真夏の夜とジョン・リー・フッカー

東京エリアのなかでもとりわけ練馬区の温度は高い。
何でも今日は36℃を記録したそう。こんな暑さでは
読書もまるで身に入らないから、さっきからずっと
ジョン・リーを聞いている。生涯一貫して粘着力の
あるストンプ・ブギと呻くような歌で通したのだか
ら大したものだ。確か80年代に実現した日本公演に
行かなかったことが今さらながら悔やまれる。動く
彼を初めて見た映画『ブルーズ・ブラザーズ』の衝
撃もあったはずなのに、たぶんお金がなかったのだ
ろう。ジワジワと発酵していくようなジョン・リー
の音楽にはやはり広範なアフリカン=アメリカンの
系譜を強烈に感じてしまう。彼の場合いわゆるギタ
ー・ヒーローやモダン・ブルーズの文脈とは違う部
分で異彩を放ってきたと思う。好きなアルバムはい
ろいろあるものの、やはり初期のものほど純度が高
い。日本のスパイダーズ、英国のゼム、アメリカの
キャンド・ヒートやJ.ガイルズ・バンドなど、与え
た影響もハンパなし。ロック・バンドというものが
ブルーズに感化されたものだと信じられていた頃を
懐かしく思い起こす方々もいらっしゃるだろう。ち
なみにジョン・リーのギタリストとしての腕前はま
さに我流とも言える無茶ぶりのアタックの強さが胆。
ヴァン・モリソンがたまに弾くギターにも乱れ打ち
のようなジョン・リーの痕跡がある。ごく例外的な
バラード「ドント・ルック・バック」(私はゼムの
演奏で知った)にしても、それは無口な男がふと漏
らした呟き。そこに真実味を感じるのは私だけでは
あるまい。

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by obinborn | 2015-07-26 18:59 | blues with me | Comments(0)  

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