ライ・クーダーと私

思えばじっくりレコードを聞く時間とは何と贅沢なものでしょ
う。休日の夕暮れ時に一杯引っ掛けながら音楽に耳を傾けるこ
に至福を感じずにはいられません。しかも気に入ったら何度で
も繰り返すことが出来る。映画や読書とともにこの喜びをみす
みす手放す訳にはいきません。仕事に抹殺されていた頃はいか
にしたらこうした個人的な時間を作れるのだろうか、と真剣に
悩んだものでした。昨夜のライブ会場でも話題に上がったので
すが、若い頃によく聞き込んだアルバムでも今改めて接し直す
と好きな曲が微妙に違ってきたり、アーティストに対する認識
がより深まってくることを感じます。多少なり私も経験値を積
んだのかな(笑)そんな訳でライ・クーダーの『紫の渓谷』を
聞いています。以前は彼のトレードマークであるスライド・ギタ           ーばかりに気を取られていたのですが、今トータルに感じら
れるのはむしろライがリズム・ギターに回った時にシンコペイ
トしていくビートの小気味良さだったりします。さらに言えば
近作で顕著な社会への批評精神や虐げられた人々への思いは、
昔からずっと一貫していたんだな、ということです。そうした
複雑な感情を声高に叫ぶのではなく、埋もれがちなトラディシ
ョナル・ソングやあまり知られていないブルーズ・マンの曲を
紹介しながら淡々と伝えるところにも、幾多の物語歌を継承せ
んとするライの目線の低さを感じずにはいられません。

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by obinborn | 2015-10-04 19:08 | one day i walk | Comments(0)  

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