カテゴリ:rock'n roll( 377 )

 

澄んだ水を求めて〜ジョン・レノンとニルソンのこと

カッコイイことがロックだと思っていた
少なくとも若いときは ずっとそう思っていた
見渡していく風景に何の曇りもなかった

でも大人になるにつれて
毎日がかっこいいことばかりではないことを
次第に知るようになった

ときにみっともなさを引き受けながら
ときに壊れたメガネを直しながら
ときにテーブルの下でうずくまりながら

「カッコイイばかりが人生じゃないぜよ」と
教えてくれたのは 最もカッコイイはずの
ジョン レノンだった

そして彼の飲み仲間のニルソンだった
若葉の季節に輝いていた声を失った彼は
やがて自虐的なロックをジョンとともに繰り広げていった

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夏の暑い日に枯れ草のなかをぼくは歩く
そこに埋もれてなまけていた男がいた
ぼくはこう言った
「ねえ、魔法で恵みの雨を降らせてくれよ、rainmakerさん」

すると彼は言った
「うん、水があればね 澄んだ清い水があればね!」

(ジョン レノン&ハリー ニルソン「オ−ルド ダート ロード」)

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by obinborn | 2010-10-17 10:08 | rock'n roll | Comments(2)  

10月16日〜夜の部

というわけで16日の夜は高円寺の洗濯船で
”隅田川の会!のDJでした 
いやあ、毎度のことながら楽しかったなあ^0^
ロッキンオビンのプレイリストは以下の通り

Stray Cats/Sleepwalk
Sonny Landreth/Congo Square
The Tail Gators/Cajun Honey
Johnny Burnette Trio/The Train Kept A Rollin'
Elvis Presley/Stranger In My Own Hometown
Young Jessie/ I Smell A Rat
Little Richard/Kansas City
Blues Bros./I Don't Know (ode to Willie Mabon)
Chevalier Bros./モーという名の五人衆
The Sonics/Psycho
Chuck Berry/Guitar Boogie

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special thanks to mr. ian " mac" mclagan
who told me how life is presious and sweet

mさん、つぶろぐに投稿していただいたみたいでありがとうございました
今朝確認しましたが私のところからはどうやら見えないようなんです
お返事が出来ずに大変失礼致しました

文科さん、洗濯船のムトウさんに貴女からのメッセージを伝えておきました
懐かしがっていたぞよ(笑)

ちなみに昨日は江古田から高円寺まで歩いたので
トータルの歩数は以下の通りです

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by obinborn | 2010-10-17 08:25 | rock'n roll | Comments(8)  

動き始めていく言葉たち 導かれていく音楽たち

「飢えた子供たちのまえで音楽は有効か」
そんなテーゼがある

でもそんな論議の行き着く先にあるのは何?
不毛なだけのクリシェであり
痩せ細っていくだけの光景だろう

そんなテーゼの問い詰めを
少なくともぼくは好きになれない
共感することも出来ない
暗い情感には与しない

東京ローカル・ホンクの音楽はいつも
小さなものや 形にならないものを見つめ 慈しみながら
淡い色彩を携えて
逞しい像を描き出していく

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by obinborn | 2010-10-11 23:21 | rock'n roll | Comments(2)  

2010年10月11日〜若者は防弾チョッキを着ていると思いがちだ

「スパニッシュ ハーレム」という歌があるだろ? 
”アスファルトの裂け目にも薔薇は咲く、、、”といったリリックは
人生は常に生まれ変わっているという意味だよ
若者たちは自分は傷付けられない 防弾チョッキを着ていると
思いがちだ それが若さであり彼らは持てるだけのエネルギー
を試す でもお金はそれほどないし当然権力も持っていない

人間というのは恐ろしくお金を持っていなければ
裕福ではないとか
大勢の人間に影響を及ぼさなければ権力を持っていない
んじゃないかと思いがちだ そうだろ?

しかし実際にはいろいろな形をした豊かさがあり 
さまざまなことに思いを与えていくような権力があるんだ
本当の豊かさや真の権力を持つことが出来たら 
どんなに素敵なことだろう

どこかにパラダイスを探し求めていくのではなく
今 この場所を楽園にしていきたい
そう考えるべきなんだ

ジャクソン・ブラウン
(拙者による取材時に:1994年4月 通訳:丸山京子)

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by obinborn | 2010-10-11 19:58 | rock'n roll | Comments(0)  

京浜ロックで東京ローカル・ホンクを楽しんだ 懐かしい友だちたちにいっぱい会った

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ぼくが尊敬する音楽ジャーナリスト、山本智志と

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山本さんが編集された『アサイラムレコードとその時代』

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彼にサインを頂きました  
控えめな山本さんに学ぶことはまだまだ多いオビンです
山本さん、俺なんかまだまだ全然ダメです

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同業の川村恭子と山本智志
恭子ちゃんの”現場主義”からも学ぶことは多い

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田中クニオと鈴木茂
クニオの嬉しそうな顔といったら!

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井上文貴も本番まえの音合わせを

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陽が沈み いよいよホンク&鈴木茂の出番です

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「砂の女」ではあえてスライドバーを使わず指弾きで強力なソロを
繰り出した鈴木 それを柔らかいサウンドスケープで受け止める
ホンクメン

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ザディコキックスの竹内文科と
彼女と出会えて良かった

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ホンクの最初の10年をしっかり見届けてきたスタッフ、今村佳子と
彼女がぼくにホンクの存在を教えてくれたようなものだ

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終演後に木下弦二と
ちなみにホンクの最初の2曲は「はじまりのうた」に「虫電車」だった

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そして新井健太 太いウネリの原動力はいつも彼だ

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noriもぼくに声を掛けてくれた

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クリンクレコードの新井と

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「飢えた子供たちのまえで音楽は有効か」というテーゼがある
その論議の先にあるのは不毛なクリシェとやせ細っていく光景だけだ
少なくともぼくは好きになれない 共感することができない

東京ローカル・ホンクの音楽はいつも 
小さなものや 形にならないものを見つめ 慈しみながら
淡い色彩とともに逞しい像を描き出していく

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by obinborn | 2010-10-11 03:55 | rock'n roll | Comments(8)  

虹のような人、佐野元春へ

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シニカルで冷笑的な時代状況のなかに突如として現れた佐野元春の音楽は
いわば荒れ果ててしまった土地に雨を降らせるような 朽ちてしまった水路に
再び清らかな水を撒いていくような 汚れた街のなかに花束を投げ込んでいく
ような響きがあった そんな意味で彼は向こうみずな冒険者であり 時代を見つ
める先行ランナーであり 夢を取り戻そうとする理想主義者だった そして何より
も佐野が作る歌の主人公たちは 生き活きと動き回ろうとしていた

ことさら大上段に空疎なメッセージを掲げるのではなく 佐野はある種の切迫感
とともに歌の主人公たちに生命を与えていった 一見平易な言葉の連なりが
激しく叩き付けるようなビートに導かれて突然キラキラと輝き始める ロック音楽
が生み出すそんな虹のような時間の共有こそが 佐野元春を体験するというこ
とに他ならなかった それは言葉を換えれば佐野が一人の聞き手として60年代
から70年代にかけてロックから授かってきた青年期の蓄積でもあっただろう
だからこそ窓から見える景色をどんどん塗り替えていくような感動を 彼は自分
の音楽で恩返ししようとしたのではないだろうか 本人に確かめたわけではないが
もし今度彼に会ったなら ぼくは一度訊ねてみようと思っている

近年はとくに若い世代から佐野への惜しみない賞賛が集まっている
それもこれも佐野が悲観論者にならず 歴史の傍観者にもならず ときとして
既存のシステムと激しく闘いながら 自主独立の精神と友へと差し伸べる手を忘
れずに生き抜いてきたことへの限りない共振が 佐野の名前を呼んでいったのだ
そう 支流がやがて大河へと辿り着くように

小尾 隆(佐野元春『ソウルボーイへの伝言』のライナーノーツより)

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「ぼくは二つの優れたバンドと巡り会えることが出来ました 最初はザ・ハートランド
彼らとは新宿の中華料理店で出会いました 次はホーボー・キング・バンド 彼らとは
レコーディング・スタジオで最初に会いました ぼくの30年の活動のなかで真っ先に
思い浮かぶのはその光景です」

佐野”the Lion "元春
(今年3月 恵比寿リキッドルームで行われた”アンジェリーナの日”の記者会見にて)
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by obinborn | 2010-10-03 11:03 | rock'n roll | Comments(4)  

10月2日〜ルイジアナ・パンキッシュ・バイユー

ザディコキックスとニヒル・ブラザーズの対バンを大井町のグルーヴァーズ・パラダイスにて
いやあ、まさにこの強力な組み合わせならではスペシャルな夜でした
終盤は興奮の坩堝へと

今晩のファーストステージを務めたのはザディコキックス
導入部はあえてスローナンバーでじらしつつ2曲めから弾けながら
ガルフコーストの匂いをたっぷりと振りまいていく
とくにこの日はお客さんのノリがとても良く
キックスならではの反復グルーヴが次第に太いウネリを産み落としていった

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ブーズー チャービスの「paper in my shoes」では
粘り気のあるソロを弾いた西田のギターも印象的だったが
ギタリストとしての欲求を抑えなければいけないザディコ バンドにいる
ことに関して 彼は以前ぼくにこう話してくれたことがある

「もう10年くらい一緒にやってますけど、ぼくは反復の刻みに全然飽きないんです」

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セカンドステージはニヒル・ブラザーズ
ベーシストがいないそのトリオは G、KbdそしてDsという隙間を生かすような塩梅
彼らに関してぼくはこの日が初体験だったが ニューオーリンズR&Bやセカンドラインを
パンキッシュに解体しつつワイルドに展開していく樣はheadcortsやmilkshakesのそれ
を思い起こさせてちょっと感動してしまった うう、オビン好みのロックじゃ(笑)
その立ち位置のようなものはアール・キング「Come On(Let The Goodtimes Roll)」
を重心低くリアレンジしたヘンドリクスのようでもあったから

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ニヒルズ終盤の「Mardigras In New Orleans」では
キックスの諸星や遊びに来ていた東京ローカル・ホンクの田中も混ざってこんな場面も
まさしくドラマー同志の本懐といったところでしょうか(笑)

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演奏家では先日会ったばかりの藤原(コスモポリタン・カウボーイズ)も
遊びに来ていて 彼と開演前にゆっくりと会話できたことも嬉しかった
                                                                                                                               
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東京ローカル・ホンクの田中クニオと筆者
彼らは来週から友部正人とのコラボ作『クレーン』レコ発ツアーへと旅立っていく

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そして最後に再度キックスを
手前がラブボード担当の竹内
ビートのさざ波のようなそのプレイは最後まで途切れることがなかった
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by obinborn | 2010-10-03 08:05 | rock'n roll | Comments(0)  

9月28日〜パンクからカントリ−へとハル宮沢の旅は続いていく

コスモポリタンカウボーイズのライヴを沼袋のROMAで見た
彼らを聞くのは3月以来少しだけ久しぶりだったが
この夜も奔放な演奏が頼もしかった

札幌でパンク ロックのパラフレーズを結成し上京 その後は
じゃがたら周辺や CANのダモ鈴木らと交信しながら先鋭的な
東京アンダーグラウンドのシーンを渡り歩き 渋さ知らズを結成
今でも「俺、30分ノイズをやれと言われたら出来ます」と言い放つ
そんなハル宮沢が いつしかカントリーバンドを結成していたという
彼の心の流れのようなものに興味をもって デビューアルバムの
ライナーノーツまで書かせていただいてから数年経つが
カントリーというフォーマットから自然に逸脱していくような部分に
ぼくは一番惹かれてきた

メンバーそれぞれがセッションワークに多忙で グラシャス坂井が
姿を現さなくなってしまってからしばらく経つと思うが
ハル宮沢の磁気に引っ張られるような逞しい演奏は健在だ

美容院でのライヴということでこの日は小音量を考慮したセッティング
また宮沢はアコースティック ギターのみという編成だったが
それでも「Forgy Mountain Breakdown」を含む「バンジョー組曲」
ではアコギにファズをかけるなどロック魂を見せつけた
(銀座の老舗カントリ−ライヴハウス「ロッキートップ」に嫌われるわけだ〜笑)
今度はまた怒涛のようなエレクトリックギターの弾きまくりにも期待したい

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左から多田”Queen Kurtis"葉子、パパふんじゃら藤原、ハル宮沢、
じゃいあんシータカそして東野りえ 
クレズマーからラテンバンドまでメンバーたちの音楽背景は多彩であり
それ故にロック本来の雑食性を浮かび上がらせていく

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この9月に50歳になった宮沢
60歳になったら「還暦ロック」を歌います と頼もしい答えが返ってきた
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by obinborn | 2010-09-29 13:17 | rock'n roll | Comments(0)  

ロニー・ウッド〜年老いたコヨーテが月に吠えているよ

およそ9年ぶりとなるロンウッドの新作”I Feel Like Playing"
こちらもすごぶる良い 普段ラジオなどではぼくの好きな音楽は
めったに流れないが こういう苦みのある 重ねてきた年齢と釣り合
ったロックアルバムを聞く喜びは何物にも代え難い 

枯淡の極地のような前作”Not For Beiginners"あるいはその
前の”Slide On This"に比べると明るさが際立つといった感想
もあるようだが 明るいとか暗いとかは同じ人間が持つ二つの
側面に過ぎない ぼくだって同じ日に晴れやかな気持ちにもなる
し 暗雲が押し寄せてくることもある 同じ日に太陽が顔を出せば
雨が降り注ぐこともある だからこの新作もロンウッドの現在を
ときに陽となり ときに陰となりながら映し出す リフの一振りや
唸りを上げるスライドギターの彼方に 彼の姿がくっきりと見えて
くる

「老いたコヨーテが月に吠えているよ」というリリックで始まる
自伝的な「Why You Wanna Go And Do A Thing Like That
For」がオープニングに選ばれている  歌詞はこう続いていく
「何もかもがうまくいっていたのに まるで天国から地獄に突き
落とされたような気分さ どうしてきみはそんなことをするんだい?」

老いたコヨーテ(それはぼくみたいだね)という含みを聞き手は
むろん無言のうちに感じ取っている
この曲ではいつの間にか自分でも知らないうちに富と名声を
得てしまった自分の半生をロニーは振り返っている
あからさまな自己告白 自己憐憫ではない振り返りとして
これ以上のものはなかなかあるものじゃない
彼の嗄れた声が曲の表情に陰影を与えている

かと思えば「Lucky Man」では自身の幸運に感謝するロニーがいる
何よりもミディアムの曲作りを得意とする彼が珍しくファストな
曲を書いたことに驚かされる
こちらの曲では 生まれ変わっていく日々 やり直していく自分に
ついて主人公は歌っている

つまり雨と太陽との関係というのはそういうものだ
だから野暮を言うのはもういい加減止めておくれ

多くの人々は自己懐疑と”まんざら悪くもないだろう”という気持ちとを往来
しながら また次の朝を迎える 

アルバムタイトルに思いを込める音楽家は数多いだろうが
酸いも甘いも噛み締めた男の姿が その行間から溢れ出してくるようだ

 
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by obinborn | 2010-09-27 16:11 | rock'n roll | Comments(0)  

1989年秋のグレイトフル・デッド〜来るべきシーンの追い風を受けながら

久しぶりに聞き直してみたのがデッドの”Nightfall Of Diamonds"
89年10月16日に行われたニュージャージー公演を収録したこの
2枚組CDは いわゆる”ボブ ウェアのバースディ ライヴ”として親し
まれてきた オープニングがウェア歌う「Picasso Moon」であること
も象徴的

この時期のデッドは復活作”In The Dark"および全米no.1に初めて!
輝いたヒット曲「Touth Of Grey」の余波もあって 観客動員数がさら
に増大していたが そんな充実したライヴ パフォーマンスの様子はこ
のアルバムからもくっきりと伝わってくる とくに初期の名演として知られ
る「Dark Star」が演目として久しぶりに復活したことも大きい

70年代前半の朴訥としたデッドが 一番好きなぼくではあるが 思わず
引き込まれるフレッシュさがこのCDにはある! 音の構造が従来の彼ら
らしいゆるやかな風合いを残しつつも ブレント ミッドランドのkbdによ
って よりカラフルな響きを得ているからだ インナースリーブから伺える
ステージもよりライトアップされたエンターティメントを(良くも悪くも)
想像させる 何だかデッドにライル メイズ(パット メセニー グループ)
が加わったようなフュージョン テイストもそこはかとなく そういえば
ガルシアのギターがより透明感を増したのも この頃からのことだった


やはり圧巻なのは「Dark Star」の11分であり  例のインプロヴァイズ大会
Jam~Drums~Spaceの約25分間だ この音の粒子が降り注いでくる
”体験”にデッドをもっとも強く感じる そして終盤はウェアのお箱「I Need
A Miracle」から再度の「Dark Star」へと続く
そして懐かしい「Attics Of My Life」や「We Bit You Goodnight」の
アカペラ コーラスが最後に歌われる頃には 誰もが幸せなデッド体験に
包まれていることだろう

思えばジャム バンドの元祖たるデッド 確かこの時期辺りから時代は再度
回って 鷹揚なインプロヴァイズ魂がPhishを筆頭とするジャム系バンドに
よって受け継がれていったはず そんな意味でも時代の追い風を受けた
デッドを体験出来る素晴らしいCDが この”Nightfall Of Diamonds"だ
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by obinborn | 2010-09-26 01:49 | rock'n roll | Comments(0)