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1月30日

今日のウォーキングは10,000に届かず
やはり冬は汗の量が少ないので夏ほど思うような減量の効果は得られない
これから2月いっぱいまでが試練の時だろうか
しかし 今日の東京は寒かった

その後はひたすら原稿に取り組む
いきなりワードの画面に向かうのではなく原稿用紙に書き出していく方法を
ぼくは今でもたまに採用するのだが とても新鮮な気持ちになれる
それこそ『がんばれ、ベアーズ』のような心持ちではないだろうか
使うのも電子辞書ではなく高校の時から使っている研究社の英和中辞典だしね

別れと再会
古い流儀と新しい時代
アナログ レコーディングスとデジタル マスタリング
どちらもOKじゃないか

昨日はまだそこに張り付いていた

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「ぼくはとても小さい けれど革命する ぼくはとても小さい けれど哲学する
ぼくはとても小さい けれど学習する」
(佐野元春「クエッチョンズ」より)

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by obinborn | 2011-01-30 19:59 | one day i walk | Comments(0)  

佐野元春の新作『月と専制君主』のために

幾つかの演奏のあとにはメンバーたちから思わず
拍手が巻き起こったという
それは30年間音楽を続けてきた仲間たちへの感謝でもあっただろう

プロトゥール一台でこと足りるような現在の音楽環境のなか 
佐野と仲間たちは”ワン、トゥー、スリー”の合図で始まる録音現場を
とことん重視し きちんとした音像を拾えるエンジニアを立てた
今やこうした試み自体が時代の趨勢からは外れてしまうとしても

佐野が彼の最初のバンドであるザ・ハートランドを
『がんばれ、ベアーズ』のようなチームにしたい! と語っていたことは
よく知られるところだ  そうした気持ちのあり方のようなものは
歳月を経て鍛錬を重ねた今でも まったく変わっていないことに
驚かされる

手振り口ぶりによって以心伝心となるまで重ねられる会話
それを音へと具体化していくノウハウ
音楽には時間が必要だ

ぐっと重心が低い演奏に生まれ変わった「ヤングブラッズ」(註1)に
聞き手たちは鋼のような賢明を以前にも増して感じることだろう

より孤独感が際立つ「日曜の朝の憂鬱」に
聞き手たちはのっぴきならない荒野のことを思うことだろう

時は流れていく きみがいなくても

2011年の冬に
小尾 隆

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註1 「ヤングブラッズ」

UKの白人ソウル・デュオ、スタイル・カウンシルから引用されたのでは?
と論議を呼んだ曲でもある 佐野自身後年「曲の操縦を誤ってしまった このことで
もし信頼を裏切ってしまったなら申し訳ない」 と率直に語っている

しかし筆者がいつも不思議に思うのは そういう皮相をあげつらう人に限って
佐野がどういう言葉で何を歌おうとしているかに関心を向けないことなのだ

ムーンライダーズがミルトン・ナッシュメントを引用すればそれは気の利いた遊びと
して理解されるのに 佐野の場合がそうならないところに生真面目な表現者としての
彼の苦悩が透けて見える

果たしてビートルズがゼロの地平からまったくオリジナルな音楽を創造しましたか?
ヒロイックな神話ではなく むしろロック音楽の継承とは相互影響のなかで育まれて
きたのでは? というのが筆者の揺るぎなき見解である

何度でも言おう 音楽はディレッタントのための玩具ではない、と

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限定盤として3,000枚プレスされたLPレコード アナログが平行販売されたのは
97年の『Barn』以来だろうか 
カッティング・エンジニアにはロン・マクマスターが起用され 彫りが深く臨場感
ある音像に貢献した 7分に及ぶラテン・グルーヴへと生まれ変わった「ヤング
ブラッズ」が圧巻!  同曲のホーンアレンジがスライ「エヴリディ・ピープル」
に触発された旨も記載されている
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by obinborn | 2011-01-29 18:05 | rock'n roll | Comments(0)  

1月29日

佐々木譲『笑う警官』(07年 ハルキ文庫)を読了 今年3冊め

企業の経営者が最も恐れるのが正直者であるように
警察という組織の上層部を怯えさせるのは密告者である
警察ではチクる者、コクる者のことを”うたう”と表現するそうだが
警察内での権力と抵抗勢力との闘いを描いた傑作がこれだ

権力は内側から腐るとはよく言われることだが ヤクザとの裏取り引き
裏金作り OBへのおもねりなどは警察の現実問題でもある
それを”うたった”者、報道機関に売った者は組織で生き残っていけない
という苦い皮肉は サラリーマンの世界とまったく同じでもあろう(だから
隠蔽体質が生まれる)

佐々木は北海道警察を舞台にした魑魅魍魎を多く手掛けてきた作家
私も彼の著作はここ数年ランダムに愛読しているが アンチ権力への
射程がすざまじい それはとりもなおさず弱い者、もたざる者への優しさ
でもある むろん娯楽小説なのでデフォルメされた部分もあるのだろうが
警察で最初に洗脳されるのは徹底的な反共主義(つまり労働組合と
共産党は悪であるというイズム)だという描写なども実にリアルである

苦い結末が冒頭に提示されるという反則技を用いつつも アンチ体制派が
次第に集結してトップに迫る後半はまさに総力戦を呈していてスリル満点だ
ただキャリア組トップの警視部長に自首を迫りながらも 直前に彼が自殺
してしまうという展開は(もう少し彼の独白が聞きたかったので)もったいな
いような気がした

いずれにしても自殺者は 悪から一人 善からも一人
まっとうな人生を送ることが一番難しいのかもしれない

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「本物の婦人警官が婦人警官の制服を着て石岡をいたぶっている光景
その時石岡は二つの手錠で鉄パイプ製の寝台に拘束されているのだ
石岡は東京大学法学部に進んで警視庁を目指した時 そんな場面を密かに
期待したのだろうか 警視庁に入るならいつかそんな夢が叶うかもしれないと」
(本書より)
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by obinborn | 2011-01-29 17:06 | 文学 | Comments(0)  

1月28日

ある音楽家のために長文を寄稿することが決定した
こうしてミュージシャン及びそのスタッフたちと信頼関係を築けることは
とても嬉しく誇らしいことだ

音楽ジャーナリズムと大きく出てしまえば話は難しくなってしまうが
シンプルに突き詰めてみれば 音楽は演奏する側とそれに耳を傾ける聞き手
との関係で初めて成り立つ
さらに言えば その関係とはまったく対等なものだと信じている

自分に誇るべきものなどそれほどないと思うけれども もしぼくに胸をドン!と
叩けることがあるとすれば それはずっと聞き手に徹してきたことではないだろうか
そして音楽に対して流行(註1)に左右されない自分なりの審美眼を持ってきたこと
初めてラジオでビートルズを聞き洋楽への扉を少しずつ開いていった10代の頃
から その気持ちはまったく変わっていないはず

誰もがその人の役割を果たすべきだ

幸い時間はたっぷりと頂いた
むろん大好きな音楽家だけにプレッシャーはある
それでも今のぼくは自分が自分以外の誰かにはもうなれないことを熟知している
ありていに言えば 素直に書き出していけばいい それだけのことなのだ

そのために ぼくは多過ぎる余計な情報を遮断してから原稿用紙へと向かう
そのイントロダクションを考えるために散歩をするなんて素敵じゃないか!

本日のウォーキングは久しぶりに17,974歩を記録した

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註1 「流行」
さるレコードショップの方に伺った話では 5人に1人くらいの確率でリピーターの
お客さんを探したいとのこと 旬のCDを勢いで購入する人は多いけれど長く続かない
んです、とも それほど人々の嗜好とは移り気で多分に消費的なのかもしれない
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by obinborn | 2011-01-29 02:08 | one day i walk | Comments(0)  

1月27日〜あんたは死んだメキシコ人たちの手首を乾かして売っているだけだ

団塊の世代に特徴的だな、と思うのは二者択一とか対立軸とかが
とにかく大好きだということ

たとえばノンポリVS活動家  60年代VS70年代 白人音楽VS黒人音楽
ジャズVSロック 商業音楽VS民俗音楽とか
なんでも二つに分けてどちらかに身を寄せながら論争するという価値観が
まさにそう 左翼VS右翼という構図も典型的なそれですね

ニューレフトといった言語さえ今や死語だし
すごくシンボリックに言えばGREYが皇居で演奏した時にロック=
反体制といった図式は(良くも悪くも)終わったのだ
自我を確立する過程で近代では有効だった純文学というジャンルも
もはやかろうじて文壇のためのハク付けといった程度でしかない
(それだけ多様な生き方が根を下ろした)

そうした区分で仮想敵を作リ自らをアイデンティファイ 仲間を増やしていく
っていうのはある意味すごく楽だと思うけど ぼくに言わせればまったく意味がない
でも連中はそんなことお構いなしなんだ、これが(苦笑)

そうした勢力分図そのものが旧ソビエトの崩壊以降何も機能しないことや
70年代以降音楽がどんどん越境していったことは自明であるにもかかわらず
本当にタチの悪い団塊の世代は未だ多いし
彼らは旗を高く振るわりに
案外権威に弱いという醜態を ぼくはさんざん見てきた

「ところで、オビくんは学校どこ出たの?」
「はあ、すいません 実はぼく東大の法学部なんですよ」
なんて冗談を言った途端に喜んですり寄ってくるような(苦笑)

『群れを作らず 徒党を組まず ひとりぽっちを恐れずに』という
ぼくの哲学は折りに触れて披瀝していますが
ここら辺も団塊の世代を下から見上げてきて感じ取ったものが とても
大きかったのかもしれないなあ

これだけ言っても解らない人はRCサクセションの「ぼくの好きな先生」
や「烏合の衆」を100回聞きましょう

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今日のアヒルさん  背中を掻いています

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泳ぎ始めました

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ふうっ、朝風呂は気持ちいいなあ

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by obinborn | 2011-01-27 15:19 | one day i walk | Comments(0)  

ティッシュ・イノホーサ〜両親が聞いていた音楽、彼女が辿っていく道のり

今日は少し懐かしいアルバムを引っぱり出してきました

ティッシュ・イノホーサ(tish hinojosa)の『Homeland』(89年)です
ヒスパニック文化への関心がロス ロボスの活躍などで高まるなか
このアルバムは紹介されました

「私はウッドストックに憧れるようなサン アントンのバス通りにいる少女でした」
そんな詩的な自己紹介ライナーで始まるイノホーサの音楽ですが
フォークからホンキートンクカントリ−までの音楽旅をしてきた彼女が
いつか両親が聞いていたメキシコ北部の音楽の遺産に気がついたという
くだりが このアルバムの内容を言い当てています

A&Mから発売されたこのアルバムは 地元テキサスで録音されLAでミックス
ダウンされるという典型的な”おのぼりさん指向”も伺わせますが
観光地としての異国情緒ではなく 真摯なルーツ探訪であることは
ロボスのスティーヴ バリンによる制作のほか ロボスのメンバーである
ルイ ペレスやセサス ロサスの参加が物語っています

ただ今の耳で聞くと ややMORっぽい仕上げにはやや不満です
ここらへんは何ともA&M的な意匠が働いたのかもしれません
それでも いいアルバムだと思いますけれど

そういえば”アメリカーナ”という言葉が最も早く使われたのは
私の記憶ではイノホーサのこのアルバムが初めてでした
いわば星条旗が象徴するところのマッチョなアメリカではなく
文字通りunited state、複合文化圏としてのアメリカの言葉として

ちなみに本作にはフラーコ ヒメネスも参加していますが
ライ クーダーが切り開いていった道のりをしっかりと見ていこうと
する響きは 確実にこのアルバムの基調となっているようです

そのフラーコが参加したノルターニャ曲「ランチャリータ」が終わると
感動的な「誰があなたを私の心へと導くの?」が始まります
英語で歌われる歌詞が途中でスペイン語へと自然に変わっていきます

そのことがイノホーサの旅を静かに照らし出していくようです

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by obinborn | 2011-01-27 01:19 | one day i walk | Comments(0)  

1月26日

さすがに寒くって 最近のウォーキングは10,000歩前後と
夏に比べれば運動量自体は落ちているものの 無論毎日歩いています

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この体型自体、1年前の自分には考えられなかったことなので(笑)
まさにウォーキング&和食生活に感謝!です
自分で言うのもなんですが きちんと食べながら痩せたことを自己評価
しています

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最近聞き直しているのがヴァン モリソンの86年作『導師も教義も教師もなく』です
どんどん内省的になっていった時期のアルバムですが 
静謐で哲学的な響きが感動を呼びます
産業ロックの全盛時代にそれらとまったく関わることなく自分の音楽を
追求していったその姿から学ぶものは少なくありません

ヴァン初期からの共演者であるデヴィッド ヘイズやジョン プラタニア
が的確にサポートしているのも嬉しいことでした
ソウサリート(シスコ)とロンドン両方でのレコーディングが
ヴァンの足跡を端的に指し示しているかのようです

ちなみに私は流行モノにはまったく興味を持てません
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by obinborn | 2011-01-26 18:43 | one day i walk | Comments(2)  

友部正人/ロックンロール

ぼくが一番歌いたかったとき
ぼくのまわりには歌いたい歌なんか全然なかった
だからぼくは茂みに隠れたり
墓石を叩いたりした

ぼくがやっていることを歌っている歌なんて全然なかった
だからぼくには昔を振り返る歌がない
ぼくは線路のうえをどこまでも歩く夢を見たし
バスの窓から見える景色を何枚も取り替えた

そうさ ぼくには昔を振り返る歌がない
赤い傘をさした女の子がいるだけだ
ぼくはいつもくるくる回っていた
夢を早く現実にしたくって

そうさ ぼくには昔を振り返る歌がない
だけどそんななかで知り合ったたくさんの人たちがいた
たぶん その人たちがぼくの歌なんだろう
そのなかの何人かの人たちは今でも友だちさ

ぼくはぼくがやっていることを自分で歌にした
誰もぼくのやっていることなんか歌わないから
ぼくはぼくのやっていることを歌い続けた
だからときどき とても寂しくなるんだろう

ジョン・レノンが1975年に出したレコードには
ジョンの昔のことが歌われている
それはジョンが作った歌じゃないけど
ジョンの昔のことがとてもとく解るんだ


友部正人「ロックンロール」
アルバム『カンテ・グランデ』(84年)に収録
『クレーン』(2010年)では東京ローカル・ホンクを従えて再録音された

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ひょっとしてこの時期の友部はヤング マーブル ジャイアンツやレインコーツを
聞いていたのかな? 
そんな風にしてフォーク音楽のフォーマットから少しだけ離れてみたサウンドは
前作『ポカラ』と肌合いを同じくするものだ

この「ロックンロール」には 他者のなかに自分を発見していこうとする態度が
あり 歌のなかでリヴァプールと”自分の町”とが柔らかい輪郭を描き出しなが
ら交差する

そして聞き手たちは他人の歌が自分の歌でもあるという真実を
きっと噛み締めることだろう
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by obinborn | 2011-01-23 20:21 | rock'n roll | Comments(0)  

オビンの”B級街道”シリーズその10

久しぶりになる”B級街道”シリーズですが
今日はムーンライターズ(moonlighters)を取り上げましょう
ちなみに私が使う”B級”という言葉には当然ながら信用出来る奴という
意味合いが込められています

コマンダーコディ&ヒズロス プラネットエアメンの初代ギタリストだった
ビル カーチェンが新しく参加したのがムーンライターズというグループ
で 今回取り上げるのは彼らが77年にリリースしたファースト(amherst原盤)
です ジャケット デザインがあのbob cato氏なので それなりに売上げを
期待されたバンドなのかもしれません

全体的には垢抜けないカントリーロックという感じで なかにはボブ ウィリズ
直系のウェスタン スウィング「サンアントンにある我が家」のような曲もあり
ます 引っ張っていくメンバーの両軸はトニージョンソンとカーチェンといった
ところでしょうか この二人が曲ごとにヴォーカルを分担するほか 他のメンバ
ーも時としてリード ヴォーカルを取るという いい意味での民主主義が採用さ
れていることもB級度を高めています

最高なのはメンフィス ソウル的な横揺れ感をミディアム ビートのなかにまぶ
したその名も「midnight in memphis」ですが 「音楽こそ彼の人生」のような
バラードも味わい深く そこではパブ バンドならではの目線でバーやウェイトレス
の様子が一抹の寂しさとともに描かれています パブロック愛好家たちがぐっと
来る瞬間がこれかもしれません

テレキャスターの達人としてのカーチェンを期待する向きにはソロ弾きが殆ど
ないので向いていないアルバムかもしれませんが バネのあるリックを小刻み
に重ねていくリフレインが実にニクイ!のです

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このアルバムを発表した彼らはやがてセカンド アルバムを録音するために
渡英します そこで大きかったのはオースティン デ ローンが新メンバーとして
参加したことかもしれません かの名グループ、Eggs Over Easyに在籍して
いた彼はエッグス時代から英国に渡り ケンティッシュ タウンにあるパブ、タリー
ホーを根城に活動(早いハナシが出稼ぎ労働です〜笑)するのですが その
70年代前半の日々に彼らと苦楽を共にしたのがブリンズレーシュウォーツで
あり ムーンライターズと同じく西海岸出身で渡英していた Cloverの連中でし
た ちなみに余談ですが Cloverのオリジナル メンバーにはジョン マクフィー
(のちにDoobie Brosへ合流)がいましたし 途中からは売れない時代のヒュー
イ ルイスが加入しています

そんな交流のなかからムーンライターズがセカンドの制作に向けて白羽の
矢を立てた人がいました
そう、その人こそが他ならぬニック ロウでした
(不定期で脱線しながら続きます)

ちなみにこのファーストはまったく売れませんでした(笑)
何も知らない中古レコード屋さんでプログレのコーナーに入れられていたのは
ジャケットのイメージからでしょうか? 思わず説教してやろうかと思いましたが
めんどくさいのでやめました(笑) でもいいレコードですしCD化もされていない
はずなので 見かけたら可愛がってくださいね^0^
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by obinborn | 2011-01-23 17:29 | rock'n roll | Comments(4)  

1月22日〜町のなかで聖者になるのは難しいことだね

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きみがフランスにいるのと同じように
ぼくは東京にいる
きみはフランス人の書類第一主義のやり方に腹を立て
ぼくは日本人のあいまいなやり方に腹を立てる
きみから「たまには美味しいものを食べにいくよ」と手紙が届いた
ぼくは東京にいて美味しいものってなんだろう? と思っている

きみが台湾にいるのと同じように
ぼくは東京にいる
きみは台湾に行ってアジアが見えたかい?
ぼくは東京にいてこの町も解らない
こんなに沢山の人が生きているのにという
そんな悔しさに奪われることはないかい?
そしてぼくもきみも東京と台湾で
捨てるもののなくなったドブ川を眺めている

友部正人「遠来」
アルバム『POKHARA』(83年)に収録
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by obinborn | 2011-01-23 08:52 | rock'n roll | Comments(0)