すんません、私アホですから

赤塚不二夫先生は「自分が一番バカだと思っていればいいの。
そうすれば人の言葉がよーく入ってくる」と生前語っていた
とか。私はその言葉が好きだ。とかく人は自分のほうが正し
いと主張しがちで時に私もそうなってしまう傾向があるが、
すいません私アホですからというマインドは常に持っていた
い。「朝まで生テレビ」のような討論番組を見終えた時に空
しさを感じるのは、結局みんな論陣を張ることに汲々として
いるからだと思う。昨日アラケンさんのインタビューを抜粋
して紹介した。彼は「思想的なものを伝える手段として音楽
を使ってしまうのは、きっと何かを排除してしまうことだと
思う。オレはそれがイヤなんです」と語っていて、この人は
なんて思慮深いんだろうと心打たれた。もちろん彼にしても
東京ローカル・ホンクの他のメンバーにしても今の社会に対
して言いたいことは山ほどあるだろう。しかしそれをダイレ
クトに歌に反映させることよりは、聞き手がす~っと自然に
入っていける間口の広さを彼らの音楽は大事にしている。音
楽と政治の関係に関しては昔から論争が絶えないが、私の場
合、時事問題をすぐテーマにするような人はあまり信用して
いない。結局その表現に深みがなければ音楽家として負けを
証明しているようなものだから。作家の奥田英朗さんなどは
もっとはっきり「募金活動は街頭でやってくれ!」「音楽を
音楽以外のもので汚さないでくれ!」と言っている。シビア
な時代なんだから気楽に音楽ばかり聞いているんじゃねえ!
といったありがちな言説は結局言った本人に跳ね返ってくる。
だから私は「すんません、私アホですから」と言っておこう。

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by obinborn | 2015-10-06 17:32 | one day i walk | Comments(0)  

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