フッカーからモリソンへ、モリソンからフッカーへ

ジョン・リー・フッカーの魔力に取り憑かれてしまったのは
何時のことだっただろうか。最初は例によって「Boom Boo
m」の人というイメージで接し、Vee-Jay時代のベスト盤な
どを聞いていたのだが、やがてもっと初期のものへと溯って
いった。

48〜49年と最も初期に吹き込んだ音源をまとめた『アローン』
は大好きな一枚だ。バンド・スタイルではなく一人でフットス
トンプしながら弾き語るその姿に痺れてしまったのだ。その
粘っこい悪魔的なグルーヴは一見地味かもしれないが、やがて
離れられなくなってしまうものであり、ブルーズの背後にある
強烈なアフロ=アメリカンの色合いを強く感じてしまう。

ヴァン・モリソンはゼム時代からそんなフッカーに憧れていた
一人だ。ゼムではフッカーにしては異色のバラード「Don't Lo
ok Back」(これがまた良い!)をカバーしていたが、何より
も我流丸出しでモリソン自身が弾くギターにフッカーからの
影響が伺える。単弦でも復弦でもまるで叩き付けるように弾く
”乱れ打ち奏法”こそはフッカーの持ち味だが、それをモリソン
は実践している。

意外にもそんなモリソンのギターが聞けるのは『Hymn To T
he Silence』や『Too Long To Exsile』といった90年代に入
ってからのアルバムに於いて。きっとヴァン自身が思索の時期
を経て素直に自分のルーツと向き合った結果なんだろうな。
後者のアルバムではフッカーとの念願だった共演も「Gloria」
と「Wasted Years」で実現した。その交歓といったら!

そんなジョン・リー・フッカーの最もピュアで丸出しの姿を
伝える意味でも、『アローン』は、やはり忘れ難い作品集だ。

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by obinborn | 2013-04-21 23:18 | blues with me | Comments(0)  

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