9月19日の東京ローカル・ホンク

ツアー中日の東京ローカル・ホンクを19日は武蔵小山の
Againにて。約一ヶ月ぶりに接する彼らだったが、この日
もホンクの飾らない日本語のロックが心の底まで染み渡っ
た。ことさら聞き手を選ばない間口の広さが彼らにはあり、
日常をスケッチした歌詞にしろ、含蓄あるバンド・アンサ
ンブルにしろ、もはや他の追随を許さないといったところ
だ。「サンダル鳴らしの名人」のアカペラ・コーラスが終
わるとすぐさま「ハイウェイソング」になだれ込んでいく
序盤の展開からして、人力で出来ることのすべてを注ぎ込
んだ演奏にその道20年(実際はもっと)のキャリアが滲ん
でいた。終演後グループのソングライターである木下弦二
に、シリアスな世相が今後のホンクにどう影響していくか
を訊いてみたのだが、彼は直接的なメッセージソングは今
後も歌わないでしょう、と頼もしい答えが返ってきた。そ
の矜持は聞き手である私にもよく解る。何故なら彼らの楽
しい歌の背後に深い悲しみを感じるから。まるで影絵のよ
うなニュアンスをたっぷり含んだ「夏みかん」はどうだろ
う。生まれたての生命のことを親の目線で慈しんでいるよ
うなこの歌に、私たちは無邪気と喪失という両方の感情を
覚える。平易な言葉が多くの感情を伴って響き渡ってくる
さざ波のことを思う。

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by obinborn | 2015-09-20 00:16 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

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