Northern Lights, Southern Cross

この人たちは自分の代わりに歌い、演奏しているの
ではないだろうか? 以前ロス・ロイヤル・フレイ
ムズのスワンプ・ポップに接して感じたことと、ま
るで同じような気持ちを呼び寄せてくれたライヴだ
った。こうした感情の流れは最後まで途切れること
なく続いた。そんな逞しい演奏をサザン・ライツは
19日、池袋のポルカドッツで聞かせた。

ダグ・サームの74年曲「Groover's Paradise」を皮
切りに、ブリンズリー・シュウォーツの「Country
Girl」、ドニー・フリッツの「Ten Foot Pole」そし
てリトル・フィートの「Sailin' Shoes」へと連なっ
ていく。その光景にはアメリカ南部が混ざるばかり
か、そんな南部に憧れたイギリス人の心映え(キン
クス「Muswell Hillbillies」からロニー・レイン「
How Come?」)までがスケッチされていくのだか
らたまらない。

何もそんな局面ばかりではない。リトル・フィート
の「Easy To Slip」ではジャスミンが奏でるアコー
ディオンによって、ローウェル・ジョージの歌がま
るでルイジアナに生まれたばかりの曲として蘇った
り、トニー・ジョー・ホワイト「Polk Salada An
nie」のリフが、デイル・ホウキンズの「Suzy-Q」
へといつの間にか様変りしたりと変幻自在なダイナ
ミズムまでを彼らは聞かせる。その中央に座ってい
るのは、どこまでもしなやかな横揺れビートだ。

ハッピー&アーティの「Uncle Jed Say」やニール・
ヤングの「Tell Me Why」もしくはジャックスの「
Smack Dub In The Middle」が歌われていった第
2部では、より弾みが付いたバウンスで時間が経つ
のをしばし忘れさせるほど。

冒頭に「自分の代わりに〜」との旨を書かせて頂い
たが、そんな思いが沸騰点に達したのが終盤に奏で
られたフェイシズの「Ooh La-La」だ。宴が終われ
ば寂しさが訪れる。夜通しのパーティの後にはやが
て退屈ないつもの朝がやって来る。こんな切ない気
持ちにサザン・ライツは寄り添ってみせる。その主
人公になってみせる。ああ、この人たちは自分と同
じ側にいるんだな。そんなことまでを感じさせた、
とてもファンタジックな冬の一夜だった。

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by obinborn | 2013-01-20 05:14 | one day i walk | Comments(0)  

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