ジョー・ママの早過ぎた足跡

今朝からジョー・ママのセカンド・アルバム『J Is For
Jump』(71年)のライナーノーツを執筆開始しました。
久し振りにじっくりとLP盤で聞き直したんだけど、すご
く粋なブルー・アイド・ソウルという感じ。今聞いても
全然古びていません!

無名時代のジェイムズ・テイラーが60年代の半ばに参加
していたニューヨークのグループ、フライング・マシー
ンは今やすっかり伝説になったけれど、そのグループか
らダニー・クーチとジョエル・ビショップ・オブライエ
ンが時を経てジョー・ママの母体に。そこにザ・シティ
でクーチと息の合ったプレイをしていたチャールズ・
ラーキー(当時キャロル・キングの夫だった)や、売り
出し中だったキーボード奏者のラルフ・シュケット、
さらに女性シンガーのアビゲイル・ハネスまでが合流し
てくるのが、このグループおよそのあらましだ。

セルフ・タイトルのファースト(70年:ピザハウスの
ジャケット)のほうが有名だけど、このセカンドでは
持ち前のアーバン・ソウル感覚に加えて、ジャズ・イデ
ィオムを大胆に導入したり、ドクター・ジョンの曲をデ
ィレイニー&ボニー&フレンズ的にアプローチしたりと
新たな意欲も示している。そしてダニー・クーチが自ら
歌った幾つかのナンバーも、彼の名作ソロ『"Kootch"』
(73年)への布石となるような逞しさを示す。

東海岸の洗練されたグルーヴを、新たな時代を迎えつつ
あった70年代初頭の西海岸で展開した得難いバンドだっ
たけれど、残念ながらアトランティックで2枚のアルバ
ムを吹き込んだ後に解散してしまった。それでもこの新
鮮な息吹はどうだろう。同時代の仲間たちの動きとして、
キャロル・キングの『ライター』やジェイムズ・テイラ
ーの『ワン・マン・ドッグ』のことも、そっと視界に収
めておきたい。

最後に余談だが、このラーキー=オブライエンのリズム
・セクションを、ぼくは『レコード・コレクターズ』の
ベスト・ベーシスト&ドラマー特集で第1位に選出して
いる。

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by obinborn | 2013-01-29 13:50 | one day i walk | Comments(0)  

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