「ほっ」と。キャンペーン

<   2017年 02月 ( 10 )   > この月の画像一覧

 

以前勤めていた会社が自己破産した

以前勤めていた会社が倒産した。帝国バンクの情報によると14億6000万の負債を抱え、
2月10日東京地裁に破産を申し立てたらしい。出版不況が叫ばれて久しいが、その波は
じわじわと業界を浸食し、私が長年お世話になった職場も例外を免れられなかった。93
年度が売上げのピークであり、以降は次第に下降線を辿っていった点もインターネットの
到来とほぼ歩を一にしている。ネット検索をし、ただ同然で地図の入手が出来て、旅行に
まつわる観光ポイントや宿泊手続きが得られる昨今、書店に足を運び対価を支払い道路地
図やガイドブックを購入しようとする人はあまりいないだろう。ちなみに昨年度決算時の
売上げは約30億まで低迷。これは最盛期の三分の一の数字だったと報告されている。畑
違いとはいえ、その構造はダウンローディングという音楽配信によってCDの売上げが伸
びず、レコード会社が苦境に陥っていった90年代末以降と似ているかもしれない。

私が社の異変を感じ取り退職したのは2007年の2月だったが、まさかそれからちょうど
10年後に自己破産するとまでは正直読み切れなかった。リストラを断行し不動産を売却し
全国規模だった支店を統廃合するなど、規模を縮小しながらもサヴァイヴァルしていくの
かな?と漠然と思っていたからだ。ただ、99年前後を境にこの会社は新卒採用を一切しな
くなった。新しい世代に未来投資出来なくなった企業を、第三者がどう見るのか?いかに
ジャッジするのか?不吉な兆候はこの頃から既にあった。やがて資金繰りが悪化し、幾つ
かの取引先から関係の見直しを迫られ、競合他社との得意先の争奪戦に敗北していった。

それでもかつて苦楽を共にした社を悪く言う気にはなれない。私以外にも社を去った者は
多く、今は教師、公務員、著述業など皆それぞれの道を歩んでいる。結局、会社から去る
のも社に残るのも個人の人生選択の一つでしかないのだろう。いつか皆と懐かしく飲み明
かせる日が来るのを願っています。

e0199046_08274265.jpg




[PR]

by obinborn | 2017-02-19 08:35 | one day i walk | Comments(0)  

2月12日〜本日のレコ捕獲

e0199046_20172342.jpg
ラリーパパの東京公演は本当に素晴しいものだった!詳しくは
拙稿を読んで頂くとして、会場でイラストレーターのS氏や日
本コロンビアのディレクターE氏らとお話し出来たことも有意
義だった。仮にお世辞半分としても「オビさんは自分でチケッ
トを買ってライブに行かれる」とか「サラリーマン出身なので
音楽業界の悪癖に染まっていないところが好き!」なんて言わ
れると自然に溜飲が下がります。打ち上げではガンホさんに向
かって「きみのギターはデュエイン・オールマンみたいだね!」
などと宣うジジイ=私でした(笑)

翌日の12日はライブの余韻を噛み締めつつ、新宿までレコハン
に。今日はそれほどの成果を上げられなかったものの、ユニオ
ンにてグレアム・パーカー&ザ・ルーモアの12インチ「HEY
LOAD DON'T ASK ME QUETIONS」と、米マーキュリーの
『HEAT TREATMENT』の2枚を入手した。いずれの曲もすっ
かり身に染み込んでいるけれど、12インチ及び米盤のダイナミ
ックな音で聞けるのが嬉しい。2枚計で¥1,188!その後は近
所にあるアサヒのビアホールへと駆け込みました!

ぼくが尊敬する米国の音楽評論家、故ポール・ウィリアムズは
かつてこう言っていた。「無心になって聞いてごらん。言葉が
出てくるのはそれからでいい」と。その通りだとぼくは思う。
音楽評論家は聞き手を侵害してはいけないし、かと言って自分
の主張や見解を述べずにいる訳にも行くまい。ぼくが大好きな
東京ローカル・ホンクやラリーパパたち。それがもっと多くの
人々に伝わったら、どんなに素敵なことだろう。



[PR]

by obinborn | 2017-02-12 20:20 | one day i walk | Comments(0)  

2月11日のラリーパパ&カーネギーママ

まさに感動の夜だった。昨年復活を遂げたラリーパパ&カーネギーママの東京公演。11日の青山の月見ル君想フは見事なまでの大入りとなり、確かなうねりに満たされた。普段CDで接するよりずっと骨太で逞しい音群があり、アメリカ南部のスワンプ・ロックへの理解があり、しかもラリーパパの場合、それらを自分たちが暮らす日本の町並へと重ね合わせていく繊細さがある。洋楽への憧れとオリジナル曲との超克はジャパニーズ・ロック永遠の課題であろうが、東京ローカル・ホンクが実践しているように、ラリーパパたちもまたその問い掛けにしっかり応えてくれた。音楽的にはレスポールの特性を生かし切ったガンホの伸びやかで光沢のあるギターを特筆したい。あるいはチョウ・ヒョンレとスチョリとで硬軟を使い分けるヴォーカル・パートのコントラストのこと。黙々と横揺れビートを供給し続けるリズム隊の貢献のことを。かつて共演したオクラホマのソングライター、ロジャー・ティリソンから「自分の息子たちのようだ。アメリカに連れて帰りたい」とお誉めに授かったラリーパパだが、この日もロジャーのGet Up Jake、Calling OnYou、Rock'n Roll Gypsiesなどを織り交ぜながら、今は亡き彼を偲んだ。チョウ・ヒョンレがソロで弾き語ったOne Good Friendを聞いていると様々な思い(人種融和と文化の壁など)が往来する。最後に個人的な事項になってしまい恐縮だが、ぼくがラリーパパと再会したのは、2000年頃にぼくが書いたラリーパパの記事をチョウがしっかり覚えていてくれたから。自分がつい忘れがちになってしまっていたことを他の誰かが記憶に宿している。これほど書き手を励ますものはない。そう、チョウはメールにこう書いていた。「これまでの恩はしっかり音楽で返します!」と。
e0199046_00405439.jpg

[PR]

by obinborn | 2017-02-12 09:59 | one day i walk | Comments(0)  

今日の15曲〜自宅DJ

昨日は週に一度の休肝日だったので、今日は少し早めにビールを
頂きつつ自宅DJを(笑)7'sで以下の15曲を回そうと思ってます!

*      *      *

BOBBY BLAND/YUM YUM TREE(DUKE)
LITTLE MILTON/LET'S GET TOGETHER(CHECKER)
JAMES BROWN/NIGHT TRAIN(KING)
JAMES BROWN/I CAN'T STAND MYSELF(KING)
BO DIDDLEY/SOUL TRAIN(CHECKER)
BO DIDDLEY/I CAN TELL(CHECKER)
THE COASTERS/I'M A HOG YOU BABY(ATCO)
DON COVAY/TAKE THIS HURT OFF ME (ATLANTIC)
OTIS CLAY/TURN BACK THE HANDS OF TIME(ELKA)
JACKIE MOORE/PRECIOUS,PRECIOUS(ATLANTIC)
SOUL SISTERS/I CAN'T STAND IT(SUE)
MARVIN GAYE/I'LL BE DOGGONE(TAMLA)
MARVIN GAYE&TAMMI TERREL/YOU'RE ALL I NEED GET BY(TAMLA)
FOUR TOPS/LOVING YOU IS SWEETER THAN EVER(TAMLA)
THE CARTER BROTHERS/SOUTHERN COUNTRY BOY(COLEMAN)

e0199046_17455664.jpg

[PR]

by obinborn | 2017-02-08 17:48 | one day i walk | Comments(0)  

2月4日の捕獲とDJ

まずは新宿ユニオンでポール・ジェレミアのファースト『JUST ENOUGH』
(Folkways)を発見!勿論以前から持っていた盤だが、ジャケ状態が美品
だったのでつい2枚めを購入してしまった。欲しがっている誰かがいたら
いつか譲ってあげたい。次は下北沢に移動し、フラッシュにて7'sを6枚。
チャック・ベリー「ROCK'N' ROLL MUSIC」ボビー・ムーア「SEARCHIN'
FOR MY LOVE」ジェイムズ・ブラウンの「THERE WAS A TIME」と「NIG
HT TRAIN」リトル・ジョニー・テイラー「EVERYBODY KNOWS ABOUT
MY GOOD THING」キャロル・キング「IT MIGHT AS WELL RAIN UNTIL SE
PTEMBER」と、短時間のわりになかなかの捕獲だった。

次は同じ下北のメンフィス兄弟。にて隅田監督の定例DJ会に参加。途中か
らは他所で回されていた山名昇さんも合流し、楽しい夜になった。私は7's
でジェフ・ベック・グループ「JAILHOUSE ROCK」クリーデンス「TRAVE
LIN' BAND」ザ・バンド「TIME TO KILL」オールマンズ「RAMBLIN MAN」
ビートルズ「I SAW HER STANDING THERE」「WE CAN WORK IT OUT」
「PAPERBACKWRITER」オリンピックス「GOOD LOVIN'」マッコイズ「
HANG ON SLOOPY」の計9曲を。

来てくださった皆様に感謝します。ありがとうございました!

e0199046_630621.jpg

[PR]

by obinborn | 2017-02-05 06:31 | one day i walk | Comments(0)  

バードソング・カフェ14周年おめでとうございます!

バードソング・カフェの開店14周年おめでとうございます!

私が初めてお伺いしたのはまだお店が自由が丘に移転される
以前、中目黒にあった04年でした。記憶が正しければ、ある
ライブの帰りの電車で山本シラス君から「こんな店が出来ま
した。今度一緒に行きませんか」と教えてもらったのがきっ
かけでした。あれから既に13年も経ってしまったとは…。時
間の流れとは本当に早いものですね。

音楽バーの使用法は人によって様々でしょう。家ではなかな
か聞けないからとか、仕事帰りの息抜きとか、あるいは新譜
の情報入手が目的とか。どれもよく解ります。私の場合は家
にあるコレクションとバードのそれが重なる部分が多いので、
どちらかと言えば店主である梅澤くんをはじめ、お客さんと
の「会話」を楽しみたいからです。実際故中村とうよう氏が
おっしゃっていたように、一人音楽と向き合う時間は孤独その
ものです。それが音楽ライターの場合、下調べ、聞き比べ、
実際の原稿書きの仕事と重なってきますから、余計他人の声
が恋しくなるのかもしれません。

しかも梅澤くんの場合は音楽以外でも、文学から政治まで、
あるいは馬鹿っ話から人生に対する態度まで、しっかり自分
の言葉で語れる人でした。と同時に人の話に耳を傾ける聞き
上手でもありました。必ずしも互いの意見が全て一致してき
た(そんな人いるのかな?)わけではありませんが、何より
大事なのは生きた言葉の往来では? そんな気持は年月とと
もに強くなってくるばかり。これは人生の半分をとっくにや
り過ごし、残された時間のことを意識するようになったこと
と関連するのかもしれませんね。

いずれにせよ、私たちは戦後10数年経ってから生まれ、多感
な時期にロック音楽と接し、啓発されながらここまで生き伸
びてきました。何人かの友人を対岸に見送ってきました。だ
からこそある「今、この時」に感謝したいと思っています。

あっ、とうようさんも大好きだったリンダ・ルイスの名作『
ラーク』を写真に選んだのは、勿論バードつながり!可愛い
猫のシェリーちゃんが店内を駆け巡っていたのが、つい昨日
のことのように思えます。

e0199046_17401825.jpg

[PR]

by obinborn | 2017-02-02 17:42 | one day i walk | Comments(0)  

デヴィッド・リンドレー『WIN THIS RECORD!』

リンドレーの『WIN THIS RECORD!』(82年 アサイラム)
にサインをして貰ったのは、彼がエル・レイオー・Xを率い
て来日した89年のこと。キーボードがイアン・マクレガン
だったこともあり、東京公演のすべてに駆け付けたものだ。
カミさんの名前も併記されているから、もし別れた時はど
うしようかな(笑)

それはともかく思い出深いLPだ。エタ・ジェイムズのSO
METHINGS GOT A HOLD ON ME、タイロン・ディヴィス
のTURNING POINTといったR&B、ワイルド・チュピトラ
ス〜ネヴィル・ブラザーズでおなじみのBROTHER JOHN、
トゥーツ&ザ・メイタルズのレゲエPREMATUREといった
カバーからリンドレーのオリジナルまで、まさに大衆音楽
の五目飯といった塩梅。演奏をサポートするのはヒスパニ
ックのホルヘ・カルデロン(ソロ『シティ・ミュージック』
あり)、マザーロード出身のウィリアム・スミッティ・ス
ミス(アラン・トゥーサン制作のソロあり)、キング・クリ
ムゾンを脱退して渡米したイアン・ウォーレスなど。また
ゲストとしてブッカー・T・ジョーンズが、TURNING POIN
Tでシンコペイト効きまくりのオルガンを弾いている!

前作『化け物』同様に一番感じるのは、リンドレーがかなり
のレゲエ好きだということ。ROCK IT WITH Iの途中ではダブ
にまで挑戦している。これは当時の非黒人系としては、クラ
ッシュの『サンデニスタ!』佐野元春の「クリスマス・タイ
ム・イン・ブルー」同様、かなり先駆だったんじゃないかな。
「渡英してテリー・リードと活動していた頃、レゲエに出会
ったんだ。それはぼくにとってかなり衝撃的な体験だった。
イギリスではプリンス・バスターやデズモンド・デッカーな
どスカも大好きになったよ!」06年の取材時にそう語ってく
れたことは今でもよく覚えている。

いち早く中近東音楽を取り上げていたサイケ・ポップ・バン
ドのカレイドスコープでプロ・デビューし、英国で試行錯誤
を繰り返し、その後はジャクソン・ブラウンとの共演で一躍
有名になっていくリンドレー。この『WIN THIS RECORD』
は以降ワールド・ミュージックに食指を伸ばしていく彼の原
点なのかな?そして重要なのは常に陽性のスライド・ギター
とお茶目なヴォーカルで聞き手の心をほぐしてくれること。
出会えて良かったと思えるアーティストの一人だ。

e0199046_1426353.jpg

[PR]

by obinborn | 2017-02-02 14:28 | one day i walk | Comments(0)  

キング・クリムゾン『アースバウンド』

ジョン・ウェットンの追悼(皆さんのいいね!に感謝)から
は少し離れますが、さっき一番好きなクリムゾン・アルバム
『EARTHBOUND』を取り出し今聞いています。72年に行な
われたアメリカ・ツアーから2~3月のフロリダやデラウェア
での公演を収録したこのライブ盤。もう完全にぶっちぎれま
くり!以前はブートレグのみで流通し、やがてアイランド系
列の廉価レーベルHELPからやっとこさオフィシャル化された
作品ですが、この元祖メタルの衝撃といったら!

メンバーはフリップ以下、コリンズ=バレル=ウォーレスと
いう布陣。貴公子グレッグ・レイクの代りにやけくその変態
ブルーズを歌うボズ・バレル、以降イアン・マシューズのA
OR名盤『スティーリン・ホーム』まで触手を伸ばしていく
メル・コリンズ(ホワイト・ソウルのココモのメンバーでも
あった)のアルト、テナー、バリトン・サックスの呻き声、
そして馬力に任せたイアン・ウォーレスはドタバタしまくり
でバスドラをキックします。それらがフリップの細~いギタ
ーと混然一体となり、いつの間にか巨大なカオスとなってい
く様が感動的。とくにB面2曲めGROONでのウォーレスの
ドラムス・ソロは圧巻の一言です。

とても健全なる男子女子、つまり「きみのことを一生守るよ」
とか「愛がすべてさ」(古っ~)とか薄~いリリックを口ず
さむような方々にはお薦め出来ませんが、人生の深遠や薄幸
そして明日なき21世紀という荒野を駆け巡る者たちにとって
は、またとないスターレス&バイブル・ブラック(星なき夜
と黒い聖書の物語)になるでしょう。

e0199046_19205533.jpg

[PR]

by obinborn | 2017-02-01 19:21 | one day i walk | Comments(0)  

犬と道

俺は犬と一緒に歩いた/俺は犬と一緒に歩いた/ある日のこと道端で杖付き老人と会った/老人は俺の犬を殺めてしまった/次の日から俺は一人で歩いた/風が吹き雲は鉛色になった/俺は初めて寂しさを知った

e0199046_17313520.jpg

[PR]

by obinborn | 2017-02-01 17:33 | one day i walk | Comments(0)  

追悼:ジョン・ウェットン

ジョン・ウェットンを追悼しながら『太陽と戦慄』(73年)
を聞き始めました。恐らく多くのプログレ・ファンが彼の名
前を知ったのはこのアルバムが最初のことだったと思います。
ウェットンはBook of SaturdayにExilesという2つの叙情曲
及びメタル・ヌーヴォー的なEasy Moneyの計3曲で男臭いヴ
ォーカルを取り、他の即興的なインプロヴィゼーション曲群
との見事な均衡を保ちました。また演奏面で言えば、硬質な
音色で広いレンジを駆け抜ける彼のエレクトリック・ベース
は、オカズを狂おしいまでに叩きまくるビル・ブルフォード
のドラムスと抜群の相性を示しました。そこにフリップの神
経症ギター、デヴィッド・クロスのヴァイオリンとヴィオラ、
ジェイミー・ムーアのパーカッションがせめぎ合い、音とい
う絵の具を使いながら抽象画を描いていきます。そこには静
と動の鮮やかな対比があり、同時代のマイルズ・ディヴィズ
のようなエレクトリックな混乱があり、使用する楽器が違え
ばフォーク・エリアのペンタングルの方向性に行っていたか
な?とも夢想します。

いずれにせよ、私にとってはまさに”10代の名盤”のひとつ。
以前ブログの個人史欄My Profile欄に記しましたが、高校生
の時この『太陽と戦慄』を買い爆音で聞いていたのですが、
息子の将来を案じたのか父親から激しく叱責されました。そ
んなことも懐かしい思い出です。なお、父はこの1月に没後
8年を迎えました。早いものです。クリムゾンとオールマン
を遂に理解し得なかった彼ですが、遺品を整理しているうち
に机からは何とボブ・ディランのベストCDが出てきました。

e0199046_13101140.jpg

[PR]

by obinborn | 2017-02-01 13:12 | one day i walk | Comments(0)