Metal Machine Music
アルバム”とボロクソにこき下ろされ、この日本で
も「ニューミュージック・マガジン」で湯川れい子
氏に0点を付けられるなど発売当時散々言われっぱ
なしだったのが、ルー・リードの『メタル・マシー
ン・ミュージック』(75年)だ。
多分やっていることが早過ぎたのだろう。歳月の流
れとともに、ソニック・ユースを筆頭とするオルタ
ナ〜ノイズ系のバンドが『メタル』での先駆的な試
みを熱く支持し、また彼らと90年の『Weld』ツアー
を敢行したニール・ヤングが『メタル』に刺戟され
たと思しきノイズ・エクスペリアンス作品『アーク』
をツアーの副産物としてリリースするなど、後方援
護が続いた。ちなみにちょうど湾岸戦争が勃発した
時期と重なった『Weld』ツアーは、ニール・ヤング
&クレイジー・ホース史上最も音量が激烈なものだ
ったと語り草になっている。
日本でも『メタル』に熱いコールを送り続けてきた
男たちがいる。そう、東京アンダーグラウンドの裏
番長として名高いハル宮沢氏とオレの二人だ。それ
はともかく『メタル』に於ける奔放な音の濁流をぜ
ひ感じ取って欲しい。むろん賛否両論あるのは事実
として受け止めるけれども、個人の音楽嗜好云々と
は別レベルに、ルーが一人でエレクトリック・ギタ
ーを弾き、それを幾十にも重ね合わせたこの音楽に
オレは光の粒子や宇宙の波動さえ感じることが出来
る。その感じ方は誰にも否定出来ないだろう。
by obinborn | 2013-01-13 15:31 | rock'n roll | Comments(0)