ブリンズリー・シュウォーツ〜まるで親しい隣人のように

82年といえば私が社会人一年生として働き出したイヤーであり、
同年にリリースされた南佳孝『Seventh Avenue South』が爆発
的に売れていた。私もそれに倣った一人だが、周りに広がるの
はニューヨークシティでもパームトゥリーのLAでもなく、延々
と続く茶畑と山田うどん(註:埼玉県下の定食チェーン)であ
った。そうした環境のなかでボズ『ミドルマン』や南『七番街』
を聞くことに、私は次第に居心地の悪さを感じ始めていた。ま
あ、平たく言えば「俺の音楽じゃないよなあ~」である。

横浜や湘南のシティ・ボーイたちはどう思っていたのだろう?
彼らにとって最も近い東京は東横線や田園都市線の終点である
渋谷だった。西武池袋線で乗り付けた最初の都会が池袋だった
私とはえらい違いである。その頃はスプリングスティーンやサ
ウスサイド・ジョニーに夢中だったせいだろうか、所沢こそが
日本のニュージャージーだぜ!と息巻いていたのだが。ちなみ
にオレンジ・カウンティ・ブラザーズの谷口邦夫さんは、こう
おっしゃていた「横浜の人達はやはり自分たちの文化を一番上
だと思っているんだよ」

自分に相応しい音楽とはどんなものだろう? 漠然とモヤモヤ
した気持を抱えながら、今も私は暮らす土地と音楽との関係を
考え続けている。出来ればその音楽が最適なものであることを、
もう一日を無事過ごすために必要な処方箋であると願いながら。

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by obinborn | 2016-09-27 17:17 | one day i walk | Comments(0)  

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