2017年 06月 16日 ( 2 )

 

英国流ミクスチャー・ロックの雄、ファミリーの自由な世界

梅雨期にもかかわらず今日は夏みたいな陽気ですね。こういう
時は初期のビーチ・ボーイズでも聞けば快活な気持になるので
しょうが、いかんせん私はネクラ/ジメジメ/ナーバス三連発の
性格なので、そうは問屋が卸しません(笑)というわけで連日
英国変態ロックの雄ファミリーの音楽にハマっています。ファ
ースト『MUSIC IN A DOLL'S HOUSE』(68年)に続く彼らの
セカンドが『FAMILY ENTERTAINMENT』(69年)です。メン
バーはファースト同様、チャップマン=ウィトニーのソングラ
イティング・コンビを中心に、リック・グレッジb、ロブ・タ
ウンゼントds、ジム・キングkbd saxといった5人で、その後
のメンバー交代の兆候はまだ感じられませんが、グレッチはや
がてブラインド・フェイスに誘われ、また渡米してグラム・パ
ーソンズ『G.P』のプロデュースをグラムと共同で手掛けてい
くので、初期ファミリーの姿を捉えたという意味では厳密には
最後の作品になるかもしれません。前作を手掛けたデイヴ・メ
イソンとジミー・ミラー(ストーンズ、トラフィック)に代り、
ここではグリン・ジョンズ(ストーンズ、ザ・フー、スティー
ヴ・ミラー・バンドなど)がプロデュースを担当しています。

とにかくこれほどの変態ロックも珍しいでしょう。普通のスト
レートアヘッドなロックはせいぜいSECOND GENERATION
WOMANくらいで、あとはチャップマンのアクの強い声にメロ
トロンがドラマティックに被さったり、シタールが怪しく舞い
上がったりしながら、独自の演劇的なサウンドを盛り上げてい
きます。かと思えば以降の歩みを物語る米スワンプの温もりが
アクースティック・ギターやハーモニカ、バンジョーの響きの
なかに感じ取れます。またスティール・パンを使用した曲も
あるのですが、即陽気なカリプソになるはずもなく、大英博物
館の迷宮に誘うような摩訶不思議で重厚長大なミクスチャー・
ロックがこれでもかというくらい過剰に展開されていきます。
SUMMER '67という曲ではアラブ〜中近東の音階をオーケス
トレーションによって補強し、まるでレッド・ツェッペリンの
名曲「カシミール」を予見するかのようです。また中世趣味
という点ではクィーンの先駆かもしれませんね。

ときどき「チャップマンよ、きみは一体何をやりたいのかね?」
とツッコミを入れたくなる場面がなきにしもあらずですが、
彼に「これが俺たちのロックだ!」と言い返されたら頷くしか
ありません。思えばロックとは本来こういう自由な音楽であり、
黒人音楽からクラシックまで様々なエレメントの折衷に真価が
問われたものでした。またそんな創造力をレコード・カンパニ
ーが許容する風通しのいい時代でもありました。陰々滅滅とし
た暗〜いロックですが、聞いているとあら不思議、何だか勇気
が湧いてきました。そう、ロックは何をやってもいい音楽であ
り、アーティストは日々真っ白なキャンバスに向かって絵を描
いていけばそれでいいのです。マーケッティングに浸食されな
い領域。その”自由”を精一杯受け止めたい。そんな風にオビン
は思いましたとさ。

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by obinborn | 2017-06-16 17:31 | rock'n roll | Comments(0)  

共謀罪に関するメモ

何か重要な事件や政局の動きがあった時、私は見解の違う新聞
を読み比べるようにしています。まあ今どき紙媒体としての新
聞にどれだけ影響力があるかは疑問ですが、それでも読まない
よりはマシでしょう。解りやすく言えば朝日・毎日VS読売・サ
ンケイといった具合にリベラルと保守の両論を知ることで自分
の意見を深めていくことが肝要かと思っています。

ところが、これを出来ない人達が案外多いようですね。ネット
を見ても、自分の気持を代弁してくれるテキストのみを紹介し、
違う見解には耳を傾けないのです。これは感心しません。まし
て「いいね!」してくれる同調者のみに優しくし、異なる立場
の人との付き合いを敬遠したり排除したりする態度では見聞を
広めることは恐らく難しいでしょう。

共謀罪法案に関して一言だけ言っておくと「ラインをするだけ
で捕まるよ」「戦前の治安維持法が復活だ」というプラカード
を見かけましたが、ちょっと針小棒大な気がしました。今回の
法案の骨子はいわば刑法の転換であり、国家を転覆するような
テロ等の案件について、今までは事件が実行されてから初めて
罰せられたものを準備段階で摘発するという大転換です。これ
をどう評価するか(しないか)を、識者の方々にはもう少し解
りやすく丁寧に説明して欲しかったです。逆に言えば旧態依然
とした感情論がとても多かった。

明日から暗黒時代がやって来るなんていう脅しに屈せず、昨日
までそうしてきたように私は”語って”いきます。ところで今度
の都議選が都民の一人として気になります。例えば小池さんが
共謀罪に関して明確にスタンスを打ち出せば、自民・公明との
対立軸がもっと鮮明になるのでは?とふと思うのでした。

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by obinborn | 2017-06-16 06:17 | rock'n roll | Comments(0)