東京ローカル・ホンクが地元に帰ってきた

16日は武蔵小山のアゲインにて東京ローカル・ホンクのライヴ
を。目黒〜品川エリアでバンドを始めた彼らのホームとでも言
うべき地域での公演だけに、普段にも増して親密感が溢れる素
晴らしい演奏となった。しかも第一部では古くからホンクの良            き理解者であり、ぼく自身尊敬して止まない森勉さんを進行役            に迎えてのトーク・ショウが繰り広げられ、ファンとの交流を
より親密に保ちたい!という主催者の気持ちが伝わってきた。

第二部のライヴ・パートも時間たっぷり。「サンダル鳴らしの
名人」から「お休みの日」へと繋げるなど序盤はホンクの生ま
れた城南の光景を盛り込み、品川の工業地帯を切り取ったと思
しき「昼休み」でまずは最初の頂点を迎え、終盤に「社会のワ
レメちゃん」や「おいでおいで」で畳み掛けていく様は、さし
ずめ無邪気に遊んでいた青年が世の中の壁にぶつかり、煩悶し
ながら世界のありかを知っていく過程のよう。

最近のライヴでリーダーの木下弦二がMCでよく紹介するのは
新曲「お手手つないで」のこと。彼がその曲の前に必ず強調
するのは「この曲は”食べて応援”とはまったく違います」とい
った旨だ。”食べて応援”という震災以降はびこった言説がある。
それらに対してきちんと違和を唱えながら、それでも明るくあ
ろうとする彼の心のありよう。それがどんなに尊いことだろう
か。

「車のうた」のような一見何でもないロード・ソングが震災後
にまったく別の意味を携えていく。聞き手の奥底に何らかの変
化を促す。音楽とは生き物に他ならない。そんな逞しい演奏が
終盤になるにつれ、なお一層熱を帯びていった。ロック・カル
テットとしての人力演奏。その極致をはっきり示してくれたメ
ンバーたちのミュージシャン・シップに感動せずにはいられな
い、忘れ難い一夜となった。

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by obinborn | 2013-09-17 04:32 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

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