5月26日のサーディン・ヘッド

26日は約半年ぶりにサーディン・ヘッドのライブを下北沢の
ラウンにて。いやあ〜圧巻だった!繊細な音の粒子が3時間
ずっと降り注いでいくその様は、現在最も優れたジャム・バ
ンドと賞賛を浴び、ファンから信頼の感情を勝ち得ているこ
とを改めて思い起こさせるほどだった。二本のギターの駆け
引きを軸としたカルテットの演奏は一切の無駄なく、果てし
ない抽象画を描いていく。そのスケッチはときに大胆なリフ
の応酬となってテンションを高め、かと思えばふとメロディ
アスなフレーズを奏でながら視界を広げてみたりと、まさに
変幻自在。終演後本人たちに直接伝えたことでもあるのだが、
即興演奏といってもグランジやノイズ、あるいは前衛的な罠
へと陥るのではなく、繰り出された音がどこまでも頬を撫で
る風のような優しさに満ちているところが、サーディンの長
所だと思う。

まるで砂漠をラクダに乗って旅する詩人が、その道の往く先
々で、今日は晴れるのかな?それとも雨が降るのかな?と心
配しながら行く宛を探し求めているような演奏。ふと目を落
とした足元にはとびきり清らかな水が湧き出ているかもしれ
ない。そんな心模様を安っぽい歌詞や、もっともらしいMC
に込めるのではなく、あくまで音という風景のなかで描いて
いくサーディン・ヘッドの四人に本物のミュージシャンシッ
プ、ピュアな心を感じずにはいられない。たとえ明日世界が
終わるとしても、ぼくはサーディンの奏でた雨のような音粒
に温かい太陽のありかのことを思うだろう。彼らが演奏した
跡地には虹が出ていた。ぼくはそれをどこまでも追いかけて
いく。

e0199046_0471218.jpg

[PR]

by obinborn | 2016-05-27 00:49 | one day i walk | Comments(0)  

<< 半年ぶりのフラッシュさんにて 砂埃のようなガイ・クラーク >>