2017年 02月 24日 ( 2 )

 

ロジャー・ティリソンのカナダ盤を見つけてしまった!

昨日弦二くんのライブに行く前、御茶の水のディスクユニオンに寄
り、『ロジャー・ティリソンズ・アルバム』のレアなカナダ盤を見
つけました。美品かつお値段も2,365円と良心的だったので即購入
しました。勿論米ATCOのオリジナル盤は永年愛聴していますが、
また「もう一枚」症候群の発生です(笑)黄色で統一されたアトコ
・レーベルも珍しいのでは?

音楽的にはさんざん語られてきたのでここで多くを繰り返しません
が、オクラホマ出身のロジャーがロスアンジェルスに出向き、ジェ
シ・エド・ディヴィスのプロデュース下で録音したスワンプ・ロッ
クの記念碑として今も語り継がれています。ロスのレコード・プラ
ントに於けるレコーディングは、クレジットされているように全編
ライブ形態で行われた模様です。むろん後から幾つかのダビングは
為されたのでしょうが、ベーシックな部分で”一発録り”を重視した
結果、とても自然なグルーヴが立ち上がってきます。まさにこの点
こそ本作の生命線だと思います。

それにしてもロジャー・ティリソンと共演したラリー・パパ&カー
ネギー・ママは立派です。僕なんかは単なる聞き手の一人に過ぎま
せんが、憧れの先輩と音楽を分け合うバンドマンがどんなに誇らし
く満たされた気持になるかを、また同時にそのプレッシャーが如何
ほどのものかを想像することは出来ます。先日青山の月見ルで行わ
れたラリー・パパの再結成〜ウェルカム・バックのライブは素晴し
く、この『ロジャー・ティルソンズ・アルバム』からもDOWN IN
THE FLOOD、ONE GOOD FRIEND、GET UP JAKE、LOVING Y
OU IS SWEETER THAN EVERの5曲が選曲されました。まるでオ
クラホマの砂埃が舞い上がるようなタフで含蓄ある歌と演奏に、き
っとロジャーも天国から微笑んだことでしょう。

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by obinborn | 2017-02-24 11:30 | one day i walk | Comments(0)  

2月23日の木下弦二

約一ヶ月ぶりに福岡から上京した木下弦二のソロ・ライブを
23日神田は小川町のショーンにて堪能した。東京ローカル・
ホンクのソングライターとして長年に亘り活動してきた人だ
が、バンド・サウンドの豊かさを極めたホンクの音楽とはま
た別の、弾き語りならではの秘めやかな響きに今夜も酔った。
一曲が終わるごとにその余韻を思わず反芻したくなる。そん
な歌い手は稀だ。

昭和歌謡の「アカシアの雨が降る時」や「上を向いて歩こう」
を取り上げる時でも、木下のオリジナルとしてお馴染みの「
ハイウェイソング」や「お手紙」を歌う時でも、彼が言葉を
慈しみ、和声を飛躍させ、さらに世の中をすくっと見渡して
いることが解る。木下が弾くアクースティック・ギターには
ジョアン・ジルベルトからカエターノ・ヴェローゾに至るブ
ラジル音楽の語彙があり、はっぴいえんどやはちみつぱいが
切り開いてきた日本語ロックの衒いの表情がある。そんな一
つ一つを改めて噛み締めてみた。

木下弦二は人一倍社会への意識が強いアーティストだ。その
ことはこれまで彼が発してきたMCや発言からも容易に見て
取れる。ただ木下の場合それらをダイレクトに歌へと反映さ
せたりはしない。彼はきっと本能として、あるいは意識しつ
つ、歌が一定の党派性を帯びてしまう危険を敏感に察してい
るのだろう。「僕は”長持ちする歌”を歌いたいんです。若い
頃はいわゆる”ロックの言語”に頼っていた時期もありました。
でも僕は歌に対してもっと篩にかける作業をしたい」と。

勇ましいメッセージ・ソングが必ずしも人々の心を溶かすと
は限らない。いや、言葉と主張が強ければ強いほど、その網
から零れ落ちてしまう感情の襞は少なくないのではないだろ
うか? 夜風が頬を撫でる。長かった冬がもうすぐ終わる。
木下弦二が育む歌の数々がそこにあればどんなに幸せなこと
だろう。

〜23日のセットリスト〜

第一部
1 生きものについて
2 アカシアの雨が降る時
3 上を向いて歩こう
4 ハイウェイソング
5 お馬鹿さん
6 冬眠
7 湯けむりの町
8 夏みかん
9 BRIGHT SIDE OF THE ROAD
10 お手紙

第二部
1 遠い願い
2 杉作より
3 トンネル
4 お猿
5 遅刻します
6 私の青空
7 港の見える丘
8 自然ソング
9 おいで、おいで
10 みもふたもない
11 ダーク・マター

〜アンコール〜
1 僕は一寸
2 THAT OLD LUCKY SUN
3 夜明け前


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by obinborn | 2017-02-24 01:14 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)