カテゴリ:rock'n roll( 364 )

 

苦渋を舐めたロック歌手〜たとえ誰も振り向かなかったとしても

61年の5月にヒットチャートを制覇した「クォーター トゥ スリー」が
ずっと彼の看板だった
いわゆるワン ヒット ワンダーすなわち一発屋
彼にしてみれば 自ら背負った十字架のようなものだったろう

倦怠が入り混じるクラブやディスコ回りが その後の彼が辿った
道のりだった 煙草の煙 赤い絨毯 そしてくたびれ切ったような
笑い声、、、

彼はそれでも淡々と仕事をこなした
一曲だけの全米no.1を名刺としながら 
十字架を背負いながら
およそこれがゲイリー US ボンズの物語だ

すれっからしになることの惨めさ
まるで石ころのような孤独
ぼくも会社という組織を離れてから身に染みた
うわべだけの付き合いの連中は ぼくから離れていったし
「また電話するから」 と軽く言った連中からは
二度と呼ばれることはなかった

そんなゲイリーに声を掛け 新しいレコーディングへと
導いていったのは ブルース スプリングスティーンだ
彼曰く「恩返しするのは当たり前だよ、ぼくらは彼の音楽
で育っていったんだからね」

81年にスプリングスティーンと彼のE ストリート バンドを
従えたゲイリーのアルバムは完成した

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苦み走ったロック アルバムとして これ以上のものを見つける
のはなかなか難しいかもしれない
ジャクソン ブラウンの自問に満ちた「プリテンダー」が彼の半生の
ように歌われ
ジョン レノン自ら失敗作と言う「イッツ オンリー ラヴ」の他愛ない
”Love"という響きが 年齢に釣り合うような重みを獲得している
こういう種類の苦いロックは めったに聞けるものではあるまい

いささかの後日談を

ボンズのこのアルバムの日本盤のライナー担当氏
そして歌詞対訳氏と ぼくは後年出会った
演奏家であれ 物書きであれ
そこに流れていたのは”邂逅”のような感情だった

ロックンロールがそうであるように

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by obinborn | 2010-09-19 20:29 | rock'n roll | Comments(4)  

明日は”パブ・ロックで行こう!”のDJイヴェントです

明日(20日)はパブ ロックのDJ〜私の生誕祭です
約3時間半、果たしてオビンはノンストップで回し続けられるか
飲むか飲まれるか ノルかソルか(笑)
飛び込みDJも大歓迎です ぜひ遊びに来てください

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場所は大井町の”グルパラ”ことグルーヴァーズ パラダイス
スタートは19時です(終了は22時半頃)
参加費:テーブルチャージ300円&ドリンク+投げ銭
よろしくお願いします

「俺は未だにパブロックという言葉が馬鹿にされて使われるのが
気に入らないね”ぼくたちパブなんかで演奏したことないです”
なんて自慢している連中のことさ 広告会社の宣伝計画に乗れ
ばそれで一流のグループなのかい? パブの地下室で演奏した
こともないくせに」 エルヴィス・コステロ

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明日はシングル盤を中心にセレクトします
7'sならではのぶっとく迫力あるロッキンなサウンドを
たっぷり味わってください

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シングル盤専用のDJケースを初公開
Disk Unionさんのオリジナル商品です
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by obinborn | 2010-09-19 14:37 | rock'n roll | Comments(0)  

Sweet Soul, Blue Beat〜虹のような人、佐野元春

佐野元春の30年を凝縮した新しいベストアルバム
『ソウルボーイへの伝言』が今月29日に発売されます
もしよろしければ 聞いてみてください
ライナーノーツは ぼくが書かせていただきました

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ことさら大上段に空疎なメッセージを掲げるのではなく
佐野はある種の切迫感とともに歌の主人公たちに生命
を与えていった 一見平易な言葉の連なりが 激しく叩
き付けるようなビートに導かれて突然キラキラと輝き始
める ロック音楽が生み出すそんな虹のような時間の共有
こそが 佐野元春を体験するということに他ならなかった

佐野元春が歩んできた30年は 砂漠のなかに眠ってい
る水脈を掘り起こしていくような作業の連続だった 
もっともらしい絶望よりは手のひらに残っているはずの
希望を見つめ 選び取りながら たとえ一人暗く深い井戸
に落ちてしまいそうなときにも”君”とのつながりを強い
気持ちで求めながら  彼の音楽はいつもそんな強固な
意志を秘めている 佐野元春はきっとこれからも昨日
のように今日のようにそして明日のように歌っていくこ
とだろう

小尾 隆 (ライナーノーツより抜粋)

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by obinborn | 2010-09-17 20:19 | rock'n roll | Comments(4)  

1958年のチャック・ベリー〜4ビートの時代

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チャック・ベリーのセカンド アルバム『1ダース一杯の苺たち』
は1958年発売  奇しくも私が生まれたのと同じ年にリリース
された ちなみにマーシャル・チェスが”お気に入りの一枚”
でもある

「Sweet Little Sixteen」と「Reelin' And Rockin'」がAB面のスターター
途中に挟まれるのはブルーズ・インスト「Blue Feelings」やジェフ
ベックが「Jeffs'Boogie」へと盗用した「Guitar Boogie」そしてラテン
風味の「La Junda」あるいは小唄っぽいノヴェルティ「It's Don't
Take But A Few Minutes」それらもチャックの音楽背景を物語る

さらにスウィング ビートの粋を伝える「Rock At The Philharmonic」が
素晴らしい ラファイエット リークのピアノやフレッド ビロウのドラムズ
からは4ビートの時代の匂いが香気とともに立ち上がってくるよう

むろんビートルズで知られる「Rock'N Roll Music」も収録
ビートルズのヴァージョンは8へと振り切られそのなかで
ジョンのあの熱唱が躍動する

ベリーからビートルズの「Rock'n Roll Music」までおよそ5、6年
その歳月の間に 時代は4から8ビートへと大きく舵を切っていった
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by obinborn | 2010-09-17 13:29 | rock'n roll | Comments(4)