11月30日

角田光代『ひそやかな花園』(2010年毎日新聞社)を読了
今年45冊め

子供は親を選べないし環境も選べない しかしその出自を知る権利は
ある ただどうだろう自分が人工授精によって出来た子供だと知った
場合は?

およそそのような主題を七人ぶんの”人工授精の子供たち”に振り分け
て進められる群像劇 私は最初”幼少期のサマーキャンプ”といった暗喩
から勝手にオウム真理教を信者の子供たちの側から見た作品かと思い
読み進めていたのだが 待っていたのは人工授精というこれまた重い
テーマだった しかも子供の目線から射る展開というのは案外忘れられ
がちかも

何も作者はその医学的かつ生態学的な是非を問うているのではない
結果として生まれてきたその七人のその後をしっかりと見守っていくだ
けだ むろんそこには煩悶があり迷宮が待ち受けているのだが 丁寧に
辛抱強く描くことで ときに激しくときに柔らかく読者へと訴える 

子供を書き込むことは同時にその父親や母親を観察することでもあろう
かつての親の年と自分が同じになったときやっと寄り添うことが出来るもの
が誰にでもあると思うが そんな邂逅もむろん用意されている

それにしても角田さんの筆致はいつもまっすぐで どこまでも力強い
人間という”不完全なもの”を見届けようとする力が奔流のようにこの物語を
支えている

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今朝の中野・哲学堂 
ウォーキングは20,622歩
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# by obinborn | 2010-11-30 14:06 | 文学 | Comments(0)  

今年を振り返ってみると

まず最も残っているのが猛暑のことだったりします
あれは凄かったですね
倒れそうになりながらウォーキングしていました^0^

11月の終わりまでに達成出来たこと

1 現代小説を44冊読んだ(結論を求めない人のありか)
2 体重を8キロ減らした(目標はあと2キロ)
3 健全な食生活の保持(低カロリーの日本食は素晴らしい!)
4 今年もまた東京ローカル・ホンクと中村まりのライヴを見続けた
(ぼくは流行やエンタメで音楽に接しているわけではありませんので
余計な情報はシャットアウトします)

そんなところでしょうか

悲しかったのは アレックス・チルトンが亡くなってしまったこと


「大抵の人たちは”考えておくよ今度また電話するから”と言って
二度と連絡しない でもアレックスの場合、そういう断り方は絶対に
しなかったんだ」

(デヴィッド・フリクル『ローリングストーン』日本版より)

アレックスのまえで ぼくはいつも立ち尽くす
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# by obinborn | 2010-11-28 20:35 | one day i walk | Comments(0)  

11月28日

今朝のウォーキングは10,312歩と少なめに調整しました

昨夜もガレージパンク好きのサトーさんに
「オビさんが好きなのは音楽と本ですけど あとは何ですか?」と
訊ねられ 「強いていえば歩きかなあ〜」なんて答えたのですが
それくらいウォーキングは毎日の生活に定着しつつあります

単純に日付けと歩数を記した専用のメモ帳もありますし
それとは別のいわゆるダイアリーには 行ったライヴ 買ったレコード/CD
読んだ本  行ったDJなどを通し番号とともにメモする習慣も保っています
書いた時点では何でもないことのように思えるのですが
振り返った場合に自分なりの個人史というか気持ちの流れのような
ものが浮かび上がってくるからです

今日はリンク レイの初期(1963~64年)録音集を聞いて感動を新たにして
いるところです 日本では何といってもヴェンチャーズのブームがありましたが
デュアン エディやこのリンク レイもギターインストの古典として忘れたくない
ものです

とくにリンク レイの場合 メロディックな部分を極端に排し徹底してリフで攻めて
いくところが パンク世代以降圧倒的に支持され再評価にも繋がりました
英aceが組んだこの編集盤も そんな時代に後押しされて発売されたものでした

「いくら綺麗なメロディがあっても自分の場合 それがべたっと張り付いただけの
音楽は駄目なんです」 こんなことをしょちゅう会話している私ですが それだけ
リズムやグルーヴの魔力に魅せられてしまった結果なのかもしれません
う〜ん、それだけリズムは奥深いものだし ビートこそはポピュラー音楽の生命線
だと思うから
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# by obinborn | 2010-11-28 17:29 | one day i walk | Comments(0)  

狭山ロックンロール・コンベンション

27日は狭山ロックンロール・コンベンションのDJ会を
マックスウェル ストリートで行いました いやあ、楽しかったなあ
みなさん、ありがとうございました!

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私のプレイリストは以下でした
(part 1)
magic sam/san jose
van morrison/big time operators
little walter/crazy mixed-up world
little milton/we gonna make it
charlie rich/who will the next fool be
elvis presley/just a little bit
esquerita/rockin the joint
sam cooke/shake rattle and roll

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(part 2)
booker T &MG's/sun king
sir douglas quintet/rains came
the texas mavericks/i fought the raw
sir douglas band/nitty gritty
aretha franklin/the weight
wilbert harrison/let's work together
the falcons/i found a love
the coasters/charlie brown
don covay/mercy mercy
humble pie/oh la-de-la
taj mahal/she caught the katy and left me a mule to ride
mitch ryder/you get your kicks
the animals/it's my life
chuck berry/let's boogie
bo diddley/diddy wah diddy

(encole)
sir douglas quintet/she's about a mover
the coasters/riot in cell block #9


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狭山のマックスウェル ストリートはサトーさんに紹介して頂いた初めての
お店でしたが とてもいい気持ちでDJすることが出来ました

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またお会いしましょう!

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サーダグラスクィンテットのファーストアルバムは1966年に発売された
voxオルガンを持っているという理由でメンバーに抜擢されたオーギーマイヤーズ
のリフはやがてダグの歌と並ぶSDQの二大看板となってゆく
なお”シャドウ”があしらわれたジャケットは英国ビートバンドのように売り出すため
の戦略だったとか
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# by obinborn | 2010-11-28 03:19 | rock'n roll | Comments(3)  

Rockin'Obin Talks Rockin'Robin

私ロッキン オビンの由来となったのは ご存知の方も多いと思いますが
ボビーデイのヒット曲「Rockin' Robin」です
私が生まれた1958年にリリースされたことにも何やら符合を感じてなりません(笑)

ちなみに58年のヒット曲にはチャック ベリー「Rock'n Roll Music」
ボビー フリーマン「踊ろよベイビー」 チャンプス「Tequila」
デュアン エディ「Rebel Rouser」などの古典的な名曲があるのでした
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# by obinborn | 2010-11-27 15:54 | rock'n roll | Comments(3)  

本物のリベラリストとは何だろう

昨日は13,840歩 今朝は12,220歩でした
紅葉が綺麗です

柳井正さんのコラムから抜粋します

「(学生運動のデモやストライキには)僕は一度も行かなかった
さっぱり共感出来なかったからだ 彼らは大仰な言葉を 声高に 呪文のように
繰り返す 驚くほど誰もが同じ主張だった それはちょうど今の中国のデモに
似ている しかも世の中の 普通に働く人たちのことなど本当に考えているとは
思えない 甘えた机上の空論ばかりだった

村上春樹さんも学生運動の熱狂からは距離を置いていたと聞く 就職はせず
一人で小さなジャズ喫茶をやり 小説を書いた 成功してからも文壇とは付き合わず
マスコミにもあまり登場せずに黙々と書き続けた 集団に帰属しない個人の可能性
を信じさせるに相応しい活躍だと思う」
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# by obinborn | 2010-11-27 12:15 | one day i walk | Comments(0)  

明日はまたDJイベントです

明日は狭山でのDJイベントです
西武新宿線の狭山市駅を降りてすぐの場所
お時間がある方は ぜひ遊びに来てください

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なお来月の18日にはオビンが初めて藤沢で出張DJをします
これにて年内のお皿回しはひとまず終了
こちらも楽しそうなのでよろしくお願いします

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# by obinborn | 2010-11-26 14:12 | rock'n roll | Comments(2)  

11月25日

今日は朝と夕方に2回のウォーキングをしました
久しぶりに20,695歩を達成しました
今朝量った体重もいい感じに減っていて  すごく嬉しくって
そんな勢いもあって

政治に対するぼくの態度というのは
正義を声高に振りかざしてもいけないし
シニシズム(虚無主義)に陥ってもいけないというものです
叫べば俯瞰出来なくなってしまうし
かといって無関心は まさに為政者に利用されるだけ
そんな気がします

このことが何とかタゴール ウカイさんに届けばいいなあ
(ご指摘ありがとうございました!)
確かにseeよりももう少し強いwatchという姿勢は大事かと

久しぶりにチャック ベリーの『ロンドン セッション』(72年)を聞きました
片面のバッキングはむろんイアン マクレガン(p)とケニージョーンズ(ds)
つまり最盛期のフェイシズから二人が選抜されたのです!
憧れのベリー先生の背中を見ながら演奏するマックとケニーのことを
想像すると なんだかこっちまで嬉しくなってくるのです

片手に少しばかりの知恵を携えて
もうひとつの手に幾つかのユーモアの感覚を忘れずに
ぼくがロック音楽から学んだことは そういうことかもしれません

強い言葉を 強い発声で言えばいいというものではない
むしろ弱く 消え入りそうな言葉を聞き取りたいな 



左がベリーの『ロンドン セッション』(72年)
右がマックのファースト ソロ(79年)
前方にあるのはむろんサッポロ ビール!です ^0^
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# by obinborn | 2010-11-25 21:48 | rock'n roll | Comments(2)  

そこにあった場所

政治とは取り引きをしない
権力とは握手をしない

政治とは契約を交わさない
権力とは遠い場所にいたい

北の国が矢を放つ
南のネイションが怯えている

持つ者と持たざる者
主張だけをする者 
思いを馳せる者

それでもぼくがいつも思い起こすのは
たとえば こんな言葉たちだ

「多くの人たちを短い時間でごまかすことは出来る
少しの人たちを長い歳月に亘って騙し続けることも出来るだろう
でも彼らをいつまでも 欺くことは出来まい」

政治とは取り引きをしない
政治の遊戯には加担しない

どうか思い出してほしい
イマジンをしてほしい

ぼくたちがかつて一緒にいた土地のことを
ぼくたちがかつて交わした笑みのことを

政治とは取り引きをしない
権力とは握手をしない

政治とは契約を交わさない
権力とは遠い場所にいたい
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# by obinborn | 2010-11-25 01:38 | one day i walk | Comments(2)  

スポークン・ワーズ〜spoken wordsのこと

励ましのコメントをいただきありがとうございました!
勝手ながらこちらで返信させていただきたいと思います

練習を何度もしたとはいえ 自分のリーディングはまだまだ未熟でした
韻の踏み方 
バックトラックとの呼吸感
自分の発声
などなどに課題が残るのでした

またレゲエ/ダブやスポークンワーズといったジャンルへの理解や
”チャレンジング”という言い訳を
自分のパフォームと一緒にしてしまう甘えもあり
結果としてDJにお招きしたブンちゃんや新井さんにも申し訳が立ちません

本当にいいリーディングであれば レゲエやダブに興味がない人にも
きっと届いたはずですが それが出来なかったのは
やはり自分の未熟さ故でしょう
会場の雰囲気に呑まれてしまい 肝心のワン ヴァースを飛ばして
しまったことなどにも悔いが残ります

逆にいえばリントン クェイシ ジョンソンや佐野さんの大きさを再度
噛み締めさせられました
言葉を読む 言葉を音楽と同期させるといったことに関して彼らは
とても丁寧に向き合っているのでした

リーディングのテーマについては 在英ジャマイカンの”彼女”のことを
物語にしてみたのですが そのスケールに比べ自分の語法
はいかにも未熟でした

とりあえずリントンや佐野のカヴァーを試みることで少しずつ感覚を
養っていきたいと思っています

繰り返しになってしまいますが CAKEくん、utaさん、大森さん、酩酊爺さん
温かいお言葉をありがとうございます
すごく嬉しかったです

またいつかお会いしましょう


今日の午前11時 空が澄み渡っていました
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# by obinborn | 2010-11-24 23:44 | one day i walk | Comments(2)  

one more mile to go

23日の”ぶっといグルーヴで行こう”は結果 何かと問題点が浮き上がる
DJイベントになってしまった

むろん集客的には臨時椅子が出るほどの盛り上がりだったしそのことに
感謝もしているのだが 帰りの電車を高揚感を持って、、、というまでには
残念ながら至らなかったのだった

結局すべては自分の力不足なのだろう
いくらレゲエ/ダブやスポークンワーズの重要性をぼくが説いたとしても
みんなは馴染みのロックやR&Bやソウルを聞きたがっていたのだ
ぼくだってそうしたマテリアルを用意したサーヴィスはきっと出来ただろうけど
少しばかりのチャレンジングを試みたかった
そういう場を探したかった

ものすごく平たく言えば レゲエもスポークンワーズも まだまだ浸透していな
いのだった
そしてそのことにチャレンジングしていく態度もまた然り
その光景はどこかSSWやR&Bだけを溺愛していく自己完結的な世界にも似て
ぼくを激しく孤独にさせていく

それでも きちんと耳を傾けてくれた人たちは ぼくの友だちだと思う
そして ぼくはけっしてあきらめたりはしない
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# by obinborn | 2010-11-24 01:20 | one day i walk | Comments(5)  

選択し続けること

「シーンから無視されても腐らずに曲を作ること ぼくも自分で書いた曲が
あるからギターを弾き続けられた それと若い世代の商業ベースではない
音楽を聞きたい 80年代に商業音楽のプロデュースをしたんだけど 正直
後悔している 自分の信じている音をプレイして欲しい」

鈴木茂(「ローリングストーン日本版」2010年10月号から引用)

東京ローカル・ホンクの田中クニオと鈴木茂
今秋の京浜ロックフェスでの共演前に
田中の右腕に巻かれたサポーターがドラマーの苦労を忍ばせている

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「新しく契約したレコード会社はMTVの制作と当時FM局で主流になっていた
ハードエッジなサウンドを求めてきた ぼくたちオーリアンズはその誘惑に負け
てしまったんだ 流行のフォーマットなんて聞き手に届く頃には変わってしまう
のにフォーマットに合わせて音楽を作るなんてアーティストとしてまったく正し
くなかった もしあの時ローウェル ジョージの”自分の信念は曲げない”という
言葉を思い出していたなら どんなに良かったことだろう」

ジョン・ホール( 99年春:筆者の取材に応えて)


「メインストリーム(主流)の音楽に興味なんかないけれど ぼくがデビューした
1980年にもそれはあったし あれから30年経った今でもあるんですね
不思議なことなんですが ぼくはそれらに対して挑むような気持ちでいる
それはずっと変わりません」

佐野元春(今秋のツアー初日終演後に)
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# by obinborn | 2010-11-23 09:02 | rock'n roll | Comments(0)  

other shore

言葉に恵まれなかった人が それでも溢れ出す探究心を携えて
リズムの語彙に思いを馳せたウィンウッド77年のファースト・ソロ
ゆったりとした間合いでフロウしていく音の波に一体何度息を呑
んだことだろう 
あなたの名前をファーストネイムで呼ばせてください、スティーヴィー

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# by obinborn | 2010-11-23 07:54 | one day i walk | Comments(0)  

お知らせ

再度の告知をさせてください
今週はなんと2回もぼくのDJがあります

まず明日23日は大井町のグルパラことグルーヴァーズ・パラダイスにて
文屋章さんと新井崇嗣さんをお招きして三人で回します
”ぶっといグルーヴで行こう”というテーマのもと各自が解釈するグルーヴ
の妙味をたっぷりご堪能ください!
オビンのスポークンワーズ(註1)は果たして出るのか出ないのか?

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次は27日に狭山のマックスウェル・ストリートにて
個性派揃いの狭山ロックンロール コンベンションの皆さんと一緒に盛り上げます!
こちらはよりロック色の強い選曲になるかと思いますが オビンのDJは当日まで
予想不可(笑) 意外な展開になるかもしれません 

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なお2回とも通しでご来場いただいた方にはプレゼントも考えていますが
それはともかくお時間がある方は ぜひ遊びに来てください^0^

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UKレゲェの先駆となるリントン クエイシ ジョンソンとリコ ロドリゲスの
代表的な名盤(80年と77年) スピリチュアルな黙示録としてレゲェ音楽
の未来を羅針盤のように照らし出していった

註1:「スポークンワーズ spoken words」
放たれた言葉たち 朗読詩のこと かつてはポエトリー・リーディングとも呼ばれた
言葉を書物に書かれたものとしてではなく語りかけるといういわば”動詞”として
捉える運動体であり ギンズバーグの詩やケラワックのビート文学にその源泉が求め
られる 80年代にはレゲェ音楽家がダブの手法を交えながら歌詞を読むという
方法論がリントン・クェイシ・ジョンソンらによって確立された ジェシエドディヴィス
が詩人ジョン トゥールデルと遺したカセットなども忘れられない なお日本では
佐野元春が通常のポップフィールドとは別に井上鑑を音楽監督にしてスポークン
ワーズ活動を続け”言葉”の可能性を追求している

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UKレゲエのガールグループ、ブラウンシュガー出身のキャロン ウィラーはヒップホップ
以降の文体で自らのソウルを輝かせてみせた稀有な存在 これは「livin in the light」
のミックス違いの12's 2種 むろんアルバム『UK Blak』(90年)のルーツを俯瞰して
いく姿にも知性の迸りがある 美しい 本当に美しい
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# by obinborn | 2010-11-22 19:15 | one day i walk | Comments(2)  

世界がまだ残っている

宮部みゆき『ブレイヴ・ストーリー』(角川文庫 初出03年)をやっと読み終えました
全3巻で約1,500ページの大河ファンタジーでしたが 読んで良かったと思える本
今年42,43,44冊めの読書でした

優れた表現者は音楽であれ文学であれ 結論を急がずに迂回し続けるための辛抱
を恐れません たとえばディランの「廃墟の街」「ローランドの悲しい目をした貴婦人」
「リリー、ローズマリーとハートのジャック Lily ,Rosemary and The Jack Of Heart」
といった曲を聞くと 奔放なイメージの連鎖にくたくたになってしまうのですが 聞き終
えたときの充実感には得難いものがあります(愛やら平和やらを平べったい言葉で歌
うJ−POPにはない魅力)

そんな方法論を宮部みゆきという作家もきちんと心得ているんですね
「本筋と関係ないところもしおしおと書くことが大事」と本人も以前取材で語っていま
したが 細部や局部を描くことで物語を構築していく推進力が生まれ 結果的には
登場人物たちの造形にも陰影が出てくるのです 以前バシコちゃん(本日の写真を
参考に)が「宮部さんの人の描き方が好き」とこのBlogにコメントをしてくれましたが
そういう陰影も言い含めてのことでしょう

この『ブレイヴ ストーリー』にしても 何も変わらない現実を受け止めるために壮大な
旅(現世と幻界をワープしながらの)を用意するという手法が冴え渡ります
ファンタジーといっても絵空事を束ねるのではなく 現実と二重映しとなる構造に
よって俄然説得力が出てくるのです

ホロコーストやオウム真理教を言い含めるような場面もあるし 北の帝国と南の連合国
の対立といった図式は容易に現実世界を仄めかすものですが
”誰もが邪悪なものを抱えている”という捉え方に宮部みゆきの人となりがきちんと
映し出されていきます

あとがきで大原まり子さんが言っています「アニメ映像の美しさとともに 小説の文章の
美しさも味わってほしい さまざまな体験を重ねてゆく(主人公の)亘の気持ちと成長が
言葉でつずられることではっきり伝わってくる」と

「世界はまだ残っている」という言葉が終盤に語られます
いわば現代版『青い鳥』のような宿し方 それがずっと余韻を残していきます

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# by obinborn | 2010-11-22 15:56 | 文学 | Comments(0)  

11月21日

21日は江古田Buddyにて池袋フリーフロウランチの10周年を祝した
ライヴ パーティが行われました
出演バンド計5組のなかにはレッドウッド ブラザーズやザディコキックス
といった贔屓のグループもいて 最後まで楽しく過ごすことが出来ました

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レッドウッズの成田安宏と 
ここ最近ドラマーが固定しなかった環境もありましたが ”8”をきちんと叩ける
若いドラマーが入り演奏がリフレッシュされていたのが印象的でした

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ニューオーリンズ マーチング バンドに倣ったロックンロール ガンボには
ゲストにあの東京ボブ ディランが登場!
「雨の日の女」が見事にハマリました

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料理長がギターのロッキン ブルーズ バンドも好演します
ピアノはブギウギ鍵盤の達人として知られるケンタローです
(写真がなくてすみません)

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ザディコキックスでは会場が一斉にダンスフロア状態に(笑)

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飲み放題 食べ放題のパーティでしたが 抑制を覚えた私は飲み過ぎず
今朝の体重も増えず ほら今朝もバイトの出勤まえぎりぎりに
こうして書き込みをすることが出来たのです(笑)

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フミカに清き一票を!^0^

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フミカ「あんたも好きねえ」
オビン「いあや いやあ」(笑)

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オビン「西田さんはなんで黄色のギターを使ってるの?」
ニシダ「バンド全体の配色を考えて。ね、バカっぽくていいでしょ(笑)」
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# by obinborn | 2010-11-22 07:37 | one day i walk | Comments(0)  

11月20日

今日のウォーキングは朝と夕方の2回行い 計18,676歩でした
というのも昼にダイエットの天敵ともいうべきラーメンを久しぶりに食べて
しまい(美味いっすね〜涙) その仇を夕方果たさなければならなかったか
らです  それでもこういうリベンジの習慣が付いたことはいいこととだと思っ
ています かつて会社員時代に飲み会〜バー〜締めのラーメン〜就寝とい
った行為を繰り返していたことが今振り返ると恐ろしい(笑)

さて 今日もしつこくダグ サーム3連発といきましょう
つい聞き惚れてしまうのは彼の音楽が奇抜であったり実験精神に富んでい
るからでもなく 何気に南部音楽の核心を捉えているからでしょう
そしてあえて言えば批評家のえじきに成りにくい音楽だとも感じています

本日取り上げるのは73年の『Texas Tornado』(atlantic)です
前年に行われたニューヨーク セッション『Doug Sahm&Band』は言わずと
知れた名盤ですが そのセッションの残りと新たに行われたサンフランシスコ
での録音4曲との折衷となるのがこのLPです もしかしたらその中途半端さ
がこのアルバムの立場をやや弱くしているのかもしれません

しかしながら内容は流石!   ダグのアイドルであるボビー”ブルー”ブランド
の「Ain't That Loving You」ではデューク/ピーコック サウンドを再現する
かのような分厚いホーンズ(3管)に乗ってダグの歌の上手さが際立ちます
し パンチョ モラレスのパーカッションを活かしたジャジーな「Blue Horizon」
もダグの意外な側面といったところ のちにファビュラス サンダーバーズが
未発表曲集で取り上げていた「Someday」は メロディメイカーとしてのダグ
の才能が遺憾なく発揮されている、、、そんな塩梅です

ニック ロウやジョン”キャメロン”フォガティもカヴァーしたカントリー古典「I'll
Be There」(レイ・プライス)やボビー チャールズの「Tennessee Blues」も
悪くありません そしてシングル カットされた「Nitty Gritty」ではオーギー
マイヤーズならではのピーピーオルガンも効果的なリフを奏でていて これは
60年代のサー ダグラス クィンテットを蘇らせたような力強さで迫ってくるの
です フラーコ ヒメネスのアコーディオンが舞うノルテーニャ「Chicano」も
ダグが育った土地〜環境への敬意に溢れているのでした

かつて河村要助さんの名言に「お勉強しなくても ピンと来るのが本物のポ
ピュラー音楽だ」というものがありましたが そんな言葉を思い起こしてくれる
のがダグ サームです

なおこの時期のダグを未発表曲/アウトテイクも満載にコンパイルした
『the genuine texas groover』(03年 rhinohandmade)にも驚愕させら
れましたが やはりベースとなるLPをきちんと聞き込んでからのご褒美といった
ところでしょうか

あと1,5Kg減の目標に半ばおののき畏怖さえする今日この頃ですが
焦らずに体重計と遊ぶような感覚でこれからもウォーキングの続行を誓う
11月の終わりのオビンでした(笑)

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90年代の名盤が『The Last Texas Blues Band』(antones 94年)のライヴだ
ジャック バーバー&ジョージ レインズという旧友のリズムセクションに支えられて
ダグはまるで昨日と同じように歌を届けていく  ロッキーモラレスのサキソフォ
ーンにも友情の証しが溢れ出す
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# by obinborn | 2010-11-20 23:48 | one day i walk | Comments(4)  

11月19日

今日のウォーキングは12,989歩でした
中野・哲学堂の銀杏並木が綺麗なのですが あと1,5kg減らすことの
壁に突き当たってもいます 夏までは順調に体重の推移があったのですが
停滞期なのでしょうか あと一押しが足りないような気がします(笑)

昨日からダグ サームを聞いています
新人の”青田買い”はとくに今に始まったことではありませんが
イアン デューリーとかダグのようなスケールの大きい天才は
もう二度と現れないのかと思うと寂しい限り

今日聞いているのはHIP-Oセレクトが05年にリリースしたサーダグラス
クィンテットの5枚組CDです  68〜73年までのダグの活動を網羅した
このボックスは まさに私の宝というべきもの
最盛期のSDQがここに凝縮されているのです

土埃舞うダグの歌が今でもすぐそばに聴こえてくるようです

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# by obinborn | 2010-11-19 20:14 | one day i walk | Comments(2)  

Late Great Sir.Doug〜ダグ・サーム11回忌

今日はマイ マン、ダグ サームの命日です
早いものです もうあれから11年の歳月が流れていったのです
いつも隣でへらへらと笑っているような人の急逝は
その不在があとになってから染みてきます
私にとってダグがそんな人でした

とにかく体じゅうが音楽だらけ
学習とか理屈で音楽する人はゴマンといますし そういうアプローチ
もいいと思います
でもダグの場合は もう天然というかナチュラル ボーン ジーニアス
なんですね  
借り物ではない強さが彼の音楽には脈打っています
音楽に一切の嘘がない そんな人でした

Late Great Sir.Doug!
Catch The Man On The Rise!

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「Just A Moment」など50〜60年代のハーレム録音をコンパイルした
シングル集(80年リリース) 若き日のダグは早くも才能の片鱗を伺わせ
ている

ここのページをご覧になられているような方は
ダグのレコードを必死で探して来たような人も多いと思います
今日は奇しくもヴォジョレ ヌーボの日なので
みなさんダグに乾杯しましょう!
Keep Your Soul !

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オーギー マイヤーズ(kbd)らとクィンテットを組んでからの4作目は
69年12月発売  サンフランシスコのロードハウスで圧倒的な実力
を見せていた頃の名作は「Nuevo Laredo」で幕を開ける



この投稿者は65年録音のAB面両方を聞かせたがっているようだ
B面のオリジナルはむろんガレージの帝王、アンドレ ウィリアムズ
ジェシ エド ディヴィスのカヴァーも有名である 


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# by obinborn | 2010-11-18 17:30 | rock'n roll | Comments(2)  

いいときもあれば 悪いときもある

ウォーキングを5月に始めてからちょうど半年が経ちました
ちなみにその初日の成果は7,678歩
それでも当時は体がひいひい言っていたのですから格段の進歩です(笑)

休んだのは大雨だったわずか数日
そういえばビニール傘をさしながら歩いた日々も数知れず 
今夏の酷暑のなかも(無論ミネラルウォーターを持参しながら)歩いた歩いた
さすがに頭がクラクラ来る日もありました

ほぼ毎日のようにウォーキングのことばかり書いていて「けしからん!」と思う方
もあるいはいらっしゃるかもしれません
でもどうでしょう?  ここはあくまで”ぼくの日誌”なんですよ^0^
幸いにも同志である『国境の南』の羽田野さんと『ベアーズ・カフェ』のミックさん
という大先輩にも賛同して頂き なんだか嬉しい52歳のオビンです(笑)

こうして毎日歩いていると 競争原理とか上昇志向とか勝ち組とか負け組とか
無駄な最新情報とかが どうでもよくなってきます
あくまで大事なのは”自分との戦い”なのだと
”自分と世界との関係”なのだと
それを出来たとき きっと他者に思いを巡らせることが出来るのでしょう

これから冬を迎えて いよいよ毎日のウォーキングは厳しさを増します
もしかしたら雪のなかを歩くことになるかもしれません
しかし体は知っているんですね ものの30分も歩けば自然に暖まっていくことを
どうでもいい悩みから解き放たれていくことを

とある作家が言っていました
「人生を変えた書物があるなんて嘘だ」と そんなに都合がいいものじゃないと
でも「本を読むことによって いいことも悪いことも当たり前に訪れるのが人の道
なんだな そんな当たり前のことが解ってくるのです」と

ぼくも読書に関して あるいは音楽に関して”人生を変えた”なんていう大袈裟
なことはありません むしろそんなことを声を大きくして語る人々を疎ましくさえ
思ってきました
なぜなら 自分の影というのは変わろうと変わらずともずっとそこにあるから

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# by obinborn | 2010-11-18 01:58 | one day i walk | Comments(0)  

ゼム〜ベルファストからロンドンR&Bの渦中へ

今日は夕方になってからやっと雨が止みましたので それから
ウォーキングをしました 今日の成果は10,286歩
目標の体重まであと1,5kgです がんばれオビン(笑)

またもやエル・テッチさんに刺激されて今日はゼムのCDを引っ張り出して
きました 究極のアンソロジーとして97年にポリドールにて編纂された2枚組
『The Story Of Them Featuring Van Morrison』がそれです

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65〜67年少しとわずか2年足らずの活動期間でしたが スペンサーディヴィス
グループ、アニマルズ、ジョニー キッド&ザ パイレーツ、ダウンライナーズセクト
プリティ シングスらと並んでゼムは まさに英ビート バンドの粋を伝えたのです 
そしてヴァン モリソンのグルーミーなヴォーカルの味!

彼らの所属したデッカ レーベルといえばすぐさまストーンズにスモール フェイシズ
が浮かんできますが そんなレーベルメイトとしてゼムを捉えてみるのが案外一番
自然な姿なのかもしれません

カヴァー曲もビッグ ジョー ウィリアムズ「Baby Please Don't Go」からディラン「
It's All Over Now Baby Blue」まで様々ですが 全体的にもボビー ブランド、
クリスケナー、レイチャールズ、ファッツドミノ、Tボーンなどブラックミュージック
のアラカルト  個人的にはジョンリーフッカーの「Don't Look Back」やジミー
リードの「Bright Lights,Big City」と「Baby What You Want Me To Do」が白眉
かな むろんビート古典の「Gloria」やバート バーンズ作の「Here Comes The
Night」も収録 またトーキング ブルーズ調の7分長尺曲「The Story Of Them
Vol.1&2」での荒々しいヴァンのヴォーカルは覇気に溢れていて最高の出来映え
を示します

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97年には恩師であるジョンリーフッカーとともに「Gloria」を再録音したヴァンですが
それまでには30年以上の歳月が流れていたのでした
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# by obinborn | 2010-11-17 19:27 | rock'n roll | Comments(5)  

祝! 青山陽一the BM's

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スティーヴ ウインウッド主催の「Can't Find My Way Home」をカヴァーしてみよう
コンテストで青山陽一the BM'sの演奏が堂々の第2位へと輝きました!
世界が広いなかでの2位ですよ^0^
おめでとうございます!

個人的には中原さんの間合いのあるタイコも実にオビン好みでありまして
そんなニュアンスもウィンウッド先生は汲み取ってくれたのでしょう!



ちなみに1位に輝いたのはフィッツジェラルドさんです
最後まで見て頂ければお解りのように弾き語り→鍵盤→(鍵盤とギターを
同期させながら)→ヴァイオリンという展開を見せます

青山さんたちとはアプローチが異なりますので比べることに意味はないで
しょう  両者ともに遜色ない出来だと思います



最後にオリジナルに敬意を表して


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# by obinborn | 2010-11-17 00:06 | 青山陽一theBM's | Comments(0)  

残してきたもの、辿ってきた道のり

「幸いにもバート バーンズはヴァンの可能性を諦めていない人間の一人だった
レコード会社がことごとく(ゼム解散後の)ヴァンを振っていた頃 ニューヨーク行
きの片道切符がバーンズから送られてきた 100万ドルの前払金は払えないも
のの 新しい国 新しいレーベルで 新しいチャンスを切ることが約束された切符
ヴァン モリソンは心を決め アメリカへと旅立った」

(ジョニー ローガン著 丸山京子訳『魂の道のり』 大栄出版より)

こうしてゼム解散後のヴァンのキャリアは始まります ゼム時代から名曲「Here
Comes The Night」をプロデュースするなど バート バーンズはヴァンと接点を
持っていましたが そんなバーンズがアトランティック レーベルのアーメット アー
ディガンの出資協力のもとに興したのがBangレーベル そこに招き入れられた
のがヴァンでした

Bangセッションとして知られているのは67年3月にニューヨークのA&Rスタジオ
で行われたものです エリックゲイルやヒューマクラケン あるいはスウィートイン
スピレーションズらを配したこのセッションに関して ヴァン自身は必ずしも満足し
ておらずこの際のレコーディングを3枚のLPに振り分けた『Blowin' Your Mind』
『Best Of Van Morrison』そして『T.B Sheets』に関してヴァンは 「あれはバーン
ズたちが勝手に出したものだ 第一俺は友だちが俺のアルバムを買ったよ、と言
うまでそれが発売されたことも知らなかったのさ!」と憤慨さえしています

そんな経緯があったとはいえ 若き日のヴァンの姿を記録したものとしてこれらの
録音はけっしてクォリティが低いものではありません  ハバネーラのリズムを援用
したヒット曲「Brown Eyed Girl」が最も有名な曲でありますが 他にも68年の名
作『Astral Weeks』に収録される「Beside You」と「Madame George」の素朴な
初期ヴァージョンもいい感じですし「エリック!」との掛け声にエリックゲイルのギ
ターが応える「He Ain'r Give You None」 と結核を患いながら死んでしまった女
友だちのことを歌った「T.B. Sheets」といった長尺曲は その後のヴァンの音楽性
を指し示していくような力感に溢れているのです スウィート インスピレイションズ
の面々と掛け合いながら熱唱を繰り広げていく「It's Allright」にもあの「Tupero
Honey」にも通じる雄大さが感じ取れます

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これが”勝手に発売された” 『T.B. Sheets』ですが 翌68年の『Astrall Weeks』
の前哨戦としても新鮮に響くのです

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ゲイトフォールドには22歳前後という若き日のモリソンが映し出されています
ヴァンのような”大河ドラマ”の如き音楽家の場合 彼がその時その時で発表す
る曲は ヴァンモリソンという人の壮大な人生組曲のワンパートとして聴こえてくる
ことが私にはあります

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そんなBang時代のすべてのセッションを纏めたのが97年にリリースされた
『The Complete New York Sessons '67』というLP(Getback)だったのです
本人の意志とは関係なく不本意に世に出た音源をどう受け止めるか という
問題は常に付きまとうものですが ベルファストあるいはロンドンを遠く離れて
アメリカに新しい環境を求めたヴァン モリソンの息吹が伝わってくるといった点
でも忘れたくないかけがえのない記録だと思います

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今日のアヒルさん 秋の陽射しが気持ち良さそうです
私のウォーキングは12,478歩でした
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# by obinborn | 2010-11-16 18:03 | one day i walk | Comments(1)  

ドラマーがいない3人がバンドを目指す

今日は天気予報で夕方から雨が降ると言っていましたので
午前中にウォーキングを済ませました 本日は天気が悪くて残念でしたが
15,191歩とまずまずの成果を上げました

さて 巷で話題の『Band On The Run』拡大&リマスター盤ですが
そんな状況もあって私は久しぶりに自分のLPを聞き直しています
私の興味は以下の2点に絞られるといっていいでしょう

1 ナイジェリアのラゴス(レゴス)でベーシック トラックを録音した
2 バンドという体を成さない当時の状況にもかかわらずバンドサウンドを指向した
以上です

1に関してはポールの思いつきと一般的には言われていますが
好奇心旺盛な彼のこと アフリカ音楽に興味があったことは間違いないで
しょう フェラ・クティに「俺らの音楽を盗むんじゃない!」と抗議されたせい
もあって 楽器の選択も含めてアフリカ的な意匠はとくにあるわけではない
のですが 「ピカソの遺言」や「マムーニャ」での打楽器はそれっぽい雰囲気
を醸し出していますし 何より全体のレイドバックした空気感にこのロケー
ションの成果を感じます(実際には強盗に遭ったり 雨期ということでスタジ
オに込もっていたそうですが)

2に関してはやはり専任ドラマーの不在は大きいです そうした耳でドラムス
にフォーカスして収録曲を聞き直すと 代表的なロック曲「ジェット」なども
ドラムスは弱いのです ただビートルズ時代にポールが叩いた「バック イン
ザ USSR」や「ジョンとヨーコのバラード」でのヘタウマの妙味を解る方なら
ば アマチュア ドラマー=ポールのそれを味わえるという意味でも価値ある
アルバムではないでしょうか?

2の問題をもう少し続けましょう

ドラムスのこととも関係しますが  パーカッションが効果的な「ブルーバード」
や「マムーニャ」などはドラマーがいないというハンデを逆手に取ったような
逸品ですし 本来ならもっとダイナミックな仕上がりになったであろう「ジェット」
や「バンド オン ザ ラン」の手探りっぽいノリこそは ポールが求めたものでは
なかったと想像してみるのです

少なくともここでの演奏はドラムズが支配的〜威圧的に響くことはありません
今年始めに行われたシェリル クロウのライヴ評で「バスドラがキツ過ぎる」と
いった意見を幾つか耳にしましたが 私が言いたいのもそこら辺に関係する
思いなのかもしれません

もともとポールは『ラム』でも明らかなように アマチュアっぽい質感を大事にす
る音楽家です 演奏家としてはシロウト同然だったリンダをウィングスのメンバー
にしたことも当時は酷評されたものですが この問題はロック音楽を考えるうえ
でとても大きなテーマだと私は思っています(ウィルバート ハリソンのsue録音
『Let's Work Together』がロウ=ファイの聞き手たちによって再評価された
という事実とも繋がっていきます)

トータルな構成〜展開があっぱれ! なことからウィングス版『アビーロード』と
も評価されるこの『バンド オン ザ ラン』(73年)ですが どこか当時流行して
いたスワンプ ロックの鷹揚さとも響き合っていたりして、、、
くどいようですが この作品はドラムス専任奏者がいないバンドがロックし
たお手本でもあるのです そのぶんベースがグイグイ引っ張るニュアンスもた
っぷり味わえるのでした

というわけで中毒性のあるリフが素晴らしい「レット ミー ロール イット」の彼方
にラゴスの大地が見えてくるようです

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# by obinborn | 2010-11-15 21:14 | rock'n roll | Comments(0)  

11月14日

昨日は朝と夕方の2回歩いたので23,121歩でした 今日は昨日の
ぶん 8,600歩と軽めに調整しました 目標の体重まであともう少し
自分で言うのもなんなんですが 体がすごく軽いです

読売ジャイアンツの原監督が今季を振り返って「慢心があった」と正直に
語っていたように 自分の体重が増えてしまったことも ぼくはどこかで
気持ちの緩みがあったのだと思っています  フリーになった時点で自分を
プロテクト(保護)してくれてきたものはあっさり無くなるわけですから 会社員
のとき以上に自制が求められるにもかかわらず です

これだけの物質文明に生きている以上 すべては「選択」にかかっているのだ
と思います ろくに聞き込んでもいないのに延々と新しいCDを買い続けるとか
自分の味覚も確かでないのに流行のレストランに行ったりとか そんな消費
生活には以前から疑問を感じていましたが そうした”情報”を自分なりに咀嚼
しなければ 行き着く先はまさに消費の時代の落とし子のような匿名性かも
しれません( ルー リードの「Strow Man」という曲にはそのことが克明に告発
されています)

今年もまた自分は東京ローカル・ホンク、中村まり、佐野元春のライヴを見続け
ながら 読書(いまのところ43冊)をするというものでしたが このくらいのペース
が自分には理想です もともと自分は一時のエンターテイメント(娯楽)よりは
ライヴのあとの余韻に浸り その後いろいろ考えるのが好きなタイプ 毎日の
ウォーキングともどもこのペースを維持していくには 逆にどれだけアルバイトで
働ければいいのか どれくらいの依頼原稿があればいいのかを判断出来るよう
になりました 

エル・テッチさんが以前書かれていた ベン E キングの編集盤『What Is Soul』
が 棚から出てきました 桜井ユタカさんのライナーを読むと ドン ディヴィス制作
のシカゴ録音があるし マスル ショールズ吹き込みもあり60年代後半のベンE
の充実ぶりが伺えます 彼の場合(手垢に塗れた)「スタンド バイ ミー」がいつの
間にか名刺代わりになってしまいましたが もっと優れたソウルシンガーであった
ことを如実に物語るのがこのコンピレイションLPなのです なかではD.D.シャープ
との共演なんていう場面も素晴らしい!

まさに「部屋を整理したら 忘れていたものが出てきた」という心境です

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# by obinborn | 2010-11-15 01:51 | one day i walk | Comments(6)  

年内の予定です

今年もあっという間に終わりそうですが 年末までの予定を一応
自分の整理のためにも書いておきます

◎11月21日(sun) @江古田Buddy  17時〜
池袋フリーフロウランチ10周年記念パーティ
出演:ザディコキックス、レッドウッドブラザーズ、ロックンロール ガンボほか

◎11月23日(holiday)@大井町グルーヴァーズパラダイス 19時〜
DJショウ”ぶっといグルーヴで行こう”
出演:小尾隆 文屋章 新井崇嗣
果たしてオビンのレゲエ/スポークンワーズは飛び出すか?!

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オビンと文屋さん

◎11月27日(sat)@狭山マックスウェル ストリート 19時〜
DJショウ”Rockin' In The Freeworld "
出演:小尾隆&狭山ロックンロール コンベンションの皆さん

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◎12月3日(fri) @渋谷BYG 19時半〜
東京ローカル・ホンク ワンマンライヴ

◎12月11日(sat) @渋谷lipo  17時〜
天辰保文氏のトークショウ”Joyful Noise "vol.10
今回は忘年会を兼ねて1年を振り返る内容です
今年出会ったCDやDVDの持ち込みもO.K !です^0^

◎12月14日(tue) @横浜Britz 19時〜
佐野元春&コヨーテ バンド
全国21カ所を回った今回のクラブ サーキット ツアー
いよいよこの日が大団円です!

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◎12月18日(sat) @藤沢 Bar Canes
DJショウ 
出演:フタミジュン、小尾隆 ほか
オビン初めてとなる藤沢への出張DJです

◎12月19日(sun) @下北沢Monaレコード
中村まり 年内最後のライヴです お見逃しなく!

以上だいたい現在のところこんな感じです 
それではみなさん 会場でお会いしましょう!

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# by obinborn | 2010-11-14 06:21 | one day i walk | Comments(3)  

UKレゲエが過去と微笑みを交わし合う

ヴィンテージなオケをバックトラックにして新しく歌う
そんな方法論の優れた成果がビティ マクリーンの04年作『On Bond Street』だ

ベーストラックとなったのはトミー マクック&スーパーソニックのスカ/ロックス
テディ  むろんスカタライツのサキソフォーン奏者マクックが率いた分派的な60
年代のグループである
そこにまるでサム クックのように澄んだ歌をマクリーンは響かせていく

つまりこういう発想の転換が 新旧の新たな出会いとなった
そんなことが喜ばしい
クラブ音楽やDJカルチャーが運び込んできたそんな息吹をぼくは大切にしたい

こんなUKレゲエに出会えた幸せを噛み締めてみた

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ロンドンのジャマイカン コミュニティの町、ブリンクストンに行ったとき
地元のレコード屋のおじさんが薦めてくれたのが きっかけ
過去を溯ることで新しい歌を生み出していく 
そんな謙虚と覇気に溢れたマクリーンの歌たち

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バックトラックとなったソニックのアルバム
ロイド ニブズのしなやかなワン ドロップに何度打ちのめされたことだろう


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# by obinborn | 2010-11-13 22:47 | one day i walk | Comments(4)  

東京ローカル・ホンクのリマスター盤に寄せて〜音楽という祈りのこと



セカンドアルバム『生きものについて』(07年9月)が 久保田麻琴のリマスター
&リミックスによって粒立ちも鮮やかに逞しく蘇りました
初めての方もぜひ この名作を聞いてみてください
11月15日に全国で発売されます

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東京ローカル・ホンクの木下弦二さんから初めて電話をもらったのは もう二年ほどまえの夏だったろうか その時にどういう会話をしたのかは忘れてしまったが 僕たちのバンドを知って欲しい 聞いてみて欲しいという彼の気持ちだけはまっすぐに伝わってきた これも何かの縁(えにし)かと思いその後の僕は彼らのライヴに幾度となく足を運び またこれからも もっとライヴに行ってみようという思いは募るばかりだ 東京ローカル・ホンクの良さをどう表現すればいいのかはよく解らないのだが 今日もまた僕と同じように東京の空を眺め 同じような街並を歩き 戸惑いながらも呼吸をしていることは間違いなかった そんな風に自分の側にいるという親しみを持てるバンドに出会ったことに奇跡にも近いような感慨を抱いた まるで広告代理店が書いたような気取った歌詞や 見せかけのポーズや虚勢 あるいは英雄的な態度に終始しがちな日本の音楽シーンのなかで 彼らはいつもの商店街を行き交う人々を観察し 各駅停車の窓から流れる雲を追いかけたりしていた 彼らの織りなすサウンドスケープもまた大向こうを張るのではなく 微妙な感情や陰影そして日向の匂いをデリケートに運び込んできた ときには伊豆半島まで遠出したり草の燃える匂いを嗅ぎながら 結論を急がない心のありようみたいなものは形になりにくい でも僕は東京ローカル・ホンクの答えとか結論を求めない音楽のあり方に惹かれ続けている そうまるで池に投げられた小石のように (小尾隆 2009年6月23日:記)

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「飢えた子供たちのまえで音楽は有効か」
そんなテーゼがある

でもそんな論議の行き着く先にあるのは何?
不毛なだけのクリシェであり
痩せ細っていくだけの光景だろう

そんなテーゼの問い詰めを
少なくともぼくは好きになれない
共感することも出来ない
暗い情感には与しない

東京ローカル・ホンクの音楽はいつも
小さなものや 形にならないものを見つめ 慈しみながら
淡い色彩を携えて
逞しい像を描き出していく

(小尾隆 2010年10月11日:記)

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# by obinborn | 2010-11-13 14:14 | Comments(0)  

中村まりの歌はいつもぼくの背中を伸ばしていく

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中村まりと 今年3月下北沢440にて
う〜ん、オビン、顔も体もでかいぞよ(汗)

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5月 下北沢leteにて
この月から徹底的なトレーニングが始まりました

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9月 吉祥寺Mandala 2にて
デッカのTシャツがやっと似合うようになりました
炎天下のウォーキングと食事の管理 その成果あり(笑)

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10月 渋谷クラブ クアトロにて  ジェフ&エイモスと客演した中村を労うオビン
まるで野ウサギのようなこの人の曇りのない歌をまえにすると
ぼくはいつも 自分もしっかりしなきゃな、と思う


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# by obinborn | 2010-11-12 21:19 | one day i walk | Comments(0)  

11月12日〜one for the road

今日は17,966歩のウォーキングをしました
ホンクライヴの翌日に歩くのはまた格別なのです
しばらくは他の音楽が聞きたくないくらい

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今日のアヒルさん  丘に出て日向ぼっこをしています
キンクスの「日向ぼっこが俺の趣味」を聞きたくなってきます

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物を言わない者に惹かれるのは きっと自分が要らない言葉まで喋っているから
だと思う

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宮部みゆきの言葉に一瞬ハッとさせられた

「言葉が語る筋書きではなく 言葉に込められた明るい力が邦子に伝わり始めて
いた 邦子の心に染み込み始めていた」 (『ブレイヴ ストーリー』より)

相変わらずダラダラと読んでます(笑)

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いつの間にか秋が深まっていました

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こんな日は世界で一番好きなレコードを聞くのです
ときに人々と
ときに一人で

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自由が丘 バードソング カフェにて

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自宅にて

Ronnie Lane & the band "Slim Chance" /Anymore For Anymore
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# by obinborn | 2010-11-12 17:33 | one day i walk | Comments(0)