9月のザディコキックス

27日に池袋のフリーフロウ・ランチで行われたザディコキックス
のライブは、神々しいまでの高揚に満たされていた。恐らく来月
末に発売される彼らのセカンドアルバム『CREOLE GOT SOUL』
を完成させたという達成感が含まれていたのだろう。2ステージ
たっぷり南ルイジアナの匂いを振りまくナイスなパフォーマンス
となった。序盤はツイン・フィドルで始まるOLD CARPENTER'S
WAITZからALLONS A LAFAYETTEへと連なるケイジャン風味を
まぶしながら、次第にザディコの黒く濃密なグルーヴへと客席を
巻き込む展開が染み渡っていった。脇役と思われがちな竹内文科
と中林麻里子のラブボードやトライアングルも、実はバンドを推
進させる起爆剤のど真ん中であることをじわじわ伝えるし、ト
ゥーツ&ザ・メイタルズのスカ・ナンバーMONKEY MANや、オ
レンジ・カウンティ・ブラザーズのLINDA BELLEといった選曲も
キックスの柔軟な音楽嗜好を指し示す。むろんブーズゥ・チャー
ヴィズのPAPER IN MY SHOEや、10年ぶりに演奏したというク
リフトン・シェニエのALL NIGHT LONGに至っては、まるで本場
ルイジアナのザディコ・バンドが池袋の週末に到来したかのよう。

誰かに頼まれて始めたわけではない。あらかじめ約束された土地
を目指したわけでもない。むしろザディコキックスはこの長い10
年あまりを試行錯誤や、つい自虐的になってしまいがちな感情を
飼い殺しながら演奏し続けてきたのだと思う。守るべき自尊心と
自暴自棄や自己憐憫になってしまいがちな気持ち。それらの間を
彼らはしっかりと切り抜けながらここまで辿り着いた。そんなこ
とを思わずにはいられない最高のギグだった。

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by obinborn | 2014-09-28 02:13 | one day i walk | Comments(0)  

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