこと
を思い起こさせる。ヤングにしたってアコーステ
ィックの温もりから怒濤のエレクトリック・ノイ
ズまで、まるで天気のようにその様相は変わるの
だ。太陽が降り注ぐ日もあれば、終わらないよう
な雨が降り続ける夜もある。だいいち、感情の起
伏が感じられない音楽なんて、ぼくに言わせれば
博物館に飾られた古典芸能でしかない。

パンク・ロックの洗礼を受けて「歩くまえに走り
始めてしまった」幾多の若者の一人が若き日のハ
ルさんである。そんな彼の足取りはパラ・フレー
ズから渋さ知らズまで多彩なものだ。現在ではと
てもイカしたカントリー・ロック・バンド、コス
モポリタン・カウボーイズでの活動をメインにし
ているが、カウボーイズにしてもその音楽は形式
よりも確かな息遣いやある種の奔放さが優先され
ている。

そんな彼の別プロジェクトの一環としての最新形
が、トリオ編成の「ブギ奉行」だ。お前一体何考
えてんだ!(笑)と思わずツッコミを入れたくな
る気持ちもあるが、むしろいつも自由な風に吹か
れているハル宮沢の肖像がくっきりと浮かび上が
ってくる。

というわけで彼の新生トリオ「ブギ奉行」のラ
イヴは12月26日(水)20時より、渋谷のBAR
ISSHEEにて。料金はドリンク代&投げ銭で。こ
こはひとつ現場を目撃してみようじゃないか!

(注:写真は「ブギ奉行」のメンバーではあり
ません)

ブギ奉行_e0199046_10313310.jpg

by obinborn | 2012-12-25 10:31 | rock'n roll | Comments(0)  

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