2017年 07月 05日 ( 1 )

 

ウィングス『BAND ON THE RUN』を再訪する

久し振りに『BAND ON THE RUN』(MPL73年)を聞いて
います。言わずもがなではありますが、同アルバムからシ
ングル・カットされたJETは74年の2月に全米で第7位を記
録し、次のシングルBAND ON THE RUNは同年5月に堂々と
チャートの1位に輝きました。そんなブレイクスルー/起死
回生的な作品として、現在の評価はもう確固たるものがあ
りますよね。

バンド・メンバーに去られ、ポール&リンダ・マッカート
ニーとデニー・レインだけになってしまったウィングスは、
アフリカはラゴスでのレコーディング・ロケーションを敢
行します。彼らが何故アフリカに向かったのかは定かでは
ありませんが、60年代後半から70年代の前半にかけて、ジ
ンジャー・ベイカーのエア・フォースや、スティーヴ・ウィ
ンウッドのプロジェクト、サード・ワールドがアフリカ音楽
に挑戦したことを思い起こしてみましょう。ストーンズに
関しても「悪魔を憐れむ歌」で印象的なコンガを叩いている
のはガーナ出身のロッキー・デジューン(以降タージ・マハ
ール・バンドへ)でした。あるいはブライアン・ジョーンズ
の最後の報告がモロッコへの旅だったことも、示唆に富んで
います。そんな背景をぜひ思い起こして頂ければ。

本作でのウィングスの楽曲にアフリカ音楽からの影響が直接
反映されているわけではありません。それらしきポリリズム
もなければ、8/6で打ち鳴らされるリディムも皆無なのですか
ら。それでも例えばLET ME ROLL ITでゆったりとグルーヴ
する間合い、あるいはアクースティックな小品BLUEBIRDと        MAMUNAでのミニマルな音階の配列には何故か”アフリカ”を
感じてならないのです。


e0199046_19251143.jpg



[PR]

by obinborn | 2017-07-05 19:25 | one day i walk | Comments(0)