11月29日の佐野元春&ザ・ホーボー・キング・バンド

「レイナ」のような慈愛に満ちた歌があった。「インディヴィ
ジュリスト」のような切迫感ある曲もあった。そんな佐野元春
&ホーボー・キング・バンドのライブを29日は東京ビルボード
にて。5年目に入る恒例の”Smoke and Blue "のパフォーマン
スは、コヨーテ・バンドを率いた普段の荒ぶるロックとは対照
的にシックな編曲が施され、リラックスしたムードに包まれる
のが特徴的だが、今夜も新旧のナンバーを交えながら佐野元春
という稀有なアーティストのこれまでの歩みを照らし出してい
く。都会の情景をスケッチしたナイーヴなバラードもあれば、
ラップ的な言語感覚を生かしたシニカルなビート・チューンも
ある。それら全てが等しく届く。聞き手たちがやり過ごしてき
た歳月に寄り添うように響く。演奏面でのクライマックスはラ
テン・ビートを大胆に導入した「観覧車の夜」だっただろうか。
"Smoke and Blue”の企画で必ず準備される新曲に関しては、
今回は世相をややユーモラスに反映させた「迂闊なことは言え
ない」が初めて登場した。

終演後は佐野さんと談笑。彼との久しぶりの再会が私は嬉しか
った。「世知辛い世の中ですし、まるで早い者勝ちのように政
治的なメッセージを直截に投げかける人もいます。それでも佐
野さんは音楽が持つ抽象性や想像の領域に賭けていますよね」
そんな問いを発したら、満面の笑みが返ってきた。

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by obinborn | 2017-11-29 22:11 | rock'n roll | Comments(2)  

Commented by caorena at 2017-11-30 01:42
りーなです。
私はセカンドに行きました。お会いできたらよかったなあ。

ここだけの新曲、愉快でした。
観覧車の夜、さすが!でした。

Smoke & Blue では、地味だけど私が大好きな曲が、思わず唸ってしまうようなアレンジで演奏されるので、毎回本当に楽しいです。
千秋楽のせいか、今夜の元春とHKBは今までみたなかで一番リラックスしていたように思います。
Commented by obinborn at 2017-12-03 03:30
おはようございます。セカンドでは「ブルーの見解」をやったみたいですね。新曲も良かったし、全体的にビルボードならではの和み感が
心地よかったです。それにしてもラストのI'M IN BLUEは流石にグッと胸にこみ上げてくるものがありました。

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