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エミルー・ハリス〜朝が来る、私はまた次の町へと旅立っていく

深読みが出来るアルバムタイトルだった
『エリート ホテル』
富裕層向けの宿? 直訳が許されればそうなる
もう少しくだけて言えば 高級ホテル、くらいの意味だろうか?

いずれにしてもその投宿先のポーチに堂々と居座るのは
エミルー ハリスその人だ
ロングブーツも際立っていたが 上半身の花柄シャツは
どうしてもフライング ブリトー ブラザーズの頃の
グラム パーソンズを思い起こさせる 
しかし胸元まで伸びた髪や まなじりを決したような面構えは
むしろ明日を捉えているようだ

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75年にリリースされたこのアルバムでのエミルーは
パーソンズが曲作りに参加した「Sin City」「Ooh Las Vegas」
あるいは「Wheels」を選曲することで彼への追悼の念を
告白している  バック オウエンズの「Together Again」も
取り上げているが この曲さえもパーソンズの持ち歌だった
同じように収められた ドン ギブソンの「Sweet Dreams」も
そんなレパートリーだった 後半に入るライヴ会場での拍手は
パーソンズ74年のセカンド アルバムでの「Hickory Wind」
に挿入された人々のざわめきと繋がっていく

さて、高級ホテルの居心地は?
アルバムの表ジャケットがさしずめ第一章であれば
バックフォトは次のための序章だろう

朝の光を浴びながら グレイハウンドのバスを待つエミルー
その姿はツアーを続ける音楽家たちの心映えや覚悟を
鮮やかに言い当てている
そして道端には昨日の残骸が風に舞っている

居心地の良いホテルに別れを告げ 主人公は
見知らぬ場所へと向かっていく

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by obinborn | 2010-09-19 02:18 | Comments(0)  

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