9月のホンク

いやあ〜時間を忘れるくらい最高に楽しかったな!毎度お馴染み
の東京ローカル・ホンクのライブであり、筆者もその時々の心持
ちに左右されて駄々っ子のように駆け出したくなる日もあれば、
しんみりと味わい尽くす夜もあるのだが、13日に高円寺のJIROK
ICHIで行われた彼らのパフォーマンスは文字通り楽しさが一杯で、
笑みが絶えないものとなった。その大きなファクターとしてホン
クが大先輩と慕う恵須川行生のゲスト参加にあったことは、この
夜を目撃した多くの方が実感されたと思う。恵須川のソウルフル
で力強いヴォーカルを得て、いつもの繊細なホンク・ワールドに
野性味が加わったといったところだろうか。いわば歌伴に定評あ
るグリース・バンドに超強力なジョー・コッカーが加わったよう
なもので、この夜演奏されたレイ・チャールズのWHAT'D I SAY
などは、ホンクのメンバー全員が一瞬洋楽大好き青年に戻ったよ
うな発見があった。このような熱血的ヴォーカルに歌を委ねたホ
ンクのメンバー4人も、だからこそきめの細かいフレーズで互角
に渡り合う。これは普段の彼らを自分なりに知る者としても、な
かなか面白い発見だった。

勿論いつものコンサバなホンクは第一部でたっぷり聞けた。「
引っ越し娘」からスタートして「お手紙」そして「虫電車」へ
と序盤を連ねる木下弦二のソングライティングの才と、それを
どこまでも温かく見守る(時々茶々を入れる)他のメンバーと
の鍛え上げられた演奏力には、やはり息を吞まずにはいられな
かったが、たまにはこういう”外交”があってもいいと思う。そ
うした他人の血がいつの間にか自分の糧となることもあるだろ
う。

本編が「生きものについて」で終わる。アンコールでホンクた
ちは「社会のワレメちゃん」と「サンダル鳴らしの名人」を束
ねていく。さらにこの夜の熱量を物語るようにロック・バンド
永遠のロード・ソングとも言うべき「車のうた」、そして愛憎
半ばといった感情の「すんだこと」が歌われていく。それらす
べてが生まれたての歌のように届く素晴しい夜だった。

(写真はギターの井上文貴さんと)

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by obinborn | 2014-09-14 04:21 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

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