書き手として、26年間を振り返ってみた

音楽に関する原稿を書き始めた26年前に、とある先輩から
アドバイスを頂いたことがある。それは「これなら任かせ
ておけ!」という分野を作ることと、「けっして何でも屋
にはなるなよ!」という助言だった。幸いにもぼくはそれ
をずっと守ってきた。唯一意外に思われそうなのが、かつ
てキング・クリムゾンのかなり長いテキストを寄稿したこ
とかもしれないが、それとて一時の彼らが好きだったから
に他ならない。

むろんライターによってアプローチが違うことはぼくも認
める。ある者は生活のため、好きでもないヴィジュアル系
Jポップのバンドに密着して提灯記事を書きまくる。またあ
る者はビッグネイムのアーティストに特化した企画をプレ
ゼンする。その領域を侵害したりはしない。でもぼくには
それがどうしても出来ないんだなあ〜(笑)広く多岐に亘
って多くの音と触れ合いながら、時代を俯瞰する視点は書
き手の必須条件だろうが、それを実際に原稿という形で落
とし込む際には、細心の注意が必要だろう。まるで一夜漬
のようにwikiをコピペしたような文章は、その音楽の熱心
なファンであればあるほど、いとも容易く見破る。鋭く刺
さるナイフのように看破する。

慌ただしい日々のなか、自分らしさを保つのは大変なこと
だと思う。でも一番大事なのは好きなミュージシャンやバ
ンドに対し、自然に向き合い、彼らが放つひとつひとつの
言葉や音を丁寧に拾い上げていくことだ。思わず青臭いこ
とを書いてしまったけれど、ぼくはこれからもそんな気持
を大事にしていきたい。今日はずっと曇りの天気だったけ
れど、ジェリー・ガルシアのギターを聞いていたら、坂道
の彼方に大きないわし雲が見えてきた。

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by obinborn | 2016-06-06 18:26 | one day i walk | Comments(0)  

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