このまえ麻田浩さんと

ひと昔前ならミュージシャンがファンに財政状況を報告するのは
禁句とされていた。いや今現在でもファンの前でお金の話はしな
いのが美徳であると一般的には認識されている。それでもクラウ
ドファンディングのシステムが浸透してきたせいか、もっとオー
プンな形で作り手と聞き手との関係が生まれ変わってきたのは興           味深い。考えてみればこれだけ聞き手の音楽の好みが多様化して
いるのに無害なミリオンセラーばかりを狙おうとする従来のレコ
ード業界の思惑のほうが私に言わせれば不自然で、たとえ小規模
であっても、音楽家とファンとがもっと幸福な関係を築けること
に尽力したいと思う。むろん、よりメジャーなフィールドで活動           したいという野心家には別の意見があってもいいけれど、今の時           代であればクラウドがあるし、ときにツアーの費用をパトロンに
出してもらうこともけっして後ろめたいことではない。というの
も美術の世界では絵描きとパトロンと画商の関係は当り前で、そ
れぞれ自分の出来ることをやろう!というトライアングルの認識
がしっかり根付いているから。パトロンという言葉のイメージが
悪ければお金持ちの熱心なファンと言い換えても問題はないだろ
う。この前たまたまあるライブ会場で久し振りにお会いしたトム
スキャビンの麻田浩さんと話したことはそれに近いことで、今や
アメリカでは音楽と映画と書籍との関係が当り前になっている。
ダグ・サームやカーター・ファミリーの音楽に感化されれば、そ
れらの映画や書籍が作られていくのはすごくいい流れなのだと私
も考えている。もっとくだけた言い方をすればコラボレイトです
ね。私自身はあまり影響力もない単なる音楽ライターだけど、良           いライブをやる音楽家には敬意を表するし、なるべくその日のう
ちにレポートを書きたいとも願っている。私たちが昔YOU=TUB
Eの出現を予想出来なかったように、これからも音楽を巡るメデ
ィア環境は変わっていくことだろう。そのなかで自分に何が出来           るか。そんなことをずっと考えていきたい(写真は麻田さんと)

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by obinborn | 2015-10-20 19:19 | one day i walk | Comments(0)  

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