J.ガイルズ『モンキー・アイランド』

J.ガイルズ・バンドは77年作『モンキー・アイランド』でビル
・シムジクの庇護から離れ、初めてセルフ・プロデュースを試
みた。看板だったハード・ロッキンR&Bからより洗練されたア
プローチへ。そうしたシフトに70年代中盤の時代背景が見え隠
れする。ルーサー・ヴァンドロス、シシー・ヒューストン、マ
イケル・ブレッカーらゲストを適材適所に配し、東海岸の粋を
見事に伝えるニューヨークのレコード・プラント録音だ。


なお本作を最後に彼らは古巣アトランティックを離れ、EMIア
メリカと新たに契約し、遂に全米のトップ・バンドへと昇り詰
める。でもピーター・ウルフは髭を剃ってしまった。そんな意
味でも『モンキー〜』は分岐点の作品だったと思う。優れたア
ルバムと認める一方で僅かな痛みを覚えてしまうのは、彼らが
成功と引き換えに失ってしまったものを、今も思い出してしま
うからだろう。


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by obinborn | 2017-03-28 16:36 | rock'n roll | Comments(0)  

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