あなたが次に聞く声は あなた自身の声でしょう

今日のウォーキングは14,159歩だった
そして嬉しいことに今日はまた500gも減っていた
自分の体がふとした瞬間に軽く感じられる、、、そんなときは
やはり嬉しいものだ

小さなものを愛でることと 自分のことしか歌わないこととは違う
名もない人々(Short People)の営為を物語へと紡いでいくことと
愛やら平和やらを声高に振りかざすことも まったく違う

ジャクソン ブラウンの『ラヴ イズ ストレンジ』でぼくが一番嬉しかったことは
この演奏が行われたスペインで彼の音楽が愛され 育まれてきたという
まぎれもない事実だった スペイン各地の音楽家が次々とステージへと呼ばれ
音楽が奏でられていく
歌が歳月を超えて 別の見知らぬ土地へと響き渡っていく
その結晶のようなものがこのライヴ盤だと思う

もともとスペインではジャクソンの歌を集めた『Cantame Mis Canciones』が
98年に作られるなどの土壌があった
自分のことだけを歌うのではなく 他者へと視線を降り注ぐような彼の歌
への共振 それがすべての答えかもしれない

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あなたが得て来た叡智を束ねなさい
英雄たちのまやかしの伝説には惑わされずにね

奪われるだけ奪われてきた
でも神はそれを許さないでしょう
あなたの価値が闇に葬られることを

あなたが夜明けに聞く声は
きっとあなた自身の声でしょう

「the next voice you hear」
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# by obinborn | 2010-11-10 20:32 | one day i walk | Comments(0)  

11月9日

今日のウォーキングは20,226歩でした
調子が良いときは朝と夜の2回歩くのでこういう結果になるのですが
国境の南の羽田野先生は先日 横浜市青葉区から渋谷まで30,000歩いた
そうです いやあ先輩、負けました
しかし一度に3万も歩くなんて正気の沙汰ではありません 好きな女の人でも出来た
のでしょうか(笑)

確かにウォーキングに中毒性があるのは事実です
馴れてくると1日でもサボるとまずいのでは? という強迫観念に捕らわれてしまうのです
まあ互いにヒザや腰を痛めない程度にがんばりましょう

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今年もあと8週間を切ってしまい 1年の早さに愕然とする今日この頃ですが
お陰さまで週末の予定が12月まで順調に埋まりつつあります
美味しいお酒を呑むためにも これからも摂生とウォーキングの継続を誓う
11月初旬のオビンでした

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# by obinborn | 2010-11-09 21:30 | one day i walk | Comments(0)  

ブルーズ・バラディーアの至宝

エル・テッチさんのblog『部屋を整理していたら、忘れていたものが出て来た』
にはいつも刺激を受けています

ぼくは現在の家にあるストック以外にも所沢の実家にレコードを保管しているのですが
今日は さっきまで実家のレコード棚を漁っていたのです
まさに「忘れていたものが出て来た」状態なのでした

チャールズ ブラウンの90年作『All My Life』(Rounder~Bullseye Blues)も
そんな一枚です
1922年にテキサスで生まれた彼は言わずもがなブルーズ ピアニスト/シンガーとして
膨大な録音を残してきましたがこの作品は元ルームフルオブザブルーズの鍵盤
奏者ロン リヴィが制作し ゲストにドクタージョンやルース ブラウンを迎えたもの

やはりこの人のブルーズ・バラードは豊潤な味わいがあります
このようなタイプにはあの偉大なレイ・チャールズもいます 彼と同じくナット
キング コールのジャズに憧れて初期のキャリアを積み上げていったのがチャールズ
なのです

エル・テッチさんが思い起こしてくれたことには ドクター ジョンが彼の『In A sentimental Mood』
(Warner Bros 89年)に記載したコメントのこともありました
それは 以下のようなものです

「私がこのアルバムを作るために 真にインスパイアされたのはレイ チャールズと
チャールズ ブラウンです 彼らに特別な謝辞を捧げます」

ちょうど制作時期も前後したドクターの盤とチャールズの盤  ドクターが
思い切りムーディなブルーズ・バラードに焦点を当てた音楽を作ったことも やはり
チャールズから何らかの刺激を受けたのでしょう さらにこの三人はともに鍵盤奏者だ
という共通点でもしっかりと結びついているのでした

秋の夜長を こんな二枚のアルバムとともに過ごすのもいいかもしれません

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# by obinborn | 2010-11-09 17:47 | one day i walk | Comments(2)  

1968年という重い宿題

全共闘〜団塊の世代の闘争を「何も生み出さずに終わった稚拙な自己表現だった」
と総括する人もいる でも「表現と運動の垣根がなかったからこそ 単なる政策
提言ではない文化、文明的な転換点が生まれた それが68年の偉大さだ」
という解釈を編集者の平沢剛さん(35歳)は貫く

(毎日新聞11/7『1968年文化論』に関する取材にて)

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つまりそれだけ重い宿題なのだ
にもかかわらず肝心の当事者たちは ぼくが思うに二通り
それは”何もなかったと死んでいるふりをしている”か
あの時代を勲章のように溺愛しているか

そんな意味では実にタチが悪い連中なのである
二者対立という構造のなかでしか発想を出来なかったり
喧嘩そのものに喜びを見出すような もう論理はめちゃくちゃ(苦笑)
あんたら 終わっているよ

出来の悪い兄貴を見るように彼らを冷静に判断出来ただけ
ぼくは”遅れてきた世代”で良かったと思っている
本当に68年のスピリットを生きようとしている人は
つるまず 派閥も作らず 今も一人できちんと歩いているのである

戦後の荒廃(父の時代)
     ↓
高度成長時代
      ↓
学園闘争の季節
      ↓
無関心と諦観
      ↓
オウム真理教
      ↓
バブルの崩壊
       ↓
勝ち組と負け組の二極化

こんな風に追っていくだけでも精神の荒廃が透けて見えてくる
そしてこれは他人の物語なんかではない



佐野が通常のポップフィールドとは別に深めていったのが黙示録的な
スポークンワーズだった この映像はそのダイジェスト版(1から3まである)だが
いずれも詩を書かれたものとしてではなく 動き出していく言葉として捉えるという
運動だ 象徴的なリリックと陰影のある音が光となり影となり 聞く者の想像力を
押し広げていく
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# by obinborn | 2010-11-08 21:35 | one day i walk | Comments(0)  

ジャンル別では見えてこない音楽の光景

たとえばトニー ジョー ホワイトとロリー ギャラガーが
ロリーとリンク レイが繋がっているということは
ジャンルに特化して聞いていると意識出来ないことかもしれません

トニー ジョーはスワンプ ロック  ロリーはブルーズロック
リンク レイはガレージロックという括りで語られがちですが
当人同士は案外もっと自由な交流をしているからです

ロリーはトニー ジョー「カラスが飛ぶように」をカヴァーする一方で
レイの「トゥーソン、アリゾナ」も演奏(『タトゥー』アルバム
のアウトテイクでCD時代になって発掘された)していました
現実的にはロリーとレイは当時同じポリドールのレーベル メイトだった
というのも大きいでしょう

タビアス ウッド ヘンダーソンなんかも プロデュースしたハロルド
バティステ ジュニアがニューオーリンズR&Bシーンの牽引者であること
を知っていれば もっと広い見方が出来ます
つまりドクタージョン同様にニューオーリンズを追われて西海岸に移った
流れの一環としてニューオーリンズR&Bを捉えるということなんですね

そんな匂いみたいなものを感じ取っていくと
本当にいろいろなものが見えてきます
それもまた音楽の楽しさだと思います

本来の好奇心みたいなものを失わないようにしたいものですね

以前トニー ジョーに取材したとき嬉しかったのは
こんな言葉でした
「ロリー ギャラガー、、、彼は浮ついたところがなく 南部気質のような
ものを持っていて 本物だと思ったよ」

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# by obinborn | 2010-11-08 19:33 | one day i walk | Comments(0)  

news from electric obinland

共同通信によると ロッキンオビンこと小尾隆が都内のさるスタジオで
練習していることが判明した

これは彼が温めてきたスポークンワーズ(朗読詞と音の融合)をより
アップトゥデイトすべく行われているもので およそのアウトラインは
彼が敬愛するレゲエ音楽家、リコ・ロドリゲスに触発されてのものらしい
レゲエのリディムとリリックの超克は リントン クェンシ ジョンソンなどの
ダブ ポエットでも実証されてきただけに今後の展開が楽しみだ

現在オビンはCDRを制作中だが その4曲のなかには自作に混ざって佐野元春
「ふたりの理由」のカヴァーも収録される予定 初披露は早ければ
今月23日のDJ会(大井町グルーヴァーズ・パラダイス)にて行われる
らしい

なおバックトラックをより充実させるために DJ/ミキサーも募集中とのこと

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# by obinborn | 2010-11-08 16:14 | Comments(4)  

時代はきしむ 言葉はその羽根を伸ばしてゆく

ジャーナリストたちに背を向ける音楽家もいる

でもどうだろう?
そこに対話(ダイアローグ)という余地は残されていないだろうか
会話という行為から何かを実らせていくことは出来ないだろうか

佐野元春の場合を振り返ってみる
彼は辛抱強く ジャーナリストたちと言葉を交わしてきた
取材に関する積極的な態度は
別にプロモーションのためだけではない
佐野はむしろ切迫した気持ちで
自分の音楽を解って欲しかったんだな と思う

ずっと初期から彼は自分のLPレコードに音楽評論を書かせてきた
どうか思い起こして欲しい
ザ・ハートランドとの頂点を克明に記録したライヴ盤に寄せられていた
ライナーノーツのことを
あるいは『The Circle』や『Sweet 16』の解説のことを

言葉を扱う表現者が 人の言葉に耳を傾ける
素敵じゃないか?
結果 佐野は日本のロック ジャーナリズムを一歩一歩押し上げていく
それは”俺様”的な地平からは見えて来ない柔らかな水平線だ

自分自身のことを振り返ってみても
同じ母国語を使う音楽家とのやりとりは気安い反面 キツいとも感じる
ぼくらは素晴らしいとか感動したということを
別の表現で伝えなければいけないから

音楽評論は体裁のいいレコメンド シートではない
フリーペーパーに書かれた浮つきでもない
『This』などで試みられてきた佐野の言葉への関心やメディアへの模索は
言うまでもないだろう

だから ぼくも言葉を積み重ねていく

乖離や誤認を恐れずに
言葉の強さに怯えながら 言葉の弱さに躓きながら


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「ぼくのフィロソフィーは もしそこにいい音楽があるのなら いい紹介者もいなくて
は というものです 音楽家が堕落したら批評家やDJも堕落する 批評家やDJが
堕落したら 音楽家も堕落するでしょう ぼくはそんな風に思っています」

(佐野元春:拙者による取材時に)
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# by obinborn | 2010-11-08 00:13 | rock'n roll | Comments(0)  

These Days〜最近思うこと

コーガンズのライヴが終わったあと 自由が丘で新装開店したバードソング カフェに
行きました  なんと5日、6日と連続で(笑)

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入り口はちょっとおサレな感じ
中身はコテコテのスワンプ ミュージック(笑)

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中目黒時代とはまた違う客層を早くも開拓されたとか
う〜ん 商売上手!

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今度23日 大井町のグルパラでDJを一緒に行う文屋さんや新井さんの本に
混ざってぼくの本もありました 嬉しいにゃあ^0^

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トモコさんとも久しぶりにお会いしました

マニアの巣窟にはならずに フレンドリーな空気が以前から変わらぬ持ち味の
お店です いろいろな職業の人が1日の仕事を終え 労をねぎらい語り合います
ロック バーは個人の嗜好に左右されますが 今のぼくはこういう明るさを求めて
いるのかもしれません 自己探求の旅が会社を辞めた時点で一区切りついたか
らかなあ?

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店主の梅澤くんとオビン

トニー ジョー ホワイトの話しをしていてトニーが尊敬するロリー ギャラガーのレコード
をすぐに回す そんな臨機応変も心憎いウメザワ流のお皿回しです

内装はホワイトを基調にしたエイジングで 実にセンスが素晴らしい
その内装を手掛けたのが寺田さん(写真:左)

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場所柄もあって有名な音楽家や各種アーティストたちも出入りしますが
不思議と業界チックにならないのもいいことだとぼくは思っています
それは梅澤くんのキャラとも関係するんだろうな 豆腐職人のKさんとも再会を果た
すことが出来ました

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最後はお店とは関係ないのですが
未だに鼓舞され続けているCDを
佐野元春『The Circle』(93年)です

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亡き父の故郷、茅野にて 今夏

青年期 父の目に映っていたのは戦後の荒れ果てた光景だけだった
そこから彼の長い旅が始まった
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# by obinborn | 2010-11-07 16:23 | one day i walk | Comments(4)  

一応

旧blog経由で見れる掲示板も生きていますので よろしく^0^

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# by obinborn | 2010-11-07 13:01 | one day i walk | Comments(0)  

ざっくりとした実感 溢れ出すロック

6日はコーガンズを渋谷Lushにて

サードアルバム『Golden Soul』を携えてのツアーだけに
その集中力は凄まじいほど
新作を録り終えた高揚感 そんなヴァイヴが自然に会場を満たしていく

ジンロウの不器用な歌がまっすぐに届いた
山田のギターがそれにきちんと応えた
リズム セクションの二人がどんどんビートを押し上げていった

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8からの16へのアプローチにしても  彼らのそれは切なく ぎこちない
それでも伝わってくるものの大きさは
まさにロック バンドならではの ひりひりとするようなそれ

考えてみてほしい
スタジオで16に染まっているひとたちが8に戻るのとは真逆のアプローチ
その匂いのようなものがぼくを激しく惹き付けていく

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そんな信頼感はラモーンズの一節を挟んだ瞬間にあった
そんな親しみはジンロウがブルーズハープを混ぜて足元を確かめた時にあった
大切なユーモアの感覚もあった

これは単に個人的な音楽体験に過ぎないが
ぼくはかつてこう書いたことがある
「ラモーンズが出て来て ぼくは再びロックが好きになった」

やんちゃでワイルドな心 幾つかの迷走と逡巡
この時代ではロック バンドであり続けること自体が とても難しい
それでもコーガンズは それを成し遂げていく

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死体たちの山を超えて
墓地の沈黙から抜け出して
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# by obinborn | 2010-11-07 06:11 | rock'n roll | Comments(0)  

朝食について

何をもって正しい朝食というのかはわからない
でも 少なくとも体に優しい食事というのはあるはずだ

先日テレビで 食事ブロガーたちを取材していた
何でも毎日の食事を画像付きで報告し合うことで 互いを切磋琢磨し
かつ栄養士のアドバイスも頂けるという

そこまではしないぼくも カロリー計算をするようになった

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大根の煮付けとがんもどき  納豆  秋刀魚  キムチ  昆布と葱の味噌汁 
この写真プラス白米が加わります
基本中のキホンのようなメニューですが 大事にしたいと思っています
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# by obinborn | 2010-11-06 14:09 | one day i walk | Comments(0)  

自己憐憫を超えて

他者のことに思いを馳せることは

自分という迷宮を彷徨うことより ずっと価値がある

そんなこともまた 佐野は教えてくれた


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# by obinborn | 2010-11-04 21:47 | one day i walk | Comments(0)  

11月4日〜ロニー・ジョンソンを秋の夜長に

今日は朝と夕方で計22,078歩のウォーキングをしました
その甲斐あって昨夜の高カロリー摂取を解消 いやいや1Kg増えた今朝は
さすがにブルーな気持ちになりました
逆に考えれば運動もしないで飲み会〜最後の締めにラーメンなどという生活がいかに
メタポを加速するかが恐ろしいほど判ってきたこの頃です

「お前は歩く暇があっていいなあ」 という声が聴こえてきそうです
すいません、原稿依頼がないときはもう限りなく無職のようなものですから(笑)

その昔とあるギター雑誌でジェフ マルダーに取材するから 質問事項に協力して
くれませんか? と言われたことがあります
その時ぼくが考えた質問にブルーズマン、ロニー ジョンソンのことをどう思っていま
すか? というものがあったのでした
ジェフの反応は「えっ! ロニー ジョンソンをきみは知っているの! 日本の
オーディエンスは素晴らしいね!」という賞賛でした

柔和なブルーズ表現とアコースティック ギターそして何よりシルキーなヴォイシング
そんな点でジェフはロニーからの影響を相当受けたと見受けられました
こうして60年4月のプレスティッジ/ブルーズヴィル吹き込みを聞いているだけでも
そんな思いは高まっていきます

むろんロニーは1900年にニューオーリンズで生まれた戦前ブルーズマンであり
オーケィ、コロンビア、デッカ、ブルーバードなどのレーベルに膨大な録音をしてきま
したが  円熟味を増したこの60年録音も入門用にピッタリ
ブルーズに二の足を踏んでいる方にこそ 聞いて欲しい言わずと知れた名盤なのです

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というわけで 近所のスーパーで買ってきたワンカップ大関の大判(168円)を
チビチビと呑みつつ ロニー ジョンソンのブルーズに浸るオビンなのでした
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# by obinborn | 2010-11-04 20:47 | one day i walk | Comments(0)  

11月3日〜狭山ロックンロール・コンベンション

今夜は突如”狭山ロックンロール・コンベンション"が行われました
またの名は”山本智志と水木まりを囲む懇親会”

ご存知の方もいらっしゃると思いますが 山本さんと水木さんは
70年代のロック黎明期に『ニューミュージック・マガジン』編集部に在籍され
その後フリーの編集者と翻訳家にそれぞれなられました

このオビンも一読者として『マガジン』に親しんできましたから
まさに憧れの先輩方です
その後長い歳月を経てオビンも山本さんから原稿の依頼を受けるなど
およそ10年くらいお付き合いをさせていただいてきたのです

そんなお二人のまわりには自然と狭山のロック愛好家たちが集まってきました

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前列右端がオビン 隣にいらっしゃるのが山本さん 水木さんです

約3時間 ロック談義は尽きません(笑)

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何を話しているのかな? ^0^
話題はJ.ガイルズ バンドからヘンリー・ミラーまでと知性が迸ります(笑)
何でも水木さんはアメリカでアルバート キングのツアーバスに乗ったとか
(アルバート『Love Joy』のジャケットに映っているあのバスです)

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狭山のロック バー”ふぃがろ”のマスターも話を楽しんでいます

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マスターとササモトさん
お二人は中学時代からのロック友だちだとか
今なお そんな関係が続いているなんて素晴らしいことだと思います

狭山のハイドパーク ミュージック フェスで山本さんが尽力したことは一部で
有名ですが そのときのスタッフたちも集まってきました

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僭越ながらワタクシ小尾が締めの挨拶をさせて頂きました
その内容はおよそこういうものでした

「山本さんのことでぼくが一番印象に残っているのは ”ロック音楽は聞くのも楽しい
けれど それと同じくらいぼくはロックについて書かれた文章を読むのも好きなん
です”という言葉でした それはとどのつまり音楽を演奏する側の思いがあるならば 
ぼくら聞き手たちもそれと拮抗するようなイマジネイションを広げることが出来るん
じゃないか、そんなことだとぼくは理解しています 今までありがとうございました
編集者の山本智志さん、翻訳家の水木まりさんのお二人に感謝します 少なくとも
彼らはまだ未開の土地だった日本のロック・ジャーナリズムの礎となってきたのです」

というわけで狭山の夜は更けていきました

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男はずっと旅をしていた 

道を極めようとしていた

オレンジ色の服を着ていた

片手に知識を抱えていた

女は大地に立っていた

ひとりぽっちで暮らしていた

美しいベールを身に纏い

いつも星の動きを知っていた

佐野元春  「二人の理由」より
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# by obinborn | 2010-11-04 00:39 | rock'n roll | Comments(4)  

スライから見えるグルーヴのこと

やはり聞いておいたほうがいいと思います
キホン中のキホン!
昨日のティミ トーマスからまたいろいろ考えるオビンでした

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本日の歩きは11,812


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# by obinborn | 2010-11-03 11:55 | one day i walk | Comments(0)  

低予算ソウルの真実〜ティミ・トーマス

ティミ本人による歌とオルガン
それを包むのはドンカマというかリズムボックスのみ、、、と
そんな恐ろしくシンプルな音空間にもかかわらず
ぐいぐいと聞き手を引き込んでいく

ティミ トーマスの『Why Can't We Live Together』(T.K)は
そんなアルバムだ
アルバム表題曲は人種問題に関する直截なメッセージ
スティーヴ ウィンウッドのカヴァーで知った方も多いことだろう

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バック演奏は全編オルガンとドンカマのみで貫かれている
淡々としたクールなグルーヴだ
方法論としてはやはりスライ『暴動』の影響もあるのだと思う
それ故にヴォーカルの旨さ その表情の豊かさが染み渡る

ユージン レコードとカル ディヴィスの「The Coldest Day Of My Life」も
ティミのオリジナル曲に混ざるが このシカゴソウルがまたドンピシャでハマる!
他1曲のカバーはEwan McColl作とありますが まさか名曲「Dirty Old Town」
を書いたブリテン諸島のあの人のことだろうか? (すいません、調べていません)

先日テクノロジーとアコースティックとの関係をブルース コバーンの音楽に
見出したばかりだけれど ドンカマの無味乾燥なリズムをこんなにも陰影深い
ものにしたティミも賞賛されるべき

たとえばテクノ/ポストロック世代にもすんなり入っていける音のアトモスフィア
なのでは?  そんなことも少しだけ考えてみた



オリジナル録音ではなく あえてDJリミックス版を
曲の構造みたいなものはとにかくまったく同じです



私にとって最も偉大な音楽家、ウィンウッド先生によるカヴァーも原曲に忠実
それでもホセ ネトのナイロン弦の柔らかい響きを活かし ラテンパーカッションを
あしらうところなどにウィンウッドの音楽心が溢れ出す
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# by obinborn | 2010-11-02 23:45 | one day i walk | Comments(2)  

オビンの”B級街道”その10〜カムデンタウンの夜は更けて

今日は午前に11,256 午後に7,106歩きました
計:18,362という結果にまずまず満足しています
渋谷周辺という華やかさのなかを歩く羽田野さん 一方で人吉という大自然のなか
でウォーキングするミックさんに比べれば 今ひとつ視覚的な楽しみに欠ける
練馬〜中野ラインですがまあ仕方ありません そこはかとなく”B級”感が漂う
のも私の運命かもしれません 何しろ犬の散歩をするオバチャンしかいない
のですから(笑)

今日のお題はまたまたパブロックです
ロンドンに行かれた方ならノーザンラインに乗ってカムデンタウンという下北沢の
ようなカウンターカルチャーひしめく? 街をご存知かもしれません
レコード/CD店 雑貨屋さん ライヴのための場所などがひしめくこの街では
毎週日曜日に行われるマーケットもすっかりお馴染みの名物です

そんなカムデン地区にあるダブリンキャッスルというハコでライヴ録音された
コンピレーション アルバムがこの『Live In London vol.1』(英ace 84年)
計5組による演奏はどれも寛いだルーツ ロックで気楽に楽しめることは確かなの
ですが やはり個性がそれぞれあります

☆ミッキー ジャップ バンド〜60年代からの裏街道組ミッキー先生を中心にした
四人組 ここではドクター フィールグッドがカヴァーした「Down To The Doctors」
にウィルバート ハリソンの「Kansas City」を演奏します

☆レッド ビーンズ&ライス
ホーンズ(3管!)を従えた本格的なジャンプ バンドです 
ルーファス トーマス「All Night Walker」 ぼくはスマイリールイスのヴァージョンで
知る「Shame Shame Shame」 他1曲「Whistlin Joe」の計3曲

☆エレクトリック ブルーバーズ
ケイジャン/ザディコなどガルフコーストの音楽に寄り添う素晴らしいバンドです
当然アコーディオンのアラン ダンは凄腕どす
3曲のなかにはJ.J ケイルの「Call Me The Breeeze」のカヴァーも(これはレーナー
ド スキナードも演奏していましたね!)

☆ディズ&ザ ドアメン
言わずと知れた? 彼らはニューオーリンズR&Bスタイルの後継者といったところ
「誰かが鍵を変えちゃった」に「Mess Around 」といった選曲はもう説明不要でしょう
彼らはドクタージョンが渡英したときにバック演奏も務めたほどです
とくにディズ ワトソンのピアノさばきは圧巻!

☆シェヴァリエ ブラザーズ
ジャンプ/ジャイヴ音楽をごきげんに奏でる彼らは ルイジョーダンの
「モーという名の五人衆」などを演奏します 
彼らのアルバム(計2枚)はかつて吾妻光良さんも絶賛していましたね

こんな5組がたった1枚のLPに2〜3曲ずつ凝縮されているのですから聞き逃せ
ません 録音はすべて83年の1月から6月にかけて
70年代半ばにシーンを盛り上げたパブロックですが ”会計士がレコード会社を
仕切っていった” 80年代にもこんな素晴らしい裏街道があったのです

そんなわけでたぶん明日も練馬〜中野ラインをウォーキングするオビンでした(笑)

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# by obinborn | 2010-11-02 18:39 | one day i walk | Comments(0)  

オビンの”B級街道”その9〜チャス&デイヴ周辺

今日は午前と夕方の2回で計22,502歩き さすがに疲れました
かのウォーレン ジヴォンはアル中を克服したあとコーラ中毒になりましたが
さらに禁煙に成功 晩年はエクササイズにハマッていたそうですが
なんとなく彼の変遷が判るような年頃になりました

07年にオイリーラグスのコンピレーションが英カッスルから出たときは大変
驚かされました 何故ならチャス ホッジズとデイヴ ピーコックがそれ以前に
組んでいたカントリー パイズとブラック クロウズの音源が多数収録されて
いたからです 彼らがアルバート リーとヘッズ ハンド&フィートを組んでいた
のは知っていましたが まだまだ自分の知らないことは多いなあと痛感されら
れたのです(かのピート フレイムのファミリートゥリーでもカントリー パイズに
は触れられていません)

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肝心の音もカントリー風合いをもったロックンロールでなかなか良かったです
オイリー ラグス(74年)に関してはパブ ロック愛好家ならもう説明不要でしょう
そう このオイリー ラグスからチャス&デイヴが誕生したのでした
ピアニスト&ベーシストによる二人組というのが両方ともユニークであり バンドは
勿論付いたのですが ギターオリエンテッドなR&Rにならなかったのは大正解!
何とも言えないホンキートンク/下町エレジー的な雰囲気が全体を包みます

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オリジナルに混ざってザ バンドの「Time To Kill」 アラン トゥーサンの
の「Holly Cow」バディ ホリーの「Mailman Bring Me No More Blues」などを
カヴァーしているところからも 彼らのルーツロック的な立ち位置が見えてきます

ちなみにジェリー リー ルイスの『In London』(73年)にもチャス&デイヴ〜
アルバート リーが参加しているので 聞いてみるのも面白いでしょう

以上久しぶりの”B級街道”でした
ヒルズ族に背を向けてこそ江古田住民の誇りです(笑)
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# by obinborn | 2010-11-01 21:15 | one day i walk | Comments(0)  

テクノロジーとアコースティックの幸せな関係のこと

今日は昨日のぶんも歩かなければならなかったので20、000歩以上を
記録しました  雨で歩けないと1kg増えてしまう そんな強迫観念は凄い
ものがあります(笑) お陰さまでウェストのクビレが復活 とくにTシャツに
なったときはそれが際立ちますね

昨年発売されてから愛聴しているのがブルース コバーンのライヴ作『
Slice O LifeーLive Solo』です もともとコバーンは70年代から大好きで
アルバムも追ってきたのですが 自分の環境の変化もあり80年辺りを境に
いつの間にか封印してしまったのです (自分の80年代はブルーズ/R&Bの
探求の旅へと費やされました)

ところで この『Slice O Life』はバンド サウンドから離れてアコースティ
ク ギターの弾き語りによるソロパフォーマンスとなっているのですが その点だけ
を取って原点回帰と謳うのはいささか早計のような気がします そう、同じ生ギター
といっても70年代と21世紀とでは響き方が明らかに異なる、、、そんな感想を
抱かざるを得なかったからです

今やアコースティック ギターといっても かつてのように外部マイクで音を拾うので
はなく マイクを内蔵してシールドでアンプリファイドするのはもはや常識ですよね
(そのことをあげつらってアンプラグドの定義を言う趣味は筆者にはありません)
昔はそれだけPAやミキサー卓に関しての認識が幼かったともいえるでしょう 

ブルース コバーンのこのソロ ライヴを丹念に聞いていくと いろいろなことに気が
付きます 内蔵マイクは会場に平等に響かせるために当然のこととしても  
ギターをループさせながら違うギターを同期させたり ディレイを駆使しなが
ら残響というコンセプトに寄り添ったりと   たとえ生ギター一本に関しても
その鳴らせ方/響かせ方は何とも多彩です

私は自分が大好きなレゲエ/ダブ音楽のことを唐突に思い起こしました
そう、レゲエのループ あるいはダブの音処理をコバーンは援用したのではないかと
今やコバーンにとって欠かせないプロデューサーのコリン ランデンの出番もまさに
ここにあるのでは?  インナースリーヴにはルーフトップのPCに向き合うランデン
の姿がありますが まさにこのライヴを象徴するようなショットでは?

むろんそうした環境は 確かなスキルを積み上げていったコバーンのギターが
あってのこと 元々ジャンゴ ラインハルトのジプシー ジャズの軽やかな語法も
出来れば ドローンを維持していくストロークを力強くグルーヴさせることにも
コバーンは確かな輪郭を描いてきました 

だからこその実感なんだなあ
テクノロジーの時代を迎えてのアコースティックの弾き語り
その指標のようなものがブルース コバーンによって示されたのです
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# by obinborn | 2010-10-31 19:21 | one day i walk | Comments(0)  

セルダム シーンへの道のり

雨の土曜日 家で音楽を聞くのに最適です  こちらもどんどん更新
しましょう 今回取り上げるのは70年代のブルーグラス シーンで活躍
したセルダム シーンです 彼らが結成15周年を祝して86年の11月10日
に行ったライヴ二枚組が『Live At The Keneddy Center』(Sugar Hill 88年)
なのですが これをじっくり聞いてみましょう

もともと私がセルダム シーンのことを知ったのはオリジナル メンバーだった
ジョン スターリング(g)がリンダ ロンシュタットのアルバムに参加していたから
でした その曲はポール クラフト作の「Keep Me From Blowing Away」という
ワルツ ナンバーで 淡々としながらも祈りのような情感を込めたその曲に惚れた
からでした 所収アルバムはリンダの74年作『Heart Like A Wheel』です

さらにセルダムシーン脱退後のジョンスターリングが発表したソロ作『Long Time
Gone』(Sugar Hill 80年)のプロデュースがローウェルジョージとオウディアッシュ
ワース(J.Jケイルでお馴染みですね)だったことも私のようなロック小僧の
興味を引きつけました  ちなみにアルバム表題曲の「Long Time Gone」の
作者はあのディッキー ベッツ先生なのでした

前置きが長くなりましたがセルダムシーンのこのライヴ盤は まず選曲がとてもいい
です マールトラヴィスの「Dark As A Dungeon」もあれば 前述した「Keep Me~」
もゲストのリンダをメインヴォーカルに収録されています  ジョン フォガティの
「Big Train From Memphis」やヒルマン/パーソンズの「Wheels」の選曲
はロックファンには親しみやすいですし 後者にはパーソンズゆかりのエミルーハリス
が招かれているといった心憎さ! テキサスフォークの神話的な存在であるタウン
ズ ヴァン ザントの「If I Needed You」も何気にセレクトされています

アルバムには伝承歌「Working On A Buiding」(これまたジョン フォガティが
ブルーグラス/カントリ−アルバムで取り上げていました)もありますし リンダも
吹き込みを残したジョンコーツ「The Sweetest Gift」も登場します むろんリンダと
エミルーがヴォーカルなのでした セルダムシーンのメンバーではジョンダーフィ
のマンドリンとマイクオールドリッジのドブロが何とも言えない陰影を醸し出していき
ます

リンダもボニー レイット同様に原曲を聞く楽しみを与えてくれた人です
リンダ版を聞いてから長い歳月を経てやっとセルダムシーンが演奏してリンダが歌う
「Keep Me From Blowing Away」を聞くことが出来たのです
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# by obinborn | 2010-10-30 18:07 | one day i walk | Comments(0)  

フォーク音楽本来の語彙 

今朝は台風の影響で強い雨が降っています 少々の雨ならいつもは
ウォーキングをするのですが さすがに今日は諦めました
こんな日はきっとお店も暇でしょうね 客商売の方々、同情を申し上げます(笑)

今日棚から引っ張ってきたのは『Bread&Roses:Festival Of AcousticMusic』
です ミミ ファーリナが提唱したこの非営利的な音楽組織は74年に始まったようで
すが 本作では77年の10月にバークレーのグリークシアターで行われた第一回め
のステージの模様がLP2枚に収められています

マリアマルダー ダンヒックス ジャクソンブラウン&デヴィッドリンドリー
ジェシコリンヤングといったスターたちの演奏も勿論素晴らしいのですが 
ピートシガー デイヴヴァンロンク ジョーンバエズといった顔ぶれにミミ(バエズの
妹)が引き継いだ60年代フォーク運動の骨子が滲むような気がします

ジョン ヘラルド率いるバンドが「Ramblin' Jack Elliot」を
歌った次にジャック エリオットが出て来るという心憎い演出もありますし ミッキー
ニューベリーやトム パクストンも堂々たる歌を披露します 異色の顔ぶれとしては
エジンバラ出身のボーイズ オブ ザ ロックや黒人コーラスのパースエイジョンズ
も登場します ちょうどニューポート フォーク フェスにエムザ ハル ディーンが
出ていたように こうした視点で”フォーク”を捉えるという姿勢を私は支持します
バングラデシュ コンサートでのラヴィ シャンカールなどでそうした視座を鍛えられ
たロック ファンも少なくないのではないでしょうか

リッチー ヘヴンズは例によってアコースティック グルーヴで強力に煽ります
カントリー ジョーの歌もいい  拾いものはジョイ オブ クッキング出身の
トニ ブラウン&テリー ガースウェイトかな(トニー&テリー名義のキャピトル盤も
いつか紹介しましょう) 最後は全員でゴスペル曲「Just A Closer Walk
With Thee」で大団円です

”自分のことしか歌わない”フォーク音楽は大嫌いですが 本来のフォークはこんなに
も豊かな音楽的な語彙を持っている そんなことを思い起こしてくれる懐かしいアル
バムです  こういう聞き直しも雨の日にはなかなかオツですね(笑)
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# by obinborn | 2010-10-30 11:48 | one day i walk | Comments(0)  

10月29日〜自己救済へのきざはし

宮部みゆき『ブレイヴ ストーリー』を読み始めた と書いたのは9月半ばの
ことでした 上中下と全3巻(約1,500ページ)に及ぶ巨編とはいえ やっと
中編に差し掛かったというのは何とも情けない限りです

もともとぼくは流し読みが出来ないタイプで読むのはかなり遅い方です
これだと筋書きを忘れかねないような危惧もあり反省もあるのですが
いくらページを進めても頭に活字が入っていかないと納得出来ない性
なので仕方ありません(笑)

この『ブレイヴ ストーリー』はアニメ化されたことでも判るように 基本的には
10代の人のための冒険奇譚(ファンタジー)なのですが ぼくも物語の
迷宮に入り込むような楽しさを感じています

宮部さん自身が取材で「物語の楽しさを再発見していった 新しいとこ
ろは何もないファンタジーなんですが、、、」と応えています
ミステリーの騎手とも言われてきた彼女ですが「本のなかで人を殺していく
ことに本当に疲れてしまった だからこそ救済の物語を書きたかった」とも
正直に話しています 

「私はそんなにタフじゃない」とも

作家も音楽家もある一定の時間のなかでどうしても自己救済していかなけ
ればならない時期というものがあります そうした流れのなかに03年に発表
されたこの『ブレイヴ ストーリー』があったのでしょう その方向性は最新作で
ある『小暮写眞館』(10年 以前のlogで紹介済)にもくっきりと映し出されて
います

まだ読んでいる最中ですので感想は最小限に留めたいと思いますが
現実社会と二重写しとなりながら壮大な時間の旅をするワタル少年の物語
は むろん大人が読んでも示唆に富むものです

宮部さんにとっての自己救済へのきざはしだった『ブレイヴ ストーリー』が
広く読者の共感を得た
そうした方向性があればこそ書物も音楽もまっすぐに生きていくのでしょう
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# by obinborn | 2010-10-29 21:42 | 文学 | Comments(0)  

俺の足元に地獄という名をした猟犬が付きまとっていくよ

秋を通り越して急に寒くなってきました 今日も10,533歩のウォーキングを
したのですが 家に戻ってきてもすぐにシャワーを浴びないところが夏との大きな
違いですね ダウンジャケットもそろそろ出番かもしれません

昨日書いた「いつか審判の日が来る〜」というのはぼくがマジに考えていること
です 善人にも悪人にも 名を成した人にも無名の人にも 死だけは誰にも平等に
いつか訪れます その際せめて曇りない自分でいたいと願うのはまっとうな人間
の感情ではないでしょうか  それ故に人によっては信仰を求め救済を願うので
しょう 人生の主題というのはおよそそういうものだと

ブルーズ音楽というのも現世の煩悩と対話するものですが 今日はポール・ジェ
レミアの白人ブルーズを聞いてみましょう ジェレミアは今なお現役でツアーを
続けている人ですが そんな彼のファースト アルバム『Just Enough』(folkways
68年)には ブルーズに対する彼のアプローチが最も純度高く表現されています

オリジナル曲に混ざるのはマディの「I Be Troubled」や ビッグ ビルの「When
The Things Go Wrong」といったナンバーです ウディ ガスリー作の「自警団員」
はライ クーダーも取り上げていましたが  フォーク リヴァイヴァルの洗礼を受けた
ジェレミア(彼は44年4月生まれです)の世代らしい選曲といえるでしょう

しかし何といっても白眉はロバート ジョンソンの「Come On In My Kitchen」と
「Hell Hound On My Trail」の2曲です  一部でプロデューサーでもあるパトリック
スカイの助演もありますが 殆どがジェレミアの弾き語りで進められるせいか
ジョンソンの曲との相性はすごくいい 2曲とも糸を引くように艶かしいボトルネック
ギターが曲に深い陰影を与えていて 思わず息を飲むほど

ジャケットには駅の待ち合い室で次の汽車を待つジェレミアの姿が映し出されてい
ます ブルーズという音楽が個人の営為を日々問い直すものであるならば 彼にとって
”駅”というメタファーは次に訪れる日々に向けての途中報告  いわばブルーズという
名の便りかもしれません

地獄という名の猟犬に恐れを抱きながら
最後の審判に畏怖しながら
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# by obinborn | 2010-10-29 17:16 | one day i walk | Comments(0)  

昨日のような今日 今日のような昨日

「80年代は少なくとも私にとってはあまりいい10年間ではなかったわ」

ボニー レイットはかつてそんな発言をしたことがある
音楽ビジネスが肥大化し 華美なステージングとMTVに乗っ取られた感も
あるエイティーズ
そんな環境はコツコツと手元で音楽を温めていくタイプの彼女にとって
生きにくいものだったことだろう
自分の居場所がない そんな寂しさに襲われていたのかも知れない

レイットは殆どの場合ソングライターではないが  歌の優れた解釈者で
あり続けている

「私はジェイムズ テイラーの影の部分に惹かれます」

そんな汲み取り方が レイットらしいなと思う

孤独で為すすべもない老人に向けたジョン プラインの「モンゴメリー
から来た天使」を 今なおレイットはステージ終盤に据える

その心映えのようなもの
そのまえでぼくは何てちっぽけなんだろう
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# by obinborn | 2010-10-28 20:53 | one day i walk | Comments(0)  

聞き手のなかで育つもの

日本に欧米のような優れた音楽ジャーナリズムがあるかどうかは
論議が分かれるところだが 全体の趨勢としてはカタログ志向や
データの充実が進んだ一方で 聞き手がその音楽から受けた感動
を伝えるような文章は以前より少なくなってしまったように思う

いつも言っていることだが 音楽は演奏する側と聞き手とが交信して
こそ初めて成り立つ そのような関係性に思いを馳せれば 聞き手が
イマジネイションを膨らませていくような文章がもっとあっていい
最近はもう書かれていないようだが 鈴木博文さんはそうした意味でも
音楽家としてだけでなく文章家としても優れていた

だいたいあれほど言葉が重要なディランでさえ それを語る自称評論家
連中の文章ときたら 歌詞に触れるどころか知識自慢や公演日データの
羅列ばかりだ そこには少なくとも音楽を聞いて自分をそこに投影させよう
という心の動きは見受けられない そんな意味では初めてディランを聞く
高校生のほうがよほど素直にディランを受け止めているのではないだろうか?

少し話は異なるかもしれないが 北中正和さんが書かれた『ロックが聴こえる
本105ー小説に登場するロック』(シンコーミュージック 1991年)は 本のなか
で挿入される音楽について書き留めた画期的な本だった そこに流れているのは
ロックの英雄伝説に加担するのではなく 普段の生活のなかでロックがどう聞こえ
どう受け止められているか そうした埋もれがちなことに耳を傾けようとする柔らか
な河のようなものだ

この時点でティム オブライエンの『本当の戦争の話をしよう』を取り上げている
目利きもさすがだが やはりそれ以上に伝わってくるのは音楽も映画も小説も
表現という同じ地平に立っているという当たり前だが忘れられがちな認識である
そして感情を抑えた北中さんらしい文体が かえって読者の想像力を育んでいく
こともありがたい

これがかつて東京新聞に連載されていたという事実にも感銘を受けたりして

マニアの視点はやせ細っていく
しかし音楽の流れそのものに耳を傾ける者は
やがて大河へと辿り着いていくだろう
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# by obinborn | 2010-10-28 17:45 | rock'n roll | Comments(0)  

かつて私は

皆さんご存じのようにJAL(日本航空)の大幅な人員整理が始まっています
あれだけ土地売買などで乱脈経営を続けながらそのツケをリストラで埋めよう
とするのですから従業員はたまったものではないでしょう

先日のパイロットの削減に続いて今回はスチュワーデス(アテンダント)に対する
自主退職の勧告です ある操縦士が「経験がものを言うパイロットを年齢が高い
順に切っていくのはいかがなものか?  」とコメントしていましたが 今回の客室
乗務員に対するリストラでも「歳を喰ったアテンダントのサーヴィスをお客さまは
喜ぶでしょうか? 」などというあからさまなハラスメントが行われているようです

見方によっては将来に伸びる人材を残すという詭弁も成り立つのでしょうが
数あるJALの組合のなかでも独立系の組合員の人数と今回会社が目標とする
リストラ要員の数は一致するようで そんな観点からも透けて見えてくるものは
少なくありません こんな状況ではこの会社の飛行機には乗りたくないと思う人が
出てきても不思議ではないでしょう 御巣鷹山の悲劇が頭をかすめます

そもそも人が人をリストラすることに関して 「じゃあ自分はどうなの? 」
という自問をするのが人の道です にもかかわらずそれをしない輩がいかに多い
ことでしょう もっとも究極的にそこら辺の問題を考えるとその人は退職するか自殺
するしかありませんので いわゆるオーディナリィ ピープル(普通の人々)は 
心に鎧をかけながら 喜怒哀楽を表に現すことなく日々を過ごしているのかもしれ
ません

ハル アシュビー監督による映画『帰郷』は ベトナムから帰還した兵士の入水自殺
でエンドロールを迎えます 故郷で自分を待っていたはずのガールフレンドを友人に
寝取られ(その男にも彼の真実があります)た果ての選択です その場面で流れてくる
のがティム バックレーの「Once I Was」だったのです  私はいつの間にか自殺も
出来ない単なるおっさんになってしまいましたが せめてこの映画やドラッグ渦で死ん
でいったティム バックレーのことは覚えていようと思っています

   ぼくはかつて兵士だった
   見知らぬ土地できみを思いながら戦闘に加わった
   
   ぼくはかつて猟師だった
   きみに新鮮な肉を届けたいと思って猟に出た

   ぼくはかつて恋人だった
   きみの瞳に何かを探しながら
   でも それはやがて嘘へとすり替わっていった

   ときどき恐れとともに ぼくは思い起こすのさ
   きみはぼくのことを覚えているのかな? と

   ティム バックレー「Once I Was」  (1967年)
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# by obinborn | 2010-10-28 14:29 | one day i walk | Comments(4)  

ビート詩人の跡地を求めて

今日のウォーキングは10,459歩とやや軽めに仕上げました
ジムで体を鍛えている佐野元春さんのまえでは私の歩きなど
まだまだ甘いものですが もはや毎日の歩きは思索のための
人生の主題となりつつあります

そもそも限りない欲望を呑み込んでいくような物質社会に踊らされている
のが私たちの現実です  音楽にしてもネガティヴなことはあまり言いたく
ありませんが 100人の新人が毎年デビューするとして そのすべてが価値
ある成果を収め 記憶に留まるなんていうことはありません 
宣伝を鵜呑みにするのではなく 自分の耳で本物の匂いを嗅ぎ分けていき
ましょう  私にも必要なものとそうではないものがだんだん見えてきました

ヴァン モリソンの詞作にも 現代文明への警告 歴代の詩人や作家への敬意
そして自然や沈黙との対話がよく出てきますが 彼のそんな思索の足がかり
となった一枚が73年の『苦闘のハイウェイ』でした これといったヒット曲の収録
もなくかなり地味な仕上がりで 私自身忘れていたようなアルバムだったの
ですが 先日DJの際オオツボさんが回していたとき 認識を新たにした次第です

全体がジャズのスモールコンボを意識した4ビートでゆったりと進行していきます
そのビートのさざ波のなかをじっくりと噛み締めるように歌う彼のスタイルの萌芽
が感じ取れます  こういう展開が3分間ポップスの市場原理と相容れるはずは
ありません 結果ゆっくりとフロウしていく長尺のナンバーが多くなってきた時期で
もありました  ヴァンといえば80年代に引退説が囁かれましたが 資本主義の
ルートにスピリチュアルなものを乗せていく矛盾が恐らく彼のなかで飽和点に達し
てしまった故だったのでしょう

ジョニー コピンが後年カヴァーした「Warm Love」のような可愛らしく軽快な曲も
いいし 「ぼくたちは世界大戦が終わってから生まれた」と歌い出される「Wild Chil
dren」にもヴァンの世代が濃密に映し出されています あるいは「The Great Dece
ption」での欺瞞ロッカーや宗教への告発は 世俗を嫌うヴァンの姿と重なっていきます

最大の聞き物は10分を超える「Autumn Song」でしょうか
まさにゆっくりと歩いていくようなテンポで秋の気配を滲ませていくこの曲は
期せずして この季節の思索に欠かせない私のベスト トラックとなりました
ヴァンと掛け合っていくジョン プラタニアのギターも素晴らしいの一言

このアルバムをリリースしたあと ヴァンは初期のキャリアを凝縮した2枚組の
ライヴ盤を経て あの名作『ヴィードン フリース』を生み出していきますが
そんな立ち位置から振り返ってみても この『苦闘のハイウェイ』はもっと語られる
べき作品かもしれません 

ジャケットには牛や鳥をあしらった大地が描かれ 老人が宙を仰いでいます
また左側にいる姿を服で隠した人間も何やら暗示と警句に満ちているようです


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# by obinborn | 2010-10-27 19:04 | one day i walk | Comments(2)  

フリーフロウランチ 10周年おめでとうございます!

昨日は佐野元春の帰りに池袋のフリーフロウランチへ行ってきました
お店は10周年記念のプライスダウンウィーク最終日ということもあって
超満員 こういう雰囲気のときは一人でいると結構辛いものがありますが
幸いザディコキックスのお二方、ヨシタケさんと西田さんがいらっしゃった
ので思わず三人でテーブルを囲み 音楽談義に花を咲かせたのでした

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ヨシタケさんと西田さん 
「オビさんの周りにはきれいな(心の)人が集まっていますね」と評価して
いただきました いえいえそんなそんな^0^

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店主の深田さんとオビン
10周年おめでとうございます! 以前から「せめて10年はやらなきゃ!」
とおっしゃっていたのが印象に残っています

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音楽バーというとどうしてもマニアの巣窟のようになりがちですが
フリーフロウは 明るい雰囲気と接客業の原点である作法そして料理の美味しさ
で定評を得てきました  来月にはこの店ゆかりのバンドを束ねたアニヴァーサリー
ライヴが江古田のBuddyで行われます こちらも楽しみですね
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# by obinborn | 2010-10-27 14:55 | rock'n roll | Comments(0)  

若いバンド クラブ・サーキット 生まれてくる新しい気持ち

26日は佐野元春&コヨーテ バンドをさいたま市のHeaven's Rockで
見た デビューして30年 今なお全国をくまなく回り国際フォーラムを
満員にしてしまうほどの佐野が あえてチャレンジングしている今回の
クラブサーキット その意味を噛み締めたツアーの2日めだった

音楽的才能や鍛錬と会場の規模は何ら関係ないものだが それでも
佐野を小さい会場で体験出来る喜びは格別であり 足を踏み入れた
聴衆たちの表情からはその箱の狭さに対する驚きとともにそのスペシャル
な一夜へのときめきが汲み取れる BGMにはアル グリーンらのハイ サウン
ドが流されていていいアクセントを醸し出していた

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初日にはいくつかの課題が残った演奏/音響面もこの日はぐっと改善され
高揚感が会場を包み込んでいく ツアーが始まったばかりなので初日のルポ同様
に選曲に関しては控えたいが まだ手触りもなまなましいアルバム『コヨーテ』の
楽曲で前半をがっちりと足固めしつつ エヴァーグリーンな名曲群を後半に散りばめ
ていくといった流れを想像してみて欲しい しかもそこに久しく演奏されることのなか
ったレアな曲も幾つか挿入していくという贅沢さ

円熟を良しとしない粗めのギターサウンドでザクザクと切り込んでいくその流れは
『コヨーテ』の録音に(今回とほぼ同じメンバーである)若い演奏家を引き連れて
臨んだときと同じような佐野の心情を物語る

「ありきたりな言い方になってしまいますが 初心に戻る 音楽を始めた頃の無邪気さ
を取り戻したいということです」 

『コヨーテ』発売時のとき彼は筆者の取材に応えてこう話してくれたが その気持ちを
伴ったライヴでの実践が今回の全国21カ所のサーキットである

「近年は土日が中心のツアーになりがちでしたが 東京から始まって日程をあまり
空けずに挟み込んでいくという旅は ほんとうに久しぶりなんじゃないかな ジムに
通って体は鍛えています」

自意識の迷宮に陥ることなく  絶えずぼくときみの関係性を築こうというその
歌世界の求心力は ここ数年でも最もいいと思われる喉の調子とともに鮮明に伝わっ
てきたし お馴染みの楽曲もコーラスに工夫をしたり キーボードの渡辺シュンスケ
が裏メロを際立たせるようなフレーズをまぶしていったりと実にフレッシュな肯定感
がある 

音楽は生きものだ そんな感想が爽やかなほどに駆け抜けていった一夜だった
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# by obinborn | 2010-10-27 12:33 | rock'n roll | Comments(0)  

freedom suite

今朝の新聞に吉野家の社長の談話が載っていました
多くの同業他社が牛丼の低価格へとシフトしていくなか
380円で据え置く理由は クォリティを保つためだと
そしてお客さんの感想が一番正直だとも

少し話が違うかも知れないけれど ぼくの母親は洋服に関して
多少値段が高くてもそっちを買いなさい、安いものはすぐに駄目
になってしまうから と昔から言ってきました
戦後の貧困が染み付いているはずなのにそういう発想をする
っていうのは 暗に貧乏くさくなるな 卑屈になるなという気持ち
を込めていたんでしょうね

ぼくは冬になるとピーコートを愛用するのですが そのコートは
もう25年くらい着続けています 買ったときは高かったけれど
ほころびも殆どありません

以前勤めていた会社で お疲れ会の習慣があって
いままでビールだったのが  ある日から突然発泡酒に変わった
景気が悪いから業績がかんばしくないからという判断からだと思うけれど
なんか卑屈な印象を受けました
部長が発泡酒なら 俺らも従おうみたいな 
だからみんなお疲れ会では発泡酒(笑)

ぼくはこういう性格だからそういう状況でも自分のお金でビールを買って貫いた
でもそういう態度っていうのは会社という組織では歓迎されないのね 絶対に
浮くし 生意気だとか叩かれたり(笑)

音楽もクォリティだと思います
印税である程度保護されるソングライティングに比べて
演奏そのものへの報酬はいつもワン ナイト スタンドで一律でしょう
だからといって手抜きの演奏をすればいいってもんじゃない
いい演奏を続けていけば 自然と評判は高まっていく

ぼくは過去何度も何度もこのブログで激しく叩かれてきました
でもぼくは閉鎖をしなかったし 負けなかった
それは何もあからさまに自分の正統性を訴えたりするものではなく
ぼくが感じたり 考えたりしていることがそんなに間違っているだろうか?
という思いからでした

その戦い方というのは無視したり 同じ土俵に乗るとかじゃなく
あんたらがそんなに汚い言葉で罵るなら
ぼくは逆にきれいな言葉を選び取り 道に水を撒いていくよ というものです
そして どこかで見ていてくれる人が必ずいると思っているから



ラスカルズの『自由組曲』は69年に発売された
トム ダウドやアリフ マーディンなどアトランティック レーベルの知将たちを
総動員しながら 彼らはLP2枚を活用して混迷するアメリカを描き出した
「周りをみてごらん」から「希望の光」へと曲が続く流れに
音楽する心が溢れ出す
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# by obinborn | 2010-10-26 11:21 | rock'n roll | Comments(0)