音楽的なミクスチャーについて

ロックンロールの四天王といえばチャック・ベリー、ボ・ディ
ドリー、ファッツ・ドミノ、リトル・リチャードであることに
異論はないだろう。ベリーの伝記映画『ヘイル!ヘイル!ロッ
クンロール』のなかには彼らの四者放談もあって楽しい。誰だ
ったがこう言う「白人の奴らが俺たちの音楽を盗んだのさ!」
確かに彼らブラック・ピープルにとっては搾取されたも同然だ。
多かれ少なかれ黒人音楽の翻訳版としてストーンズがあり、ヤ
ング・ラスカルズがあり、トーキング・ヘッズがあったことは
歴史が証明する周知の事実なのだから。

それでも私はミクスチャー(混沌・混合)のことを考えたい。
ここに一枚の写真がある。エルヴィスを中央にジュニア・パー
カーとボビー・ブランドが左右に並んだ貴重なものだ。ロック
の歴史は何もエルヴィスから始まったわけではない。それほど
カルチャーとは一直線で解り易いものではないのだ。若き時代
のエルヴィスの周辺ではパーカーやブランドのメンフィス・ブ
ルーズが脈々と流れていた。そうした背景なしにエルヴィスが
パーカーの「ミステリー・トレイン」をカバーした理由など考
えられない。

歴史の見方とか音楽の成り立ち方を考える時、どちらの側から
見るのかで自ずから見方が変わるのは仕方あるまい。しかしな
がら、私はこのフォトから感じ取れる音楽的な混濁が好きだ。
ブランドがいてパーカーがいてエルヴィスがいる。その光景を
誰かがカメラに収める。そこから想像出来るもの・その広がり
を私は今も信じたいと思う。

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by obinborn | 2013-10-16 18:55 | one day i walk | Comments(0)  

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