軋む時代、遥かな歌声〜中村まり
降った雪に初めて踏み込む時の足跡
いつか見たいわしのような雲
中村まりの歌を聞いていつも思い起こすのはそんなことだ。
それが古いトラディショナル・ナンバーであろうが、彼女
の自作曲であろうが、この人の歌はいつもすくっと遥かな
光景を見渡し、足下にある小さなものを掬い上げる。
時代が音を立てながら軋む。昨日までいた人が今日はもう
いない。日々は何事もなかったように繰り返す。
そんな毎日のなかで、ぼくは今日も中村まりの歌を聞いた。
by obinborn | 2013-04-05 07:09 | 中村まり | Comments(2)