中尾淳乙『ARMADILLO TRIP』

中尾淳乙さんのセカンド・ソロ・アルバムが遂に完成しま
した。70年代にオレンジ・カウンティ・ブラザーズのギタ
リストとして活躍された中尾さんですが、オレンジ解散後
も音楽活動を継続。こうして新作が届けられるのは往年の
ファンとしては嬉しい限りです。内容もボブ・ウィルスば
りのウェスタン・スウィングに始まり、コンフント・スタ
イルのテックス・メックス、ダグ・サームが好みそうな3
連のバラード、ガレージ・ライクなロックンロールといっ
た具合にオレンジ時代から変わらないテイストを更に推し
進めた印象です。またほぼ全編ご自身のヴォーカルをフィ
ーチャーするなど、歌モノへのこだわりを見せている点も
いいですね。むろん永遠の風雲児、飯田雄一さんのように
豪放な歌唱ではありませんが、ウィルコ・ジョンソンが歌
う時のようなひたむきなサムシングをきっと感じ取ること
が出来るでしょう。デュアン・エディ風のトワング奏法を
織り込んだり、メキシコ民謡のソン・ハローチョに取り組
んだ曲ではバホ・ギターが聴こえてくる隠し味も絶妙で、
弾きまくりとは正反対の”曲を生かす”ギタリストとしての
主張がしっかり伝わってきます。前作『AMERICANA』か
ら自然に連なるサウンドスケープ。この『ARMADILLO T
RIP』には、中尾さんが長年温めてきた音楽がテキサスの
土埃とともにたっぷり詰め込まれています。

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by obinborn | 2015-11-09 10:50 | rock'n roll | Comments(0)  

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