言い訳は二度とするまい。
まで出向いて頂き、お貸ししたレコードの返却及び最終的な
打ち合わせを。8月から始まる出版記念のイベントには彼に
も勿論同行してもらうわけだが、そんなこんなで配本から営
業活動までの話を煮詰めた。以前もここで語ったことだけれ
ど、CDでも本でも完成した時点で納得してしまってはまった
くお話にならない。むしろそこをスタート地点としながら、
みなさんに関心を持ってもらうためにはどうしたらいいんだ
ろう? と考えるのが筋のはず。
ジェイク・リヴェラとデイヴ・ロビンソンが興したスティッ
フ・レーベルは最初は単なるインディ会社に過ぎなかった。
しかしそこからニック・ロウが、エルヴィス・コステロが、
イアン・デューリーが、レックレス・エリックが育っていっ
た。そんな事実を振り返るほど、ぼくも今回の『パブ・ロッ
クのすべて』に関して自ら営業していかねば、と思う。そし
て願わくば各種イベント会場での熱い語らいを望みたい。
時代が不況だとか売れないとか、そういったエクスキューズ
にはもううんざりだ。そういうことを言う連中に限って新し
いアイディアがないどころか、売れないことを状況のせいに
する。愚かな人々はきっとそうだ。しかし例えば日本ハムの
札幌での圧倒的な共鳴とか、広島カープを巡る”カープ女子”
の増大はどうだろう。そこには言い訳ではない新しい時代に
向けた戦略が確実にあったのだ。
そんなことを思いつつ、ニック・ロウ若き日の肖像であるブ
リンズリー・シュウォーツ『SILVER PISTOL』(71年)を
聞いています。まっすぐでナイーヴ過ぎるような音の数々。
生き生きと粒だっている歌のひとつひとつ。そうした温かい
音の彼方には「世間」やら「体裁」やらに対する剥き出しの
反抗心が宿っている。ぼくが今も昔も信じているのは、とど
のつまりそういうことだ。
by obinborn | 2014-07-15 19:01 | rock'n roll | Comments(2)